フィスコニュース
国内株式市場見通し:不安定な相場環境下でもリスク選好の動き優勢か、TSMC決算など注目イベントに
2026/04/11 14:43
*14:43JST 国内株式市場見通し:不安定な相場環境下でもリスク選好の動き優勢か、TSMC決算など注目イベントに
■米国とイランの2週間停戦合意受けて日経平均は大幅上昇
今週の日経平均は先週末比3800.62円高(+7.2%)の56924.11円で取引を終了した。トランプ米大統領がイランのエネルギー施設攻撃停止の期限を日本時間4月8日の朝に設定、週前半はやや買い先行となったものの上値は重い展開であった。その後、攻撃停止期限の直前になって、米国とイランが2週間の即時停戦、並びにホルムズ海峡の開放で合意、トランプ大統領もイランが提示した10項目の停戦案に対し、「実現可能な基盤となる」と楽観的な見方を示した。中東情勢の急速な改善を期待して原油相場が急落、買い戻しの勢いも強まって当日の日経平均は2878円高と、過去3番目の上げ幅を記録した。
週後半にかけては、イスラエルがレバノンに大規模攻撃を行い、報復措置としてイランがホルムズ海峡を再び封鎖したと伝わるなど、停戦合意の実効性に懐疑的な見方も浮上したが、最悪リスクは遠のいたとの見方に変化はなく、底堅い動きが継続する形となった。週末は、指数寄与度の高いファーストリテイリング<9983>が好決算発表で急伸したほか、米半導体指数(SOX)の連日の高値更新を受けた半導体株高が牽引役となり、1000円超の大幅反発となっている。
4月第1週の投資主体別売買動向によると、外国人投資家は現物を1兆9093億円買い越した一方、先物は1兆3432億円売り越し、合計5661億円の買い越しとなった。5週ぶりの買い越しとなっている。個人投資家は現物を4504億円売り越すなど、合計で4626億円売り越した。ほか、投信が計6683億円、信託が計9778億円の買い越しとなった。
■二国間交渉の行方を見守る不安定な相場環境が当面続く公算
今週末の米国株式市場はまちまち。ダウ平均は前日比269.23ドル安の47916.57ドル、ナスダックは同80.47ポイント高の22902.89で取引を終了した。225ナイト・セッションは日中終値630円高の574900円。終戦に向けたイランとの直接協議を控えて様子見姿勢が強まった一方、消費者物価指数(CPI)コア指数が市場予想を下回ったことで、半導体などのハイテク株には買い安心感が強まった。
米国とイランは11日にパキスタンで対面交渉を行う予定となっている。今後はこうした終戦交渉を見守る展開となるが、ウランの濃縮問題、ホルムズ海峡への関与など不透明要素も多く、2週間で交渉はまとまり切らず、期間は延長される可能性が高いように見受けられる。一方で、交渉の破談はすぐにでも顕在化する公算が大きく、不安定な相場環境が続くことは覚悟しておくべきであろう。戦争が終結した場合でも、原油相場が紛争前水準にまで戻るには時間を要し、その分は企業収益の悪化や個人消費の減速要因となる。米国株や日本株がリスク選好の動きから目先上値追いを続けるにしても、米国がイラン攻撃を行う前の株価水準を大きく超えていくような流れには至らないと判断される。
一方、米国では4月15日に納税期限を迎え、5月中旬までは税還付が行われるタイミングとなる。米国株の需給面における支援材料となり、日本株にも追い風となってこよう。グローバル資金の行方を左右するものとして、IMFの経済見通しなども注目されることになる。仮に日本の経済見通しが引き上げられた場合は、欧州を中心とする海外投資家の資金流入が期待される情勢に。ただ、ホルムズ海峡封鎖の影響が長期化するとみなされれば、日本経済見通しの下振れにつながる余地がある。
■TSMCや米金融機関の決算発表などにも関心
今週末に安川電機が26年2月期の決算を発表。27年2月期の営業利益見通しは想定の範囲内と捉えられるが、12-2月期の受注高は想定以上、増配計画とともにポジティブな反応が想定される。他のFA関連銘柄にも好影響を及ぼす可能性が高い。また、9日発表の3月の工作機械受注は、中東情勢悪化の影響が懸念されたものの想定以上に好調なものとなっている。全般的に設備投資関連を見直す動きが強まっていく公算があろう。
今週末にかけてはAI関連や半導体関連が強含んだが、15日には蘭ASML、16日には台湾TSMCの決算発表が予定されているため、来週も半導体関連株の動向に注目が集まりそうだ。とりわけ、TSMCに関しては、10日に第1四半期の売上高が公表されており、市場予想を上回るものとなっている。決算発表に向けては期待感が先行しやすいだろう。ただ、中東情勢悪化による資材の供給状況などはリスク要因となる。米国では来週金融関連株の決算発表が集中する。先月に傘下のプライベートクレジットファンドで解約請求が急増、解約を制限したことが分かったと伝わっているブラックロックなどに関心が向かうだろう。
■米国の4月マインド指数などに注目
来週、国内では、13日に3月マネーストック、15日に2月機械受注、3月訪日外客数などの発表が予定されている。
海外では、13日に米・3月中古住宅販売件数、14日に中・3月貿易収支、米・3月生産者物価指数、15日に欧・2月ユーロ圏鉱工業生産、米・2月対米証券投資、3月輸出入物価、4月NY連銀製造業景気指数、4月住宅市場指数、ベージュブック、16日に中・1-3月期GDP、3月小売売上高、3月工業生産、3月都市部固定資産投資、米・3月鉱工業生産・設備稼働率、4月NY連銀ビジネスリーダーズサーベイ、4月フィラデルフィア連銀製造業景気指数、新規失業保険申請件数、17日に欧・2月ユーロ圏貿易収支などが発表される。なお、14日にはIMFが世界経済見通しを発表する。
