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NCD Research Memo(6):2025年3月期第2四半期累計(中間期)は大幅増収増益で過去最高

*15:46JST NCD Research Memo(6):2025年3月期第2四半期累計(中間期)は大幅増収増益で過去最高
■NCD<4783>の業績動向

1. 2025年3月期第2四半期累計(中間期)連結業績の概要
2025年3月期第2四半期累計(中間期)の連結業績は、売上高が前年同期比24.0%増の14,759百万円、営業利益が同55.9%増の1,404百万円、経常利益が同57.1%増の1,426百万円、親会社株主に帰属する中間純利益が同59.9%増の960百万円だった。大幅増収増益で中間期として過去最高業績だった。需要が高水準に推移して全セグメントが大幅に伸長し、人的資本投資による人件費増加などを吸収した。前期の第4四半期からP/Lを取り込んだ子会社JCSも寄与した。全社の売上総利益は同37.9%増加し、売上総利益率は同2.2ポイント上昇して22.0%となった。販管費は同26.7%増加し、販管費比率は同0.3ポイント上昇して12.5%となった。この結果、全社の営業利益率は同1.9ポイント上昇して9.5%となった。営業利益503百万円増の増減分析は、売上高が1,471百万円増、売上原価が844百万円減、販管費が196百万円減、JCS連結が72百万円増(のれん償却費20百万円を含む)だった。なお営業外収益では受取保険金及び配当金が14百万円増加し、特別利益では投資有価証券売却益23百万円を計上した。


IT関連事業は好調継続、パーキングシステム事業は収益性大幅向上

2. セグメント別の動向
セグメント別の動向(売上高は外部顧客への売上高、セグメント利益は全社費用等調整前営業利益)を見ると、IT関連事業は、システム開発事業の売上高が前年同期比25.7%増の6,165百万円、セグメント利益が同29.3%増の910百万円、サポート&サービス事業の売上高が同29.9%増の4,619百万円、セグメント利益が同26.6%増の465百万円で、いずれも大幅増収増益となった。需要が高水準に推移したことに加え、JCS連結(増収影響は合計1,384百万円)なども寄与した。セグメント利益率はシステム開発事業が同0.4ポイント上昇して14.8%、サポート&サービス事業が同0.3ポイント低下して10.1%となった。

システム開発事業では保険会社の業務用アプリケーション向けテスト業務やガス会社のシステム開発などが拡大した。またワークフローシステム「MAJOR FLOW」の受注が増加傾向となっており、豊富な知見を活かして金融会社向けに「MAJOR FLOW」と「奉行シリーズ」の連携を構築する案件も受注した。サポート&サービス事業では製造業のシステム運用受注や建設業のクラウド型基幹システム運用開始などがけん引した。セグメント利益率は福岡オフィス移転・拡張関連費用発生の影響でおおむね横ばいだったが、生産性向上面では福岡オフィスや長崎オフィスのニアショア拠点活用拡大なども寄与した。

なお業務分類別の売上高(JCS除く)は、パッケージ導入が前年同期比0.9%減収だが、主力のSIサービスが同16.1%増収と好調だったほか、ITコンサルが同26.1%増収、ITインフラ関連が同0.5%増収、サービスデスクが同12.1%増収と順調だった。また顧客業種別売上高構成比は金融が37%、情報通信サービスが21%、機械が10%、社会インフラが12%、サービスが10%、食品が8%、その他が2%だった。

パーキングシステム事業は売上高が前年同期比15.7%増の3,966百万円、セグメント利益が同54.3%増の944百万円だった。売上高の内訳は指定管理が不採算案件撤退で同12.9%減収だが、ストック収益となる自営駐輪場が同18.3%増収と伸長したほか、機器販売が下期予定案件の前倒しで同184.1%増収、受託が同3.4%増収、その他が同6.1%増収と順調だった。上期の代表的な案件としては、所沢駅西口再開発「エミテラス所沢駐輪場」(機器販売)、JR大宮駅西口「大宮サクラスクエアモール駐輪場」、JR南福岡駅「えきマチ1丁目南福岡駐輪場」などがある。なお2024年7月には「CYCPLUS」の輸入代理店として、小型電動空気入れ「CYCPLUS AS2」シリーズの卸販売を開始した。

売上高構成比は自営駐輪場が34%、指定管理が26%(内訳は利用料金制が81%、指定管理料制が19%)、機器販売が18%、受託が18%、その他が4%となった。セグメント利益率は前年同期比6.0ポイント上昇して23.8%となり、コロナ禍前(2019年3月期14.7%、2020年3月期14.1%)を大きく上回る水準に上昇した。コロナ禍に伴う行動制限解除で駐輪場利用が回復した増収効果に加え、自営駐輪場を中心とする価格改定、業務効率化、自治体関連の不採算の指定管理駐輪場からの撤退など、BPRの成果も寄与して収益性が大幅に上昇した。


財務の健全性を維持

3. 財務の状況
財務面で見ると、2025年3月期中間期末の資産合計は2024年3月期末比67百万円減少して14,831百万円となった。主に現金及び預金が同208百万円増加した一方で、有価証券が同200百万円減少した。負債合計は同760百万円減少して7,735百万円となった。主に賞与引当金が同215百万円減少した。有利子負債(長短借入金合計)は同57百万円減少して851百万円となった。純資産合計は同692百万円増加して7,096百万円となった。主に利益剰余金が同682百万円増加した。この結果、自己資本比率は同4.8ポイント上昇して47.4%となった。キャッシュ・フローの状況を含めて懸念される点は見当たらず、財務の健全性が維持されていると弊社では評価している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)



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