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国内株式市場見通し:AI・半導体関連株調整に伴う出遅れ銘柄への資金シフトに注目

*14:50JST 国内株式市場見通し:AI・半導体関連株調整に伴う出遅れ銘柄への資金シフトに注目
■週中まで一段高も、週後半にかけ利食い売り優勢に

今週の日経平均は先週末比258.62円高(+0.4%)の66588.12円で取引を終了した。週前半は、米国とイランの戦闘終結に向けた協議が停滞しているとの見方が広がって上値を抑えたものの、指数寄与度の高いソフトバンクグループ<9984>をはじめ、人工知能(AI)関連株の上昇が下支えとなって堅調推移となった。週央にかけ、3日には前日比1667円高となって初の68000円台にまで上昇、高値を68786円まで伸ばした。前日の米半導体株指数(SOX指数)が6%近い上昇となったことで半導体関連株が大きく上昇、日経平均を押し上げた。


週後半にかけては、過熱警戒感からの利益確定売りが優勢となり連日で下落、日経平均は伸び悩んだ。決算発表後に米ブロードコムが大幅下落となったことから、AI・半導体関連株が下げを主導する形となった。日本銀行が6月の金融政策決定会合で政策金利を引き上げるとの見方が強まったこと、中東情勢の交渉難航が意識されたこと、米国の大型新規株式公開(IPO)を控えて換金売り圧力への懸念が強まったことなども、それぞれ相場の下押し材料とされた。

■スペースXのIPO控えてAI関連株には換金売り圧力懸念も

今週末の米国株式市場は大幅下落。ダウ平均は前日比695.15ドル安の50866.78ドル、ナスダックは同1121.52ポイント安の25709.43で取引を終了した。225ナイト・セッションは日中終値比2850円安の63820円。5月雇用統計では非農業部門雇用者数が17万2000人の増加となり、市場予想の8万5000人増を大幅に上回った。これに伴って年内の利上げ観測が強まり、ハイテク株中心に売り圧力が強まる形となった。

週末の米国市場ではSOX指数が10%超の急落、2020年コロナショック以来の下落率となっている。4月以降で8割強上昇しており、想定され得た調整とも受け止められるが、来週12日にはスペースXのIPOが予定されている。ファンドの組み入れなども段階的に進んでいくとみられるが、調達額約12兆円、時価総額約283兆円という前例のない規模の大型上場とあって、他の銘柄への換金売り圧力は強まる公算が大きいと考えられる。とりわけ、ここまで上昇が続いてきたAI・半導体関連銘柄が乗り換えの対象になりやすいとみられるため、SOX指数の戻りを抑制させよう。少なくとも来週は、スペースXの上場が、期待感よりも需給への警戒感を強めさせることになるとみられる。なお、需給懸念が大きく強まるような展開となれば、今後のアンソロピックやオープンAIの上場時にも、同様に警戒感が強まりやすくなる公算。

今週末の東京市場では、日経平均が882円安と大幅下落となったものの、プライム市場では値上がり銘柄数が圧倒的に多かった。AI・半導体関連株の調整は、他の出遅れ銘柄やバリュー銘柄への資金流入につながることになるため、株式市場にとっては一概にネガティブとは捉えきれないだろう。ちなみに、6月後半にかけては、株主総会の集中日を迎えることや、配当金の支払いが集中することから、バリュー株優位のタイミングでもある。アクティビストファンドによる低PBR・ROE是正の要求が意識されやすいことや、配当金再投資の対象となりやすいのは高配当利回り銘柄と考えられることなどが背景。

■日銀の利上げ意識や米インフレ指標にも注目

今週の植田総裁発言を受けて、6月15-16日に開催される日銀金融政策決定会合では、追加利上げが決定されるとの見方が急速に台頭している。利上げを先取りして金融関連株への関心が強まっていく公算は大きいと考える。また、来週開催予定の欧州中央銀行(ECB)理事会でも、政策金利の引き上げがコンセンサスになっていよう。仮に、ラガルドECB総裁の会見が、早期のさらなる利上げを意識されるような内容となれば、米国市場での利上げタイミングも早まるとの見方にもつながろう。

11日に予定の法人企業景気予測調査では、設備投資の見通しに関心が集まりやすい。強気見通しとなれば、設備投資関連にとってはフォローとなり、AI関連調整でも、フィジカルAI関連には選別物色の動きが強まる余地がある。また、AI関連では、電子部品株の動向も注目点となる。これは、週を通してアップルの年次開発者会議が開催されるためであり、スマホ関連としての側面にスポットが当たる可能性もあるとみる。米国では利上げ観測が強まる中、消費者物価指数(CPI)、生産者物価指数(PPI)の状況なども注視されよう。なお、米国では10日に、ハイパースケーラーの一角オラクルの決算発表が予定されている。

■米インフレ指標やECB理事会が注目イベント

来週、国内では、8日に1-3月期GDP(改定値)、4月経常収支、5月景気ウォッチャー調査、9日に5月マネーストック、10日に5月国内企業物価指数、11日に4-6月期法人企業景気予測調査、5月都心オフィス空室率が発表される。なお、12日にはメジャーSQ算出日を迎える。

海外では、9日に中・5月貿易収支、独・4月鉱工業生産指数、米・4月貿易収支、5月中古住宅販売件数、10日に中・5月生産者物価指数・消費者物価指数、米・5月消費者物価指数、5月財政収支、11日に米・5月生産者物価指数、新規失業保険申請件数、12日に米・6月ミシガン大学消費者マインド指数などが発表される。ほか、8日から12日にかけてアップルの年次開発者会議が行われる。なお、10日から11日にかけてはECB理事会が開催され、11日にはラガルド総裁の会見が行われる。




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