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冨士ダイス Research Memo(4):2024年3月期は2.9%減収、利益は29.7%営業利益減(2)
2024/07/19 14:24
*14:24JST 冨士ダイス Research Memo(4):2024年3月期は2.9%減収、利益は29.7%営業利益減(2)
■冨士ダイス<6167>の業績動向
2. 顧客産業分類別の状況
2024年3月期の単独ベースでの顧客産業分類別売上動向では電機・電子部品向けの大幅減額が影響した。電機・電子向けは売上高1,440百万円(期初計画比670百万円未達、前期比21.3%減)と、連結売上高の未達成額の1,122百万円の半分強がこの影響となっている。これは同社のEV向け丸形LIB(リチウムイオン電池)用金型について、納入先の大手ユーザーが米国のインフレーション削減法(IRA)により、新規EVについて税額控除を受けるために2024年には電池部品の少なくとも50%を北米から調達する必要があり、生産を米国に移管したことが大きい。その他については計画比でまちまちな動きとなった。最大仕向け先である輸送用機械向けはモーターコア用金型や対応金型部材が好調に推移、2,790百万円(同50百万円増額、同4.5%増)となった。鉄鋼関連は海外向けロールの特需があり2,830百万円(同180百万円増額、同10.1%増)に。非鉄金属向けは海外向け溝付けロールが好調に推移し、計画には届かなかったものの2,340百万円(同40百万円未達、同3.5%増)となった。生産・業務用機械向けは半導体電子ビームマスク描画装置向けやミラーレスカメラ非球面ガラスレンズ向けに加え車載向けの光学素子向け販売が好調だったが、その他では設備投資停滞で2,040百万円(同50百万円未達、同0.5%減)に止まった。金型・工具向け素材はモーターコア向け金型素材販売が好調に推移し計画を上回ったもののその他が停滞し2,290百万円(同250百万円増額、同0.7%減)となった。
3. 財務状況と経営指標
同社は創業以来、黒字経営を継続、高い自己資本比率を維持している。手元資金も潤沢であり、借入がほとんどなく、強固な財務体質を維持している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 岡本 弘)
<SO>
■冨士ダイス<6167>の業績動向
2. 顧客産業分類別の状況
2024年3月期の単独ベースでの顧客産業分類別売上動向では電機・電子部品向けの大幅減額が影響した。電機・電子向けは売上高1,440百万円(期初計画比670百万円未達、前期比21.3%減)と、連結売上高の未達成額の1,122百万円の半分強がこの影響となっている。これは同社のEV向け丸形LIB(リチウムイオン電池)用金型について、納入先の大手ユーザーが米国のインフレーション削減法(IRA)により、新規EVについて税額控除を受けるために2024年には電池部品の少なくとも50%を北米から調達する必要があり、生産を米国に移管したことが大きい。その他については計画比でまちまちな動きとなった。最大仕向け先である輸送用機械向けはモーターコア用金型や対応金型部材が好調に推移、2,790百万円(同50百万円増額、同4.5%増)となった。鉄鋼関連は海外向けロールの特需があり2,830百万円(同180百万円増額、同10.1%増)に。非鉄金属向けは海外向け溝付けロールが好調に推移し、計画には届かなかったものの2,340百万円(同40百万円未達、同3.5%増)となった。生産・業務用機械向けは半導体電子ビームマスク描画装置向けやミラーレスカメラ非球面ガラスレンズ向けに加え車載向けの光学素子向け販売が好調だったが、その他では設備投資停滞で2,040百万円(同50百万円未達、同0.5%減)に止まった。金型・工具向け素材はモーターコア向け金型素材販売が好調に推移し計画を上回ったもののその他が停滞し2,290百万円(同250百万円増額、同0.7%減)となった。
3. 財務状況と経営指標
同社は創業以来、黒字経営を継続、高い自己資本比率を維持している。手元資金も潤沢であり、借入がほとんどなく、強固な財務体質を維持している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 岡本 弘)
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