<FA>
■米国とイランの2週間停戦合意受けて日経平均は大幅上昇
今週の日経平均は先週末比3800.62円高(+7.2%)の56924.11円で取引を終了した。トランプ米大統領がイランのエネルギー施設攻撃停止の期限を日本時間4月8日の朝に設定、週前半はやや買い先行となったものの上値は重い展開であった。その後、攻撃停止期限の直前になって、米国とイランが2週間の即時停戦、並びにホルムズ海峡の開放で合意、トランプ大統領もイランが提示した10項目の停戦案に対し、「実現可能な基盤となる」と楽観的な見方を示した。中東情勢の急速な改善を期待して原油相場が急落、買い戻しの勢いも強まって当日の日経平均は2878円高と、過去3番目の上げ幅を記録した。
週後半にかけては、イスラエルがレバノンに大規模攻撃を行い、報復措置としてイランがホルムズ海峡を再び封鎖したと伝わるなど、停戦合意の実効性に懐疑的な見方も浮上したが、最悪リスクは遠のいたとの見方に変化はなく、底堅い動きが継続する形となった。週末は、指数寄与度の高いファーストリテイリング<9983>が好決算発表で急伸したほか、米半導体指数(SOX)の連日の高値更新を受けた半導体株高が牽引役となり、1000円超の大幅反発となっている。
4月第1週の投資主体別売買動向によると、外国人投資家は現物を1兆9093億円買い越した一方、先物は1兆3432億円売り越し、合計5661億円の買い越しとなった。5週ぶりの買い越しとなっている。個人投資家は現物を4504億円売り越すなど、合計で4626億円売り越した。ほか、投信が計6683億円、信託が計9778億円の買い越しとなった。
■二国間交渉の行方を見守る不安定な相場環境が当面続く公算
今週末の米国株式市場はまちまち。ダウ平均は前日比269.23ドル安の47916.57ドル、ナスダックは同80.47ポイント高の22902.89で取引を終了した。225ナイト・セッションは日中終値630円高の574900円。終戦に向けたイランとの直接協議を控えて様子見姿勢が強まった一方、消費者物価指数(CPI)コア指数が市場予想を下回ったことで、半導体などのハイテク株には買い安心感が強まった。
米国とイランは11日にパキスタンで対面交渉を行う予定となっている。今後はこうした終戦交渉を見守る展開となるが、ウランの濃縮問題、ホルムズ海峡への関与など不透明要素も多く、2週間で交渉はまとまり切らず、期間は延長される可能性が高いように見受けられる。一方で、交渉の破談はすぐにでも顕在化する公算が大きく、不安定な相場環境が続くことは覚悟しておくべきであろう。戦争が終結した場合でも、原油相場が紛争前水準にまで戻るには時間を要し、その分は企業収益の悪化や個人消費の減速要因となる。米国株や日本株がリスク選好の動きから目先上値追いを続けるにしても、米国がイラン攻撃を行う前の株価水準を大きく超えていくような流れには至らないと判断される。
一方、米国では4月15日に納税期限を迎え、5月中旬までは税還付が行われるタイミングとなる。米国株の需給面における支援材料となり、日本株にも追い風となってこよう。グローバル資金の行方を左右するものとして、IMFの経済見通しなども注目されることになる。仮に日本の経済見通しが引き上げられた場合は、欧州を中心とする海外投資家の資金流入が期待される情勢に。ただ、ホルムズ海峡封鎖の影響が長期化するとみなされれば、日本経済見通しの下振れにつながる余地がある。
■TSMCや米金融機関の決算発表などにも関心
今週末に安川電機が26年2月期の決算を発表。27年2月期の営業利益見通しは想定の範囲内と捉えられるが、12-2月期の受注高は想定以上、増配計画とともにポジティブな反応が想定される。他のFA関連銘柄にも好影響を及ぼす可能性が高い。また、9日発表の3月の工作機械受注は、中東情勢悪化の影響が懸念されたものの想定以上に好調なものとなっている。全般的に設備投資関連を見直す動きが強まっていく公算があろう。
今週末にかけてはAI関連や半導体関連が強含んだが、15日には蘭ASML、16日には台湾TSMCの決算発表が予定されているため、来週も半導体関連株の動向に注目が集まりそうだ。とりわけ、TSMCに関しては、10日に第1四半期の売上高が公表されており、市場予想を上回るものとなっている。決算発表に向けては期待感が先行しやすいだろう。ただ、中東情勢悪化による資材の供給状況などはリスク要因となる。米国では来週金融関連株の決算発表が集中する。先月に傘下のプライベートクレジットファンドで解約請求が急増、解約を制限したことが分かったと伝わっているブラックロックなどに関心が向かうだろう。
■米国の4月マインド指数などに注目
来週、国内では、13日に3月マネーストック、15日に2月機械受注、3月訪日外客数などの発表が予定されている。
海外では、13日に米・3月中古住宅販売件数、14日に中・3月貿易収支、米・3月生産者物価指数、15日に欧・2月ユーロ圏鉱工業生産、米・2月対米証券投資、3月輸出入物価、4月NY連銀製造業景気指数、4月住宅市場指数、ベージュブック、16日に中・1-3月期GDP、3月小売売上高、3月工業生産、3月都市部固定資産投資、米・3月鉱工業生産・設備稼働率、4月NY連銀ビジネスリーダーズサーベイ、4月フィラデルフィア連銀製造業景気指数、新規失業保険申請件数、17日に欧・2月ユーロ圏貿易収支などが発表される。なお、14日にはIMFが世界経済見通しを発表する。
<FA>


フィスコニュース
新着コラム/レポート




















