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インタートレ Research Memo(5):2024年9月期は減収、大幅減益。主力の金融ソリューションが重しに
2024/12/23 11:05
*11:05JST インタートレ Research Memo(5):2024年9月期は減収、大幅減益。主力の金融ソリューションが重しに
■インタートレード<3747>の業績動向
1. 2024年9月期の業績
2024年9月期の連結業績は、売上高1,849百万円(前期比8.1%減)、営業利益80百万円(同59.8%減)、経常損失159百万円(前期は1百万円の利益)、親会社株主に帰属する当期純損失97百万円(前期は36百万円の利益)となり、期初計画を全項目で下振れる着地となった。
売上高の面では、ビジネスソリューション事業が16.1%の増収となった一方、主力の金融ソリューション事業が10.2%減、育成中のヘルスケア事業も26.8%減となり、全体では前期比で減収着地となった。期初計画ではヘルスケア事業の成長が増収計画をけん引する見込みだったが、期中に達成を目指していた「ITはなびらたけ」サプリメントの機能性表示食品化が完了しなかったことで、営業展開が計画どおりに進展しなかった。さらに、期初計画時点では想定していなかった金融ソリューション事業での苦戦が重なった格好だ。
また、営業利益ベースでは金融ソリューション事業の利益率低下と販管費が同7.1%増加したこと、経常損益と最終損益については、同社の持分法適用関連会社であるデジタルアセットマーケッツの持分法による投資損失238百万円を計上した影響が大きかった。
2. 事業セグメント別業績
(1) 金融ソリューション事業
売上高は1,445百万円(前期比10.2%減)、セグメント利益417百万円(同19.6%減)であった。証券会社向けディーリングシステムが引き続き安定収入となった反面、期初計画段階では想定していなかった大口顧客からのライセンス利用料等の減収影響、また注力領域であるWEB3関連事業において、期初時点で計画していた案件の受注が遅れていることが減収減益の要因となった。
(2) ビジネスソリューション事業
売上高298百万円(前期比16.1%増)、セグメント利益20百万円(前期は1百万円のセグメント損失)であった。経営統合管理プラットフォーム「GroupMAN@IT e2」は大手企業に導入されていることも多く、既存顧客からの追加開発案件が増加した。また、2023年9月期においては開発案件が計画どおりに進捗せず、プロジェクトが一時的に止まったことがセグメント利益を押し下げた要因にもなったが、2024年9月期はそのような事態も発生しなかった。加えて、SIサービスにおける新規取引先へのサービス提供なども増収増益に貢献した。
(3) ヘルスケア事業
売上高105百万円(前期比26.8%減)、セグメント損失51百万円(前期は37百万円のセグメント損失)であった。小林製薬<4967>の「紅麹」を巡る一連の問題があったことで、消費者庁も判断に慎重になっている面があると見られ、同社の「ITはなびらたけ」サプリメントの機能性表示食品化が計画どおり完了しなかった。機能性表示食品化を待って新製品を投入し、営業展開を加速する計画だったことから、結果的に期初の販売計画を下回った。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
<HN>
■インタートレード<3747>の業績動向
1. 2024年9月期の業績
2024年9月期の連結業績は、売上高1,849百万円(前期比8.1%減)、営業利益80百万円(同59.8%減)、経常損失159百万円(前期は1百万円の利益)、親会社株主に帰属する当期純損失97百万円(前期は36百万円の利益)となり、期初計画を全項目で下振れる着地となった。
売上高の面では、ビジネスソリューション事業が16.1%の増収となった一方、主力の金融ソリューション事業が10.2%減、育成中のヘルスケア事業も26.8%減となり、全体では前期比で減収着地となった。期初計画ではヘルスケア事業の成長が増収計画をけん引する見込みだったが、期中に達成を目指していた「ITはなびらたけ」サプリメントの機能性表示食品化が完了しなかったことで、営業展開が計画どおりに進展しなかった。さらに、期初計画時点では想定していなかった金融ソリューション事業での苦戦が重なった格好だ。
また、営業利益ベースでは金融ソリューション事業の利益率低下と販管費が同7.1%増加したこと、経常損益と最終損益については、同社の持分法適用関連会社であるデジタルアセットマーケッツの持分法による投資損失238百万円を計上した影響が大きかった。
2. 事業セグメント別業績
(1) 金融ソリューション事業
売上高は1,445百万円(前期比10.2%減)、セグメント利益417百万円(同19.6%減)であった。証券会社向けディーリングシステムが引き続き安定収入となった反面、期初計画段階では想定していなかった大口顧客からのライセンス利用料等の減収影響、また注力領域であるWEB3関連事業において、期初時点で計画していた案件の受注が遅れていることが減収減益の要因となった。
(2) ビジネスソリューション事業
売上高298百万円(前期比16.1%増)、セグメント利益20百万円(前期は1百万円のセグメント損失)であった。経営統合管理プラットフォーム「GroupMAN@IT e2」は大手企業に導入されていることも多く、既存顧客からの追加開発案件が増加した。また、2023年9月期においては開発案件が計画どおりに進捗せず、プロジェクトが一時的に止まったことがセグメント利益を押し下げた要因にもなったが、2024年9月期はそのような事態も発生しなかった。加えて、SIサービスにおける新規取引先へのサービス提供なども増収増益に貢献した。
(3) ヘルスケア事業
売上高105百万円(前期比26.8%減)、セグメント損失51百万円(前期は37百万円のセグメント損失)であった。小林製薬<4967>の「紅麹」を巡る一連の問題があったことで、消費者庁も判断に慎重になっている面があると見られ、同社の「ITはなびらたけ」サプリメントの機能性表示食品化が計画どおり完了しなかった。機能性表示食品化を待って新製品を投入し、営業展開を加速する計画だったことから、結果的に期初の販売計画を下回った。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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