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為替週間見通し:ドルは下げ渋りか、米FRBに利下げ圧力も円売りがサポート

*14:32JST 為替週間見通し:ドルは下げ渋りか、米FRBに利下げ圧力も円売りがサポート
【今週の概況】
■ドルは伸び悩み、米9月利下げの可能性高まる

今週の米ドル・円は伸び悩み。週前半に148円台半ばまで米ドル高円安に振れる場面があった、8月12日発表の7月米消費者物価指数(CPI)の結果を受けて9月利下げ観測が一段と強まり、リスク選好的な米ドル買い・円売りは縮小した。ベッセント米財務長官が「政策金利は少なくとも今より1.5ポイント低くあるべき」、「日本銀行はインフレ抑制に取り組む必要がある」との見方を伝えたこともドル売り材料となった。米ドル・円は一時146円21銭まで弱含みとなった。ただ、14日発表された7月米生産者物価指数(PPI)は市場予想を上回り、9月利下げの可能性は高いものの、0.5ptの大幅利下げ観測は後退したため、リスク回避的な米ドル売り・円買いは拡大しなかった。

15日のニューヨーク外為市場でドル・円は一時146円74銭まで下落したが、147円台前半まで戻した。7月米小売売上高や8月米ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)は市場予想を下回り、ドル売りが一時優勢となった。しかしながら、個人消費はまずまず良好との見方が浮上したことや米露首脳会談への期待などを背景にリスク回避的な米ドル売り・円買いは縮小。米ドル・円は147円18銭でこの週の取引を終えた。
・米ドル・円の取引レンジ:146円21銭-148円52銭

【来週の見通し】
■ドルは下げ渋りか、米FRBに利下げ圧力も円売りがサポート

来週の米ドル・円は下げ渋りか。直近における米インフレ関連指標は市場予想を上回る内容だったものの、米連邦準備制度理事会(FRB)への利下げ圧力は消えていない。FRBは先月開催の連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利据え置きを決定し、早期の利下げ再開には慎重な姿勢を見せていた。しかしながら、予想外に悪化した米雇用関連統計を受け、景気に不透明感が深まりつつあることが背景にある。8月20日に公表されるFOMC議事要旨では、9月利下げに関する議論が焦点となる。FRB人事でハト派寄りの人物者が指名され、執拗な政治圧力に今後緩和的な政策に転じるとの見方が広がればドル売り要因になりやすい。

なお、来週末にかけて行われるカンザスシティ地区連銀主催の国際経済シンポジウム(ジャクソンホール会合)では、トランプ政権が解任の意向を示しているパウエルFRB議長の政策スタンスに注目が集まりそうだ。利下げに慎重な姿勢を弱めれば、ドル売り材料となる。一方、国内政治では先の参院選での大敗を受け、自民党内では総裁選前倒しの議論が出始めた。石破首相は続投に意欲を示しているものの、総裁選の可能性が高まれば日本の財政悪化懸念が再び強まり、投機的な米ドル買い・円売りが強まるケースもあり得る。

【米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨】(20日公表予定)
FRBは8月20日、7月開催の連邦公開市場委員会(FOMC)開催分の議事要旨を公表する。早期利下げに慎重な意見が多かった場合はドル買い要因となる。

【ジャクソンホール会合】(21-23日開催予定)
米カンザスシティ連銀がワイオミング州ジャクソンホールで毎年開催する国際経済シンポジウム。米トランプ政権から利下げ要求に応じないと批判されパウエルFRB議長の発言内容に注目。

予想レンジ:145円50銭-149円00銭




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2025/08/14 15:30 現在

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