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米国株式市場見通し:主要3指数の調整局面入りに警戒

*13:43JST 米国株式市場見通し:主要3指数の調整局面入りに警戒
来週の米国市場は、金利動向や銀行の決算発表、消費者物価指数、小売売上高といった重要な経済指標などを見極める神経質な展開となりそうだ。NYダウは約5カ月ぶりに100日移動平均線を、S&P500は75日移動平均線(75MA)をそれぞれ明確に割り込むなどトレンドの転換が意識されそうな状況だ。トランプ次期政権による関税引き上げが与える世界経済への影響や、グリーンランド、パナマ運河発言などトランプリスクが改めて意識されているほか、強い経済を背景に利下げ観測が後退するなど、株式市場には逆風の展開となっている。

投資家心理を示すVIX指数が節目の20を一時上回ったほか、シカゴ・オプション取引所が算出する、市場のゆがみを数値化したスキュー指数は年末より低下したものの、まだ150台と急落への警戒感は高いままだ。投資家心理が悪化しているなか、経済指標が強く利下げ観測が一段と後退した上、銀行の決算が悪かった場合、売り圧力は一気に強まろう。
主要3指数中、最も弱いNYダウは25日移動平均線(25MA)が75日移動平均線を下回るデッドクロスが示現する可能性がでてきた。今後、ナスダックが昨年9月以来の75日移動平均線下放れという状況となれば、主要3指数はそろって調整局面に入るという見方もできよう。1月20日のトランプ氏の大統領就任式を前にして、大型減税・規制緩和に対する期待感より関税引き上げなどへの懸念の方が強まっている。来週は、主要3指数の調整局面入りに警戒したい。

経済指標は、14日に12月生産者物価指数、15日に12月消費者物価指数、1月NY連銀製造業景気指数、週次原油在庫、16日に週次新規失業保険申請件数、12月小売売上高、1月フィラデルフィア連銀景況指数、17日に12月住宅着工件数、鉱工業生産指数などが予定されている。

主要企業決算は、15日にバンク・オブ・ニューヨーク・メロン、ブラックロック、JPモルガンチェース、ウェルズ・ファーゴ、ゴールドマン・サックス、シティグループ、16日にユナイテッドヘルス・グループ、バンク・オブ・アメリカ、USバンコープ、モルガン・スタンレー、17日にステート・ストリートなどが予定されている。




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