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CRI・MW Research Memo(1):エンタープライズ事業が急拡大、成長期入りへ
2024/12/10 16:31
*16:31JST CRI・MW Research Memo(1):エンタープライズ事業が急拡大、成長期入りへ
■要約
1. 「CRIWARE」ブランドでゲーム事業とエンタープライズ事業を展開
CRI・ミドルウェア<3698>は、主に「CRIWARE(R)(シーアールアイウェア)」及び「OPTPiX(オプトピクス)」というブランドで、ソフトウェア製品の許諾ビジネスや受託開発・音響制作の技術サポートを行っている。セグメントはゲーム事業とエンタープライズ事業に分けられ、ゲーム事業では、ゲーム開発をスムーズかつ効率的に行うための音声・映像関連ミドルウェアや画像最適化ソリューションの提供、音響制作などを行っている。エンタープライズ事業では、ゲーム事業で培った音声・映像関連の技術を生かし、ゲーム以外の業界、特にモビリティ分野、組込み分野、クラウドソリューション分野に注力しており、音声・映像関連ミドルウェアやソリューションの提供、関連する受託開発などを行っている。
2. 高音質・高画質を維持し圧縮するデジタル信号処理技術に強み
同社には技術的な強みとマーケティング上の強みがある。技術面では、高音質ながら24分の1という圧縮率である音声圧縮技術や、高画質ながら1,000分の1という圧縮率である映像圧縮技術といったデジタル信号処理技術に強みがある。このため、きれいに響かせたりリアルタイムで映像とシンクロさせたりするなどハイレベルな処理が可能である。マーケティング面では、こうした高度な技術を、市場や顧客のニーズにマーケット・インして活用している点が強みである。このためゲーム事業では、20以上の機種に対応することができ、子会社(株)ツーファイブは声優のキャスティングや演出をワンストップで実施している。エンタープライズ事業では、低負荷・高音質の音声を再生したり、アプリによる動画表現をスマートフォン(以下、スマホ)ブラウザで実現したりすることができる。
3. エンタープライズへのシフト、海外インフラの再構築などにより増収増益を継続
2024年9月期の業績は、売上高が3,167百万円(前期比5.9%増)、営業利益が368百万円(同6.8%増)となった。重点施策として、ゲーム事業からエンタープライズ事業へのシフトを進めた結果、売却した子会社の影響を除いた実質ベースで売上高が同19.0%増、営業利益が同11.0%増と2ケタ成長となり、期初予想に対して売上高・営業利益とも若干上回って着地した。同社は2025年9月期の業績見通しについて、売上高3,360百万円(同6.1%増)、営業利益384百万円(同4.2%増)と着実な成長を見込んでいる。重点施策として、新製品の拡販や技術開発投資を継続するほか、ゲーム事業では海外のインフラ再構築と事業展開の加速及びアライアンス、エンタープライズ事業では選択と集中を進める計画である。
4. 事業構造を変革し、5~10年後に100億円企業となることを目指す
基本方針として、ゲーム依存の事業構造を、中長期的にゲーム、モビリティ、TeleXus関連の3本柱(コア事業)とする事業構造へ変革していく計画である。そのうえで、5~10年後に100億円企業となることを目指すとともに、現在低下している利益率を大きく引き上げる方針である。ゲーム事業の成長戦略は、国内はアライアンス、海外は進出加速に重点を置き、売上高を17億円から5~10年後に30億円に拡大する方針である。モビリティでは、日系だけでなく海外メーカーへの新製品導入を図り、売上高を3億円から5~10年後に30億円に拡大する方針である。TeleXus関連では、大人数同時会話やAI通訳といった機能の優位性を生かすことで、現状ほとんどない売上高を5~10年後には30億円に拡大する方針である。
■Key Points
・「CRIWARE」ブランドで許諾ビジネスを展開、デジタル信号処理技術に強み
・エンタープライズへのシフト、海外インフラの再構築などにより増収増益を継続
・事業構造変革によってコア3事業を強化、5~10年後には100億円企業へ
