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キットアライブ Research Memo(6):業務効率化による上方修正を売上高・利益ともに上回る(2)
2024/10/30 14:06
*14:06JST キットアライブ Research Memo(6):業務効率化による上方修正を売上高・利益ともに上回る(2)
■キットアライブ<5039>の業績動向
2. 財務状況
(1) 貸借対照表
2023年12月期末の同社の財務状況は、資産合計が843百万円となり、前期末比で114百万円増加した。流動資産は781百万円で同106百万円増加した現金及び預金が増加した。一方、売掛金及び契約資産が減少した。固定資産は62百万円で同7百万円増加した。有形固定資産の増加が主な要因である。負債合計は130百万円となり、同32百万円減少した。未払費用や未払法人税等の減少により、流動負債が減少した。固定負債の計上はない。この結果、純資産は712百万円となり、同147百万円増加した。これは当期純利益の計上により、利益剰余金が増加したことによる。
経営指標においては、自己資本比率が84.5%と前期末の77.6%から大幅に改善し、財務的な安定性は増している。ROE(自己資本利益率)は23.0%で同4.2ポイント低下したものの、依然として高水準を維持している。ROA(総資産当期純利益率)も25.7%で同3.4ポイント低下したものの、良好な数値だ。売上高営業利益率は24.1%と、同1.9ポイント低下したものの、これも高い水準である。ROEやROAの低下は見られるものの、高水準を保ちながら、効率的な資本運用が行われていることがうかがえる。今後の成長に向けて、資産運用の効率化による、さらなる売上高営業利益率の向上が期待される。
(2) 純資産・総資産
同社の純資産と総資産は、2018年12月期から2023年12月期にかけて一貫した増加が見られる。2018年12月期末には純資産169百万円、総資産188百万円だったが、2023年12月期末には純資産が712百万円、総資産が843百万円となった。この増加傾向は、同社の財務状況が非常に健全であることを示している。自己資本比率の改善に加え、1株当たりの純資産も2018年12月期の87.21円から2023年12月期には568.96円に増加しており、株主価値の向上が見られる。総資産の増加は、流動資産及び固定資産のバランスの取れた成長によるものであり、資産運用の効率性が高まっている。
全体として、同社は強固な財務基盤を維持し、持続可能な成長を続けていることが明らかである。この安定した資産の増加は、今後の事業展開や投資活動の余地を広げるものであり、さらなる成長を支える重要な要素となると見られる。
(3) キャッシュ・フロー
2023年12月期のキャッシュ・フローの状況は、営業活動によるキャッシュ・フローが226百万円で、前期比166.1%増加した。これは、税金等調整前当期純利益が200百万円、売掛債権の減少額75百万円、その他の資産の減少額15百万円など、主に利益の増加と資産の減少による。投資活動によるキャッシュ・フローは、25百万円の資金流出となり、同80.8%増加した。主に有形固定資産の取得による支出が23百万円に達したことが要因である。同社が設備投資を積極的に行い、今後の事業拡大や運営効率の向上を目指していることがうかがえる。財務活動によるキャッシュ・フローは、財務活動が行われなかった。結果として、現金及び現金同等物の期末残高は674百万円となり、前期末に比べて201百万円増加した。これは、営業活動によるキャッシュ・フローの大幅な増加によるものである。
全体として、同社は健全なキャッシュ・フローの状況を維持しており、特に営業活動からのキャッシュ・インフローが大きいことは明らかである。投資活動の増加にもかかわらず、現金及び現金同等物の残高を増やすことができた点は、財務の健全性と事業運営の強さを示している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)
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■キットアライブ<5039>の業績動向
2. 財務状況
(1) 貸借対照表
2023年12月期末の同社の財務状況は、資産合計が843百万円となり、前期末比で114百万円増加した。流動資産は781百万円で同106百万円増加した現金及び預金が増加した。一方、売掛金及び契約資産が減少した。固定資産は62百万円で同7百万円増加した。有形固定資産の増加が主な要因である。負債合計は130百万円となり、同32百万円減少した。未払費用や未払法人税等の減少により、流動負債が減少した。固定負債の計上はない。この結果、純資産は712百万円となり、同147百万円増加した。これは当期純利益の計上により、利益剰余金が増加したことによる。
経営指標においては、自己資本比率が84.5%と前期末の77.6%から大幅に改善し、財務的な安定性は増している。ROE(自己資本利益率)は23.0%で同4.2ポイント低下したものの、依然として高水準を維持している。ROA(総資産当期純利益率)も25.7%で同3.4ポイント低下したものの、良好な数値だ。売上高営業利益率は24.1%と、同1.9ポイント低下したものの、これも高い水準である。ROEやROAの低下は見られるものの、高水準を保ちながら、効率的な資本運用が行われていることがうかがえる。今後の成長に向けて、資産運用の効率化による、さらなる売上高営業利益率の向上が期待される。
(2) 純資産・総資産
同社の純資産と総資産は、2018年12月期から2023年12月期にかけて一貫した増加が見られる。2018年12月期末には純資産169百万円、総資産188百万円だったが、2023年12月期末には純資産が712百万円、総資産が843百万円となった。この増加傾向は、同社の財務状況が非常に健全であることを示している。自己資本比率の改善に加え、1株当たりの純資産も2018年12月期の87.21円から2023年12月期には568.96円に増加しており、株主価値の向上が見られる。総資産の増加は、流動資産及び固定資産のバランスの取れた成長によるものであり、資産運用の効率性が高まっている。
全体として、同社は強固な財務基盤を維持し、持続可能な成長を続けていることが明らかである。この安定した資産の増加は、今後の事業展開や投資活動の余地を広げるものであり、さらなる成長を支える重要な要素となると見られる。
(3) キャッシュ・フロー
2023年12月期のキャッシュ・フローの状況は、営業活動によるキャッシュ・フローが226百万円で、前期比166.1%増加した。これは、税金等調整前当期純利益が200百万円、売掛債権の減少額75百万円、その他の資産の減少額15百万円など、主に利益の増加と資産の減少による。投資活動によるキャッシュ・フローは、25百万円の資金流出となり、同80.8%増加した。主に有形固定資産の取得による支出が23百万円に達したことが要因である。同社が設備投資を積極的に行い、今後の事業拡大や運営効率の向上を目指していることがうかがえる。財務活動によるキャッシュ・フローは、財務活動が行われなかった。結果として、現金及び現金同等物の期末残高は674百万円となり、前期末に比べて201百万円増加した。これは、営業活動によるキャッシュ・フローの大幅な増加によるものである。
全体として、同社は健全なキャッシュ・フローの状況を維持しており、特に営業活動からのキャッシュ・インフローが大きいことは明らかである。投資活動の増加にもかかわらず、現金及び現金同等物の残高を増やすことができた点は、財務の健全性と事業運営の強さを示している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)
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