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マイケル・グリーン氏、安保シンクタンクSEI会長に就任へ 日米連携強化に布石

*18:42JST マイケル・グリーン氏、安保シンクタンクSEI会長に就任へ 日米連携強化に布石
安全保障分野の調査研究を手がけるシンクタンク「セキュリティ・エッジ・イニシアティブ」(SEI、東京・港区)は、2027年1月1日付でマイケル・グリーン氏を新会長に迎える人事を固めた。グリーン氏は米ブッシュ政権(第43代)で国家安全保障会議(NSC)の大統領特別補佐官兼アジア上級部長を務めた人物で、米戦略国際問題研究所(CSIS)でも日本部長を歴任した知日派の論客として知られる。

SEIはジャーナリストの船橋洋一氏が代表理事を務める組織で、安全保障分野の調査・研究に加え、日米間の防衛産業・安保コミュニティにおける人的ネットワークの構築・拡充を活動の柱に据えている。政策提言にとどまらず、両国の実務者・研究者が継続的に交流できる基盤づくりを重視しており、日米の認識をすり合わせる対話チャネルとしての役割を強めてきた。

グリーン氏起用の意義
グリーン氏は米国のアジア政策の分野で長年発言を続けてきた人物であり、ブッシュ政権期には東シナ海をめぐる政策形成にも関与した経験を持つ。今回の会長就任は、SEIが日米の政策すり合わせ機能を強化する狙いがあるとみられる。ワシントンの安保コミュニティで築いてきた人脈を生かし、継続的な共有チャネルを維持できる点が実務上の価値となる。

対中国をめぐる世界情勢
東アジアの安全保障環境は、中国の軍事力強化を背景に緊張の度合いを増している。中国は空母や極超音速兵器を含む軍備増強を続け、台湾周辺での軍事活動や東シナ海・南シナ海での海洋進出も継続している。尖閣諸島周辺での中国公船の活動も常態化しており、日本にとって周辺海域の警戒監視は喫緊の課題となっている。

こうした中、米国は第一列島線をめぐる抑止力強化を進めており、日本との役割分担・情報共有の緊密化を求める傾向を強めている。北朝鮮の核・ミサイル開発の進展も、中国・ロシアとの連携を背景に地域の不安定要因として複合化しており、対中戦略は北朝鮮問題とも切り離せない構図になりつつある。

SEIがグリーン氏を迎えるのは、こうした安全保障分野における日米の政策協調を、政府間チャネルだけでなく民間シンクタンクレベルでも下支えする狙いがあるとみられる。

経済安全保障への波及
輸出管理やサプライチェーンの再構築をめぐる日米協調は近年拡大しており、SEIのようなネットワーク型シンクタンクの活動活発化は、防衛関連企業や技術系企業にとって政策動向を読み解く上での情報チャネルの厚みを増すことにもつながる。

■セキュリティ・エッジ・イニシアティブについて
セキュリティ・エッジ・イニシアティブ( https://www.securityedgeinitiative.com/ )は、日米両国の安全保障および防衛産業分野における人的基盤を持続的に強化することを目的として設立された。

具体的活動として、日米の退役軍人、中でも元高級将校・安全保障政策コミュニティの有識者等による率直かつ実務志向の対話を深める「日米退役軍人対話(US-Japan Military Statesmen Dialogue)」の年次会合を日本において主宰するとともに、防衛産業基盤の強化および防衛技術革新・イノベーションの促進に向けた日米間の広範な人材ネットワーク構築を推進している。

加えて、悪意を持った主体による認知戦および政治工作(political influence)に対する抑止、対応、レジリエンスの向上に資する日米協同の研究・開発・実践にも重点的に取り組んでいる。



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