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タイミー Research Memo(5):2024年10月期は売上高66.5%増、営業利益117.0%増と急成長を持続
2025/01/22 14:05
*14:05JST タイミー Research Memo(5):2024年10月期は売上高66.5%増、営業利益117.0%増と急成長を持続
■業績動向
1. 2024年10月期の業績概要
タイミー<215A>の2024年10月期の業績は、売上高が26,880百万円(前期比66.5%増)、営業利益が4,247百万円(同117.0%増)、経常利益が3,924百万円(同103.9%増)、当期純利益が2,797百万円(同55.2%増)と、大幅な増収増益となった。
売上高に関しては、深刻な人手不足を背景に新規利用企業の増加や既存利用企業のさらなる利用により大幅な増収となった。業界別では、小売業界と物流業界の売上増加が寄与した。アクティブアカウント数は326千拠点から649千拠点へと約2倍に増加した。小売業界の利用企業の増加が最も著しく、次いで飲食業界も増加した。登録ワーカーは9.5百万人を超えた。2023年11月・12月と2024年3月・7月に放映したテレビCMなどの大型マスプロモーションによるマーケティング活動が登録ワーカーの増加に寄与した。登録ワーカーの稼働率は86.1%と高い稼働を維持し、流通総額は同66.6%増の90,779百万円となった。平均テイクレートは29.6%と前期並みで推移したことも増収の要因となった。なお、売上高計画に対しては2.5%減で着地した。前期はコロナ禍明けの特需で飲食業界の利用が大幅に増加したが、一過性のものだった。そのため計画策定時に保守的に見積もっていたものの、飲食業界全体の需要回復が想定を下回った。
売上総利益は、大幅増収を主因に前期比65.5%増と増加した。売上総利益率が95.3%と原価のかからない収益構造が特徴である。販管費は同58.0%増と伸びをやや抑制することができた。コアワーカー(月8回以上勤務するワーカー)の増加を背景としたワーカーマーケティング費用の低減や規律を持った投資を継続したことが主な要因である。結果として、営業利益は倍増を超える同117.0%増、営業利益率は同3.7ポイント上昇の15.8%に達した。営業利益は計画比で3.8%増の着地となった。
急成長しつつも健全な財務基盤を確立。自己資本比率は34.2%で借入拡大余地あり
2. 財務状況と経営指標
2024年10月期末の総資産は前期末比8,774百万円増の26,575百万円となった。そのうち流動資産は8,530百万円増であり、現金及び預金の4,242百万円増加と立替金の3,251百万円増加が主な要因である。立替金残高が9,747百万円と多いのは、給与即日払いを行っていることによる。固定資産は244百万円増であり、大きな変化はなかった。
負債合計は前期末比5,880百万円増の17,479百万円となった。そのうち流動負債は6,027百万円増であり、短期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)の3,392百万円増加と未払法人税等の1,262百万円増加が主な要因である。固定負債は146百万円減であり、長期借入金の減少が主な要因である。有利子負債(短期借入金、長期借入金の合計)の残高は3,249百万円増加して11,408百万円となった。純資産は2,894百万円増の9,095百万円であり、当期純利益の計上等により利益剰余金が増加したことが要因である。
経営指標では、流動比率が151.9%(前期末157.7%)、自己資本比率が34.2%(同34.7%)となっており、短期及び中長期の安全性に懸念はない。収益性・効率性の指標では、ROEが36.7%(前期は34.1%)、ROAが17.7%(同14.5%)、営業利益率が15.8%(同12.1%)といずれも高水準かつ上昇傾向であり、同社の成長ぶりがうかがえる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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■業績動向
1. 2024年10月期の業績概要
タイミー<215A>の2024年10月期の業績は、売上高が26,880百万円(前期比66.5%増)、営業利益が4,247百万円(同117.0%増)、経常利益が3,924百万円(同103.9%増)、当期純利益が2,797百万円(同55.2%増)と、大幅な増収増益となった。
売上高に関しては、深刻な人手不足を背景に新規利用企業の増加や既存利用企業のさらなる利用により大幅な増収となった。業界別では、小売業界と物流業界の売上増加が寄与した。アクティブアカウント数は326千拠点から649千拠点へと約2倍に増加した。小売業界の利用企業の増加が最も著しく、次いで飲食業界も増加した。登録ワーカーは9.5百万人を超えた。2023年11月・12月と2024年3月・7月に放映したテレビCMなどの大型マスプロモーションによるマーケティング活動が登録ワーカーの増加に寄与した。登録ワーカーの稼働率は86.1%と高い稼働を維持し、流通総額は同66.6%増の90,779百万円となった。平均テイクレートは29.6%と前期並みで推移したことも増収の要因となった。なお、売上高計画に対しては2.5%減で着地した。前期はコロナ禍明けの特需で飲食業界の利用が大幅に増加したが、一過性のものだった。そのため計画策定時に保守的に見積もっていたものの、飲食業界全体の需要回復が想定を下回った。
売上総利益は、大幅増収を主因に前期比65.5%増と増加した。売上総利益率が95.3%と原価のかからない収益構造が特徴である。販管費は同58.0%増と伸びをやや抑制することができた。コアワーカー(月8回以上勤務するワーカー)の増加を背景としたワーカーマーケティング費用の低減や規律を持った投資を継続したことが主な要因である。結果として、営業利益は倍増を超える同117.0%増、営業利益率は同3.7ポイント上昇の15.8%に達した。営業利益は計画比で3.8%増の着地となった。
急成長しつつも健全な財務基盤を確立。自己資本比率は34.2%で借入拡大余地あり
2. 財務状況と経営指標
2024年10月期末の総資産は前期末比8,774百万円増の26,575百万円となった。そのうち流動資産は8,530百万円増であり、現金及び預金の4,242百万円増加と立替金の3,251百万円増加が主な要因である。立替金残高が9,747百万円と多いのは、給与即日払いを行っていることによる。固定資産は244百万円増であり、大きな変化はなかった。
負債合計は前期末比5,880百万円増の17,479百万円となった。そのうち流動負債は6,027百万円増であり、短期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)の3,392百万円増加と未払法人税等の1,262百万円増加が主な要因である。固定負債は146百万円減であり、長期借入金の減少が主な要因である。有利子負債(短期借入金、長期借入金の合計)の残高は3,249百万円増加して11,408百万円となった。純資産は2,894百万円増の9,095百万円であり、当期純利益の計上等により利益剰余金が増加したことが要因である。
経営指標では、流動比率が151.9%(前期末157.7%)、自己資本比率が34.2%(同34.7%)となっており、短期及び中長期の安全性に懸念はない。収益性・効率性の指標では、ROEが36.7%(前期は34.1%)、ROAが17.7%(同14.5%)、営業利益率が15.8%(同12.1%)といずれも高水準かつ上昇傾向であり、同社の成長ぶりがうかがえる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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