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日本創発G Research Memo(1):クリエイティブサービスを展開して収益拡大基調

*16:01JST 日本創発G Research Memo(1):クリエイティブサービスを展開して収益拡大基調
■要約

日本創発グループ<7814>は、顧客が創造性(クリエイティブ)を表現するために必要となる多様なソリューションで「顧客のクリエイティブをサポートする」企業集団として、色と形を自在に操る高い技術力を生かした印刷分野を基盤にクリエイティブサービス事業を展開している。M&Aも活用しながら、ITメディアや多彩なデジタルコンテンツを組み合わせたセールスプロモーション分野、魅力的なキャラクターアイテムやオリジナルグッズを開発・製造するプロダクツ分野にも事業領域を拡大している。同社のM&Aは規模の拡大だけを目的としているわけではない。グループシナジーによって成長分野での高付加価値サービスの提供を推進するため、優良な技術・顧客・コンテンツ資産を積み上げることが目的だ。同社はM&Aにより、伝統的な印刷製造技術のみならず、多様なデザイン力や映像クリエイティブ力などの高い専門技術を有し、クリエイティブサービスをトータルでカバーできる「創るチカラ」を強みとするプロフェッショナル・グループというユニークな企業体となった。

1. 2024年12月期第2四半期は増収増益で着地と順調
2024年12月期第2四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比6.5%増の38,306百万円、営業利益が同36.2%増の2,274百万円、経常利益が同3.9%増の2,144百万円、EBITDA(経常利益+減価償却費+のれん償却額+金融費用)が同6.4%増の3,167百万円、親会社株主に帰属する中間純利益が同17.0%増の1,609百万円と、増収増益で着地した。売上面は既存事業会社が順調に成長し、新規連結事業会社も寄与した。売上総利益率は2.7ポイント上昇した。燃料価格や原材料価格が高水準に推移し、運搬費も増加したが、増収効果や付加価値増加に加え、内製化率向上による外注加工費の減少が寄与した。販管費比率は同1.3ポイント上昇した。新規連結や積極的な人材投資・設備投資に伴って人件費、減価償却費、賃借料、租税公課などが増加した。この結果、営業利益率は同1.3ポイント上昇して5.9%となった。経常利益率は同0.1ポイント低下して5.6%となったが、EBITDAマージン率は前年同期と同水準の8.3%だった。

2. 2024年12月期は期初計画を据え置いて増収増益予想
2024年12月期の連結業績は、売上高が前期比2.9%増の77,000百万円、営業利益が同1.1%増の3,500百万円、経常利益が同0.2%増の4,000百万円、EBITDAが同1.2%増の6,250百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同3.7%増の2,600百万円を見込んでいる。下期の不透明感を考慮して期初計画を据え置いた。小幅な増収増益にとどまる見込みであるが、これは2024年12月期を基盤固めの1年と位置付けて、人的資本の活性化によるコスト増加を見込んでいるためである。ただし通期会社予想に対する第2四半期の進捗率は売上高49.7%、営業利益65.0%、経常利益53.6%、EBITDA50.7%、親会社株主に帰属する当期純利益61.9%と高水準である。さらに増収効果、付加価値増加、内製化の進展によって売上総利益率が上昇基調であること、同社が展開するクリエイティブサービスに対する顧客ニーズは下期も高水準推移が見込まれること、グループシナジーによってさらなる高付加価値化が見込まれることなどを勘案すれば、会社予想に上振れ余地があり、収益拡大基調が期待できるものと弊社では考えている。

3. グループシナジーとワンストップサービスで収益力向上を目指す
同社は中期経営計画を公表していないが、成長に向けた基本戦略として、高付加価値製品・サービスの拡充によって印刷分野の売上を維持しながら、ITメディア セールスプロモーション分野及びプロダクツ分野の製品・サービスを拡大し、グループ各社の専門性を生かしたグループシナジーとワンストップサービスによって一段の収益力向上を目指している。重点戦略としては、製造拠点集約化による設備稼働率向上や製造効率向上、グループ経営資源を活用した内製化率向上による原価低減、営業拠点変更・集結による間接コスト低減、グループ企業が持つ専門性の高いソリューションを組み合わせることによる付加価値の向上、さらに人的資本の活性化、基幹システム刷新を含むDX投資を推進する方針だ。

■Key Points
・2024年12月期第2四半期は増収増益で着地と順調
・2024年12月期は期初計画を据え置いて増収増益予想
・グループシナジーとワンストップサービスで収益力向上を目指す
・中長期的な成長ポテンシャルに注目

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)




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