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プロHD Research Memo(4):2024年12月期第1四半期の減益は、成長軌道への回帰ための支出増加が主因
2024/06/13 15:24
*15:24JST プロHD Research Memo(4):2024年12月期第1四半期の減益は、成長軌道への回帰ための支出増加が主因
■プロジェクトホールディングス<9246>の業績動向
1. 2024年12月期第1四半期の業績概要
2024年12月期第1四半期における我が国の経済情勢は、ウクライナ及びロシア情勢や原材料価格の上昇、円安の進行等により企業を取り巻く環境の先行きは不透明な状況が続いているが、各種政策の効果や個人消費の回復などにより、緩やかに持ち直していくことが期待されている。このような状況下、日本企業はさらなる付加価値の向上やビジネス機会の創出、生産性の向上、それらを実現するテクノロジーの活用などに積極的に取り組んでおり、デジタルを活用した事業戦略の策定や実行・改善といったDXのニーズは今後さらに高まっていくものと推察される。
そうしたなか、2024年12月期第1四半期の連結業績は、売上高で1,439百万円(前年同期比3.7%減)、営業損失で22百万円(前年同期は228百万円の利益)、経常損失で27百万円(同224百万円の利益)、親会社株主に帰属する四半期純損失で24百万円(同136百万円の利益)、EBITDAで33百万円(前年同期比87.8%減)と、減収減益となった。四半期推移では、売上高は2023年12月期第2四半期の1,634百万円をピークに減少を続け、2024年12月期第1四半期は前四半期比7.8%減となった。営業利益も2022年12月期第3四半期の282百万円からおおむね減少傾向を続けており、2024年12月期第1四半期は、前四半期の189百万円の利益から減益となった。その結果、営業利益率も-1.6%と、前年同期の15.3%、前四半期の12.1%から大きく低下した。
2024年12月期第1四半期は前 代表取締役副社長の不祥事による辞任後、組織への不信感を主因とする従業員の離職が一定数発生したことが業績に大きく影響した。特に主力事業のデジタルトランスフォーメーション事業の大幅減収が、売上高の減少につながった。また、デジタルトランスフォーメーション事業における人件費・外注費等の原価の増加による売上総利益率の低下、DX×テクノロジー事業においては営業人員の離職などに伴って売上高が減少し、それに連動して売上総利益も減少した。加えて、人事制度刷新や育成強化を目的とした外部人材の活用に伴う人件費(バックオフィス従業員給与など)・外注費(育成強化に伴う外部人材活用・研修費など)の増加や、オフィス移転に伴う地代家賃の前倒し計上等を主因に、販管費が大幅に増加した。
地代家賃の計上については、業績予想の策定時に賃料の実際の支払額をそのまま費用として計上する前提で予算組みをしていた。その後、専門家等との協議のうえ入居時点である2024年1月以降の費用をすべての契約期間にわたり按分して費用計上する方法に変更したことに伴い、2024年12月期の費用が増加したものである。そのため、業績動向とは異なる特殊要因と言える。以上の減益の要因となった人件費・外注費の増加や本社移転に伴う地代家賃の増加は、同社が中期経営計画に沿って再び成長軌道に回帰するための必要な支出であると弊社では考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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■プロジェクトホールディングス<9246>の業績動向
1. 2024年12月期第1四半期の業績概要
2024年12月期第1四半期における我が国の経済情勢は、ウクライナ及びロシア情勢や原材料価格の上昇、円安の進行等により企業を取り巻く環境の先行きは不透明な状況が続いているが、各種政策の効果や個人消費の回復などにより、緩やかに持ち直していくことが期待されている。このような状況下、日本企業はさらなる付加価値の向上やビジネス機会の創出、生産性の向上、それらを実現するテクノロジーの活用などに積極的に取り組んでおり、デジタルを活用した事業戦略の策定や実行・改善といったDXのニーズは今後さらに高まっていくものと推察される。
そうしたなか、2024年12月期第1四半期の連結業績は、売上高で1,439百万円(前年同期比3.7%減)、営業損失で22百万円(前年同期は228百万円の利益)、経常損失で27百万円(同224百万円の利益)、親会社株主に帰属する四半期純損失で24百万円(同136百万円の利益)、EBITDAで33百万円(前年同期比87.8%減)と、減収減益となった。四半期推移では、売上高は2023年12月期第2四半期の1,634百万円をピークに減少を続け、2024年12月期第1四半期は前四半期比7.8%減となった。営業利益も2022年12月期第3四半期の282百万円からおおむね減少傾向を続けており、2024年12月期第1四半期は、前四半期の189百万円の利益から減益となった。その結果、営業利益率も-1.6%と、前年同期の15.3%、前四半期の12.1%から大きく低下した。
2024年12月期第1四半期は前 代表取締役副社長の不祥事による辞任後、組織への不信感を主因とする従業員の離職が一定数発生したことが業績に大きく影響した。特に主力事業のデジタルトランスフォーメーション事業の大幅減収が、売上高の減少につながった。また、デジタルトランスフォーメーション事業における人件費・外注費等の原価の増加による売上総利益率の低下、DX×テクノロジー事業においては営業人員の離職などに伴って売上高が減少し、それに連動して売上総利益も減少した。加えて、人事制度刷新や育成強化を目的とした外部人材の活用に伴う人件費(バックオフィス従業員給与など)・外注費(育成強化に伴う外部人材活用・研修費など)の増加や、オフィス移転に伴う地代家賃の前倒し計上等を主因に、販管費が大幅に増加した。
地代家賃の計上については、業績予想の策定時に賃料の実際の支払額をそのまま費用として計上する前提で予算組みをしていた。その後、専門家等との協議のうえ入居時点である2024年1月以降の費用をすべての契約期間にわたり按分して費用計上する方法に変更したことに伴い、2024年12月期の費用が増加したものである。そのため、業績動向とは異なる特殊要因と言える。以上の減益の要因となった人件費・外注費の増加や本社移転に伴う地代家賃の増加は、同社が中期経営計画に沿って再び成長軌道に回帰するための必要な支出であると弊社では考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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