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戸田工業 Research Memo(6):2025年3月期はTDMI子会社化により前期比12.4%増収

*13:16JST 戸田工業 Research Memo(6):2025年3月期はTDMI子会社化により前期比12.4%増収
■戸田工業<4100>の今後の見通し

1. 2025年3月期の業績見通し
2025年3月期は上期の収益低迷、下期もLIB関連の回復が見込めないなどで期初計画を減額修正した。2025年3月期修正予想は、売上高29,500百万円(期初計画比2,500百万円減額、前期比12.4%増)、営業損失100百万円(同800百万円減額、同217百万円悪化し赤字転落)、経常損失400百万円(同1,500百万円減額、同1,568百万円減少し赤字転落)、親会社株主に帰属する当期純損失1,300百万円(同1,900百万円減額、同2,281百万円赤字縮小も赤字継続)と厳しい予想となった。売上高ではTDMIの連結子会社化による増収であり、これを除くと5%程度の減収となり、成長期待分野が拡大しているものの実質的に厳しい数字となっている。なお営業外で持分による投資利益がBTBMのLIB事業(正極材料)が低迷していることから営業外収支が-300百万円(期初計画比600百万円減少)と2024年3月期の持分利益673百万円に対しほぼ寄与がなくなる見通しを立てている。

2025年3月期の事業セグメント別業績は、電子素材事業で売上高210億円(期初計画比2,500百万円減額、前期比16.7%増)、共通費控除後営業利益300百万円(同600百万円減額推定、同64%減推定)推定予想、機能性顔料事業が売上高8,300百万円(同300百万円増額、同3.8%増)、共通費控除後営業損失400百万円(同変更なし、同0.75億円赤字縮小)推定予想となっている。

2. 電子素材事業
(1) 磁石材料
売上高12,500百万円(前期比5.9%増)、営利率8%(前期比変更無し)予想。中心となるボンド磁石用のフェライト・希土類磁性コンパウンドが自動車向けの用途拡大などで好調継続。また中国の連結子会社である江門協立が射出成形ボンド磁石で好調に推移し、過去最高更新の見通しとなっていること等が期待される。利益面では増収効果に加え希土類などの高付加価値品の構成が高まり、下期に収益率がアップし、前期並みの営利率を確保するとしており、前期比で増収増益を見込んでいる。

(2) 誘電体材料
売上高1,500百万円(同50%増)、営利率7%(同19ポイント向上し黒字転換)とAIサーバー向けなどの伸長で売上急回復から増収効果が寄与し、大幅黒字転換の見通しとなっている。

(3) 軟磁性材料
売上高6,000百万円(同12%増)、営利率0%(同60ポイント向上し収支均衡)の見通し。同事業は今期から連結化したTDMI(2023年12月期は売上高5,560百万円、営業損失-80百万円)の寄与が大半を占める。TDMIの主たる製品としてインダクタなどの電子部品が、インバータやコンバータなどに搭載されるほか、スマートフォンの高機能化による需要増により、売上が拡大している。利益面では増収効果、また同社100%子会社化でシナジー効果も加わり、収支均衡達成を見込む。TDMIの収益推移では2023年12月期比較で増収、営業利益は黒字転換見通しのようで、同社下期の収益回復が見込まれている。

(4) LIB用材料(前駆体)
売上高200百万円(同94.4%減)予想、営利-314%(前年比330ポイント減、金額では1,200百万円減推定)としている。同材料はカナダの戸田アドバンストマテリアルズInc.が大半を占め、昨今のEV見直しの影響で次のモデルの投入が後ろ倒しになっている状況に加え、既存ユーザーの仕向け先のEVモデルのライフサイクルも終焉を迎える見込みに変わりなく、利益面でも大きな赤字計上を想定している。

(5) ハイドロタルサイト
売上高800百万円(同27.3%減)、営利率-21%(同4ポイント増)予想。同材料は半導体向けなど高付加価値製品への再生・転換中であり、大幅赤字ながら下期には赤字幅が縮小する見通しである。

3. 機能性顔料事業
全体として売上高8,300百万円(同200万円減額、同3.8%増)、共通費控除後営業損失400百万円の推定予想となっている。

(1) 着色顔料・トナー用材料
売上高6,800百万円(同期比1%減)、営利率-7%(前期比3ポイント増)予想とした。複写機/プリンター向けなどで価格是正が進んでいる模様で、路面、建材の着色関連が低迷しているが、コスト削減で損失率改善の見通しとなっている。

(2) 触媒など
売上高1,500百万円(同期比36.4%増)、営利率6%(同期比1ポイント減)予想。石油化学製品等の合成用触媒などが好調に推移し、価格是正の効果もあり増収予想としている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 岡本 弘)



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