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ムゲンエステート Research Memo:2024年12月期は、過去最高の利益を達成。中期経営計画を発表

*15:31JST ムゲンエステート Research Memo:2024年12月期は、過去最高の利益を達成。中期経営計画を発表
ムゲンエステート<3299>は、投資用・居住用マンションを中心に中古不動産の買取再販事業を行う業界のパイオニアであり、高収益企業である。

1. 2024年12月期通期の業績概要
2024年12月期通期は、売上高が前期比20.4%増の62,187百万円、営業利益が同62.1%増の9,623百万円、経常利益が同68.9%増の8,858百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同66.6%増の6,086百万円と、過去最高の利益を達成した。

不動産業界の事業環境は、日銀によるマイナス金利政策の解除や追加利上げが実施されたものの、不動産需要への影響は限定的であり、需要は引き続き堅調に推移した。首都圏の中古マンション成約件数は前年を上回り、成約価格も上昇した。主力の買取再販事業では、投資用不動産および居住用不動産の大型物件の販売が売上高を牽引した。特に投資用不動産の販売は、賃料の緩やかな上昇やインバウンド増加などの影響により、177件(前期比47件増)売上高27,043百万円(同31.2%増)と販売を伸ばした。また、外国人向けの売上高が前期比67.4%増の21,032百万円と好調で、中国・台湾などアジア諸国からの高い需要が主要因である。また地方における販売が進捗したことも増収の要因である。不動産開発事業は、自社ブランド「サイドプレイス」シリーズの販売に注力し、売上高は前期比157.0%増の2,509百万円を達成した。不動産特定共同事業は、多様なアセットタイプの提供に注力し、ナーシングホーム、賃貸レジデンス、ホステルを販売した結果、売上高で同11.5%増の2,141百万円と前期を上回った。なお、既に次年度に向けた事業活動に着手しており、不動産の仕入れ額では、前期比31.1%増の43,752百万円と将来に向けての準備も順調である。

2. 2025年12月期の業績見通し
2025年12月期は、売上高は前期比29.8%増の80,694百万円、営業利益が同13.9%増の10,961百万円、経常利益が同12.4%増の9,955百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同6.9%増の6,504百万円と、売上高および各利益が順調に増加する予想である。同社が属する都市部の不動産市況は、日銀による政策金利の引き上げ等の不透明感はあるものの、円安効果と低金利等を追い風に、引き続き堅調な状態が続くことを予想する。

主力事業の買取再販事業では、営業チャネルの拡充と取り扱いアセットの多様化、地方エリアでの販売強化により事業領域を拡げる。同セグメントの売上高では前期比30.1%増の77,727百万円、特に投資用不動産は同44.3%増の39,034百万円と伸ばす予想である。不動産開発事業は、引き続き省エネや環境に配慮された商品の開発を徹底し、買取再販事業と連携し、開発用地の取得を進める。同セグメントの売上高は、前期比16.2%増の2,915百万円を予想する。不動産特定共同事業は、アセットタイプの多様化と地方エリアの特性にあった物件の仕入を進め、売上高で前期比42.7%増の3,056百万円を予想する。新規事業のアセットマネジメント事業は、今後AM事業に関連した許認可を取得し、数年間で段階的に私募ファンドを組成し運用残高の拡大に取り組む計画であり、業績への貢献は次年度以降となる。期末の販売用不動産は60,726百万円(前期末比7,850百万円増)と順調であり、前期に行った拠点増設(6拠点増)および人員増強(103名増)の効果が見込まれるため、計画達成に向けて体制が整っていると言えるだろう。


第3次中期経営計画で売上高1,000億円突破を目指す
3.成長戦略
同社は、2025年12月期を初年度、2027年12月期を最終年度とする3か年の中期経営計画を発表した。2027年12月期の数値目標では、売上高で105,712百万円(2024年12月期の実績の約1.7倍)、営業利益で14,428百万円(同約1.5倍)、当期純利益で9,361百万円(同約1.5倍)とさらなる飛躍を目指す。主要KPIでは、年平均売上高成長率で20%以上、ROEで20%以上(最終年度)、配当性向40%以上を設定した。2027 年の同社のあるべき姿として「組織力の強化を起点に、事業領域の拡大と新規事業の創出」と定め、「資本コストと株価を意識した経営」「サステナビリティ経営」を経営方針の軸に、「事業領域の拡大」と「新たな価値創造」に向けた取組みを行う。主力の買取再販事業では、営業生産性の向上と商圏の拡大を推進するとともに、営業チャネルとアセットタイプを拡充する。成長事業である不動産開発事業と不動産特定共同事業においては、仕入力の強化、付加価値向上、アセット多様化などで競争力を高める。人材と DX への投資に加え、新規事業創出や M&Aへも積極的な投資を行う計画である。現在具体的に進んでいる新規事業のアセットマネジメント事業では、2027年12月期末に運用資産残高280億円を目指す。


2024年12月期は上方修正を経て41円増の104円、配当性向40.1%を実施。2025年12月期から中間配当を予定
4.株主還元策
同社は、株主への利益還元を経営の重要課題の1つと位置付けており、長期的な事業拡大のため財務体質の強化と内部留保の充実を図りつつ、安定した配当を継続することを基本方針とている。利益配分は、業績の水準やバランスシートをベースとする資本コストや資本収益性等を総合的に勘案し、中長期的な連結配当性向の目標水準を40%以上としている。2024年12月期は、好調な業績を背景に年間配当104円(前期比41円増配、期初予想から36円増、直近予想から12円増)、配当性向40.1%、総還元性向48.3%となった。2025年12月期は、年間配当112円(前期比8円増配、中間期45円、期末67円)、配当性向40.1%を予想する。株主への利益還元の機会を充実させるため、2025年12月期から中間配当を実施し、期末配当と併せて年2回とした。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)




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