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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■要約
1. 「CRIWARE」ブランドでゲーム事業とエンタープライズ事業を展開
CRI・ミドルウェア<3698>は、主に「CRIWARE(R)(シーアールアイウェア)」及び「OPTPiX(オプトピクス)」というブランドで、ソフトウェア製品の許諾ビジネスや受託開発・音響制作の技術サポートを行っている。セグメントはゲーム事業とエンタープライズ事業に分けられ、ゲーム事業では、ゲーム開発をスムーズかつ効率的に行うための音声・映像関連ミドルウェアや画像最適化ソリューションの提供、音響制作などを行っている。エンタープライズ事業では、ゲーム事業で培った音声・映像関連の技術を生かし、ゲーム以外の業界、特にモビリティ分野、組込み分野、クラウドソリューション分野に注力しており、音声・映像関連ミドルウェアやソリューションの提供、関連する受託開発などを行っている。
2. 高音質・高画質を維持し圧縮するデジタル信号処理技術に強み
同社には技術的な強みとマーケティング上の強みがある。技術面では、高音質ながら24分の1という圧縮率である音声圧縮技術や、高画質ながら1,000分の1という圧縮率である映像圧縮技術といったデジタル信号処理技術に強みがある。このため、きれいに響かせたりリアルタイムで映像とシンクロさせたりするなどハイレベルな処理が可能である。マーケティング面では、こうした高度な技術を、市場や顧客のニーズにマーケット・インして活用している点が強みである。このためゲーム事業では、20以上の機種に対応することができ、子会社(株)ツーファイブは声優のキャスティングや演出をワンストップで実施している。エンタープライズ事業では、低負荷・高音質の音声を再生したり、アプリによる動画表現をスマートフォン(以下、スマホ)ブラウザで実現したりすることができる。
3. エンタープライズへのシフト、海外インフラの再構築などにより増収増益を継続
2024年9月期の業績は、売上高が3,167百万円(前期比5.9%増)、営業利益が368百万円(同6.8%増)となった。重点施策として、ゲーム事業からエンタープライズ事業へのシフトを進めた結果、売却した子会社の影響を除いた実質ベースで売上高が同19.0%増、営業利益が同11.0%増と2ケタ成長となり、期初予想に対して売上高・営業利益とも若干上回って着地した。同社は2025年9月期の業績見通しについて、売上高3,360百万円(同6.1%増)、営業利益384百万円(同4.2%増)と着実な成長を見込んでいる。重点施策として、新製品の拡販や技術開発投資を継続するほか、ゲーム事業では海外のインフラ再構築と事業展開の加速及びアライアンス、エンタープライズ事業では選択と集中を進める計画である。
4. 事業構造を変革し、5~10年後に100億円企業となることを目指す
基本方針として、ゲーム依存の事業構造を、中長期的にゲーム、モビリティ、TeleXus関連の3本柱(コア事業)とする事業構造へ変革していく計画である。そのうえで、5~10年後に100億円企業となることを目指すとともに、現在低下している利益率を大きく引き上げる方針である。ゲーム事業の成長戦略は、国内はアライアンス、海外は進出加速に重点を置き、売上高を17億円から5~10年後に30億円に拡大する方針である。モビリティでは、日系だけでなく海外メーカーへの新製品導入を図り、売上高を3億円から5~10年後に30億円に拡大する方針である。TeleXus関連では、大人数同時会話やAI通訳といった機能の優位性を生かすことで、現状ほとんどない売上高を5~10年後には30億円に拡大する方針である。
■Key Points
・「CRIWARE」ブランドで許諾ビジネスを展開、デジタル信号処理技術に強み
・エンタープライズへのシフト、海外インフラの再構築などにより増収増益を継続
・事業構造変革によってコア3事業を強化、5~10年後には100億円企業へ
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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