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ジーデップ・アドバンス:大幅な増収増益で成長スピード加速、生成AI投資需要が旺盛

*14:13JST ジーデップ・アドバンス:大幅な増収増益で成長スピード加速、生成AI投資需要が旺盛
米半導体最大手エヌビディア(NVIDIA)の国内No.1パートナーであるジーデップ・アドバンス<5885>は1月14日の取引終了後、大幅増収増益となる第2四半期(中間期)決算を発表した。

上半期累計の売上高は前年同期比2.1倍の3,995百万円、営業利益は同90.6%増の498百万円と成長スピードが加速している。1Qに引き続きGPUの需要が高く、特に生成AIのための大規模AI関連の設備投資需要が高いという環境下、前期受注した大型案件の影響によって大幅な増収を達成。案件大型化の影響で粗利率が4.6ptの低下となっており、中途採用による人件費増などにより販管費も増加しているが、増収効果によって営業利益率は1.4ptの低下に留まり、大幅な増益を達成した。通期予想は売上高で前期比30.5%増の5,770百万円、営業利益で同1.9%増の675百万円が予想されている。上半期までの達成率は非常に高いが、ほぼ計画通りの推移であり、3Q以降に人的投資や設備投資に伴う費用が発生する予定。

なお、ジーデップ・アドバンスは主にAIを対象としたシステムインキュベーション事業を行う企業である。システムインキュベーション事業とは、主にAIやビジュアライゼーションやビッグデータを取り扱う研究者や開発者のシステム環境上の課題に対して、最先端テクノロジーを用いたサーバー機や同社オリジナルソリューションなどを提供することにより、今までとは違ったアプローチで研究や開発のスピードアップを支援するサービスである。代表取締役社長の飯野匡道(いいのただみち)氏が、2007年に米国ネバダ州で開催されたSupercomputing ConferenceでNVIDIA Corporationの製品を知り、小さなカードがパラレルコンピューティングの概念を大きく変える可能性を体感したことがNVIDIAとの取引の契機となり、その後の快進撃のドライバーとなった。

ジーデップ・アドバンスの事業は「システムインキュベーション事業」の単一セグメントだが、「DXサービス」及び「Service & Support」の2つのサービスを提供している。主力の「DXサービス」では、AIソリューションサービスで、AIサービスを開発・運用する顧客を対象として、Deep learningを用いたAIの開発や運用に適した仕様のハードウェア、ソフトウェア、ツールを組み合わせたターンキーシステム(電源を入れたらすぐに使えるシステム)を開発・組立・販売する。またビジュアライズソリューションサービスでは、映像や画像を用いるコンピュータ処理を行う顧客を対象として、CADやCAE、コンピュータグラフィックスの制作やデジタルサイネージで利用するグラフィックワークステーションの組立・販売などを行う。このサービスは売上構成比の91.9%(2024年5月期)を占める。「Service & Support」は、同社が提供するソリューション(ハードウェア、ソフトウェア、構築ノウハウ)に対して、ハードウェアの保守だけではなく継続的な環境のアップデートを通して、常に最新で安定したシステムとして利用するためのオプショナル運用支援サービスを提供する。当サービスの売上構成比は、8.1%(同)である。

ジーデップ・アドバンスは、NVIDIAをはじめとするグローバルプロセッサメーカー4社から認定された高い技術力、とグローバルITベンダーとの連携から生まれる企画力・製品調達力が源泉となり、高い競争優位性を築いている。強み・特徴としては、1)最新テクノロジーと独自のギミックを組み合わせた最適解の提案、2)ソリューション提供形態の多様性、3) Service & Supportによる顧客継続性、4)スモールマス展開を見据えた案件対応、5)他社との差別化を実現する独自のポジショニング、がある。

同社は、独自性のある製品を展開しており競合は少ない。現在の市場環境は、経済産業省の「クラウドプログラム」でGPUクラウドサービスに大型の補助金が適用されたほか、経済安全保障上のリスクの観点から追い風が続いており、2027年5月期を最終年度とする中期経営計画は、売上高で8,415百万円、営業利益で1,055百万円を目指している。

株主還元としては、配当は重要な株主還元施策として捉えており、毎期配当性向20%を目安に決定する方針。



<NH>

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