フィスコニュース


ブラジル大統領選後のレアル【フィスコ・コラム】

*09:00JST ブラジル大統領選後のレアル【フィスコ・コラム】
10月4日に行われたブラジル大統領選で現職が劣勢になると、外為市場は好感し通貨レアルが急騰。決選投票で同じ結果となっても、レアル高は続くでしょうか。新政権発足なら米国への接近と中国との経済関係の維持が求められ、前途は険しそうです。


ブラジル大統領選挙の第1回投票では、自由党(PL、右派)のボルソナロ上院議員(45歳)が得票率47%となり、45%の労働者党(PT、左派)のルラ大統領(80歳)を上回りました。両候補とも過半数を下回ったため、10月25日に決選投票が実施されることになりました。直近の調査ではボルソナロ氏がさらに支持を広げているもようで、このままいけば新政権の発足が見込まれます。


第1回投票の結果を受け、レアルは4%超も値上がりしました。ボルソナロ氏が掲げる歳出抑制や民営化によって、財政の立て直しが進む、と市場は期待したようです。政府債務の膨張に歯止めがかかれば、ブラジル資産を保有するリスクが下がり、海外から投資資金が入りやすくなります。右派勢力の伸長も改革を後押しする材料と受け止められ、政策転換を先取りするレアル買いにつながりました。


外交面では、トランプ政権との関係改善が追い風となりそうです。関税交渉が進み、米国向け輸出の条件が改善すれば、企業の収益を支えるでしょう。米国が関心を寄せる重要鉱物の開発でも、投資を呼び込む余地があります。一方、対米協調を優先し、BRICSへの関与を弱めるだけでは、通貨の持続的な上昇には結び付きません。中国はブラジルにとって最大の貿易相手で、大豆や鉄鉱石などの重要な輸出先です。


米国への接近で対中関係が冷え込めば販売先の確保が難しくなり、外貨収入の減少を通じてレアルを押し下げます。新政権には、安全保障では米国と協調しつつ、貿易では中国との関係を保つ慎重な外交が求められます。国内でも、公約の実現は容易ではありません。歳出の多くは年金や公務員給与などに充てられ、削減には有権者の反発が伴います。減税が先行し支出を十分に抑えられなければ、財政赤字はむしろ膨らんでしまうでしょう。


選挙で得た支持を制度改革につなげられるかが今後の焦点。当面は政権交代への期待がレアルを支えるかもしれません。ただ、勝利を先取りした買いが進んだ分、当選後は利益確定売りが警戒されます。その先の一段高には、具体的な財政再建策と輸出市場の維持が欠かせません。投資家の評価は、選挙結果から政策の実行力へ移っていくでしょう。
(吉池 威)
※あくまでも筆者の個人的な見解であり、弊社の見解を代表するものではありません。



<CN>



 
【重要】株予報/株予報Proを装った偽サイト、偽アカウント、偽広告にご注意ください

株予報/株予報Pro等の当社サービスを装ったり、当社の名を騙った偽サイト、偽アカウント、偽広告が確認されております。

偽サイト及び偽アカウントは、不正サイトへの誘導、個人情報の取得及び悪用、投資詐欺に遭う可能性がございますのでアクセスされないようにご注意ください。

当社では投資勧誘は行っておりません。LINEなどのSNSを利用した投資詐欺にご注意ください。

株予報 トレンドシグナル ®

2026/10/15 15:30 現在

(更新タイミング:翌営業日8時頃)

買い   823 銘柄
2,372 銘柄   売り
 
 
 
6857 アドバンテスト 売り転換
6861 キーエンス 売り転換
8001 伊藤忠商事 売り転換
8058 三菱商事 売り転換
8031 三井物産 売り転換



注目コラムランキング

 
本情報の正確性には万全を期しておりますが、情報は変更になる場合があります。 また、第三者による人為的改ざん、機器の誤作動などの理由により本情報に誤りが生じる可能性があります。 本情報は、情報の提供のみを目的としており、金融商品の販売又は勧誘を目的としたものではありません。 投資にあたっての最終決定は利用者ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。 本情報に基づいて行われる判断について、株式会社アイフィスジャパンは一切の責任を負いません。 なお、本情報の著作権は、株式会社アイフィスジャパン及び情報提供者に帰属します。 TOPIX及び東証業種別株価指数の指数値及びそれらに係る標章又は商標は、株式会社JPX総研又は株式会社JPX総研の関連会社の知的財産です。 本情報の転用、複製、販売等の一切を固く禁じております。
IFIS