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Aoba-BBT Research Memo(10):法人向け人材育成事業等を成長ドライバーとして飛躍(1)

*14:10JST Aoba-BBT Research Memo(10):法人向け人材育成事業等を成長ドライバーとして飛躍(1)
■今後の見通し

2. 重点分野の成長戦略
Aoba-BBT<2464>は、今後の成長ドライバーとして、法人向け人材育成事業やUniversity事業のインテンシブコース、プラットフォームサービス事業を重点分野として位置付け注力する方針としている。

(1) 法人向け人材育成事業
同社における法人向け人材育成事業の特徴は、標準化されたパッケージサービスを提供する競合先が多いなかで、顧客要望を取り入れ、経営戦略や事業戦略面から求められる人材育成に関する要件を洗い出し、過去の豊富なコンテンツから最適なプログラムを組み合わせて提供するだけでなく、プログラムを受講するなかでどのように成長したかを確認し、ディスカッションも交わしながら最終ゴールに辿り着くカスタムメイド型のサービスを提供できる点にある。

とりわけ、次世代経営幹部の育成プログラムにおいては同社が長年、グローバルに活躍できる人材の育成に主眼を置いて事業展開してきたこともあり、強みを発揮できる分野と同社では認識している。同分野は、AIで代替できない構想力や探究力、リーダーシップ力やコミュニケーション力などの育成が求められるため、単にプログロムを受講するだけではなく、講師や他の受講生ともディスカッションを交わしながら素養を身に付けていくため、今まで蓄積してきた教務ノウハウも重要となってくる。さらには、同社は経営者向けサービスとなる「向研会」を提供し、定期的に経営者との情報交換なども行っており、経営者側の視点に立った提案を行える点も強みの1つとして捉えている。次世代経営幹部育成プログラムについては、同事業の売上高の約38%を占めるが、将来的には50〜60%まで引き上げていく意向だ。なお、同社と良く比較される競合先として(株)グロービスやセルム<7367>などが挙げられるが、直接競合となるケースは少ないようだ。

また、新たなサービスの取り組みも開始している。その1つが前述したパートナー戦略による取り組みとなる。同社ではパートナー候補リストとして30社をリストアップし、そのうち17社とコンタクトして10社弱と販売契約を締結した。LMS会社やタレントマネジメントシステム会社、人材育成サービス会社となるが、これら企業を通じて販売された教育コンテンツから手数料等を差し引いたものが同社の売上となる。既に、売上貢献し始めているパートナーも出てきており、利益率が高いため今後パートナー先での販売が拡大すれば利益増に貢献するものと期待される。

法人向け人材育成事業の売上目標として、2025年3月期は新規顧客の開拓効果もあって前期比19%増の17.8億円を計画しており、2〜3年後に20〜22億円規模まで拡大することを目指している。売上目標を達成するために、インサイドセールスを強化して新規顧客を獲得していくほか、既存顧客との取引深耕や継続率の向上にも取り組んでいく。継続率に関しては現状7割強程度の水準だが、カスタマーサクセスの取り組みを強化して8割程度まで引き上げていく。新たな取り組みとして、2024年3月期より顧客満足度調査を受講者だけでなく窓口となる人事部に対しても開始し、改善点などをヒアリングしてサービス品質の向上につなげる考えだ。

なお、新規顧客数は2024年3月期に約130社、売上高で1.5億円強となったが、2025年3月期は200社で2億円を目指している。新規顧客獲得のプロセスとしては、オンラインセミナー(5〜10回/月)と年に2回開催するリカレントサミットでのセミナー(3回)によりリード(見込み顧客)を獲得し、リードに対してインサイドセールスを実施し、アポイントを獲得して、具体的な商談を行い受注につなげている。また、2025年3月期は9月までに会社ホームページを改修し、SEO対策を含めて「次世代経営人材の育成」をキーワードにデジタルマーケティングを強化する方針としている。

また、既存顧客のアップセル施策としてポテンシャルのある企業をリストアップして営業を強化すべく「アカウントプラン」を2025年3月期より取り組んでいく方針だ。年間取引10百万円以上のVIP企業の育成については順調に進んでいるものの、それ以下の顧客層をここ1〜2年は伸ばし切れておらず、課題となっていた。

営業利益率の目標に関しては、リカレント教育事業全体で2024年3月期が3.7%であったが、これを中期的に10%程度まで引き上げることを目標としている。法人向け人材育成事業の場合、オンライン研修や集合研修、両方を混合するハイブリッド研修と様々な形態で提供しており、集合研修の場合は利益率も低くなるため、構成比の違いによって利益率も変動する傾向となるが、方向性としては引き上げていくことに変わりない。営業の生産性向上や既存顧客との取引深耕に加えて、案件ごとに原価見積もりを精査して一定の利益率を確保できるよう受注活動を推進し、収益性の向上につなげていく。なお、営業部門の人員はここ数年で体制を強化し29名となったが、今後も増員する計画となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)




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