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日プロ Research Memo(6):2025年5月期通期増収増益予想を据え置き、さらに上振れ余地
2025/02/25 12:06
*12:06JST 日プロ Research Memo(6):2025年5月期通期増収増益予想を据え置き、さらに上振れ余地
■今後の見通し
1. 2025年5月期通期連結業績予想の概要
日本プロセス<9651>の2025年5月期通期連結業績予想は期初計画を据え置いて、売上高が2024年5月期比5.6%増の10,000百万円、営業利益が同4.6%増の1,000百万円、経常利益が同5.1%増の1,060百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同3.4%増の755百万円としている。受注が高水準に推移して増収増益予想としている。一部案件の受注不透明感のほか、社員の待遇維持と競争力維持に向けた賃上げ、積極的な人材採用、大規模案件をこなすマネジャーやリーダーの育成に向けたPM教育の拡充、ITアーキテクト育成に向けた高度技術教育の拡充、ハイブリッド勤務の継続や働きやすい環境整備への投資など、持続的成長に向けた先行投資も考慮して小幅増益にとどまる見込みとしている。
ただし2024年5月期中間期連結業績が計画を上回る増収・大幅増益となり、通期予想に対する進捗率も売上高49.6%、営業利益53.8%、経常利益61.7%、親会社株主に帰属する当期純利益61.5%と順調だった。さらに全体として受注環境が良好であること、生産性向上やサービス価値向上に向けた継続的な取り組みの効果が期待できることなども勘案すれば、弊社では通期会社予想に上振れ余地があるだろうと考えている。
2. セグメント別の見通しと重点取り組みテーマ
制御システムはエネルギー関連分野で下期より大型案件を開始する。鉄道関連分野の在来線運行管理は既存案件がピークアウトするが新規案件やAI関連開発で売上げを確保する。新幹線運行管理システムは開発案件が次期に延期する影響で前期並みの売上げ見込みである。ATOSについては下期に検収が集中するほか、次期に向けて体制を拡大する。
自動車システムは、電動化関連のインバータ開発やBMS(Battery Management System)開発の体制を縮小するが、AD/ADAS関連は複数車種一括受注により開発量が増加するため体制拡大を継続する。車載情報関連も堅調に推移する見込みだ。
特定情報システムの航空宇宙分野は大型案件のピークアウトで通期売上高は横ばい予想だが、次期以降に作業量が増加する見込みだ。危機管理分野では大型案件が本格化するため次期以降も体制を拡大する。画像認識・識別分野の大型案件は第3四半期までがピークとなる見込みだ。
組込システムは半導体市場の回復に伴いストレージデバイス開発案件の体制を拡大する。またIoT建設機械関連も開発量が増加する見込みだ。一方で、AD/ADAS関連のBSW(Basic Software)開発については体制を縮小する。
産業・ICTソリューションは、クラウドシステムやIoTクラウドの受注が高水準のため上期に拡大した体制を維持する。システム構築関連は次期の大型案件受注を目指して体制を拡大し、駅務機器関連もシンクライアント対応等で体制を拡大する。道路設備関連でETC試験装置の体制を縮小したが、2025年4月以降に案件獲得を目指す。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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■今後の見通し
1. 2025年5月期通期連結業績予想の概要
日本プロセス<9651>の2025年5月期通期連結業績予想は期初計画を据え置いて、売上高が2024年5月期比5.6%増の10,000百万円、営業利益が同4.6%増の1,000百万円、経常利益が同5.1%増の1,060百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同3.4%増の755百万円としている。受注が高水準に推移して増収増益予想としている。一部案件の受注不透明感のほか、社員の待遇維持と競争力維持に向けた賃上げ、積極的な人材採用、大規模案件をこなすマネジャーやリーダーの育成に向けたPM教育の拡充、ITアーキテクト育成に向けた高度技術教育の拡充、ハイブリッド勤務の継続や働きやすい環境整備への投資など、持続的成長に向けた先行投資も考慮して小幅増益にとどまる見込みとしている。
ただし2024年5月期中間期連結業績が計画を上回る増収・大幅増益となり、通期予想に対する進捗率も売上高49.6%、営業利益53.8%、経常利益61.7%、親会社株主に帰属する当期純利益61.5%と順調だった。さらに全体として受注環境が良好であること、生産性向上やサービス価値向上に向けた継続的な取り組みの効果が期待できることなども勘案すれば、弊社では通期会社予想に上振れ余地があるだろうと考えている。
2. セグメント別の見通しと重点取り組みテーマ
制御システムはエネルギー関連分野で下期より大型案件を開始する。鉄道関連分野の在来線運行管理は既存案件がピークアウトするが新規案件やAI関連開発で売上げを確保する。新幹線運行管理システムは開発案件が次期に延期する影響で前期並みの売上げ見込みである。ATOSについては下期に検収が集中するほか、次期に向けて体制を拡大する。
自動車システムは、電動化関連のインバータ開発やBMS(Battery Management System)開発の体制を縮小するが、AD/ADAS関連は複数車種一括受注により開発量が増加するため体制拡大を継続する。車載情報関連も堅調に推移する見込みだ。
特定情報システムの航空宇宙分野は大型案件のピークアウトで通期売上高は横ばい予想だが、次期以降に作業量が増加する見込みだ。危機管理分野では大型案件が本格化するため次期以降も体制を拡大する。画像認識・識別分野の大型案件は第3四半期までがピークとなる見込みだ。
組込システムは半導体市場の回復に伴いストレージデバイス開発案件の体制を拡大する。またIoT建設機械関連も開発量が増加する見込みだ。一方で、AD/ADAS関連のBSW(Basic Software)開発については体制を縮小する。
産業・ICTソリューションは、クラウドシステムやIoTクラウドの受注が高水準のため上期に拡大した体制を維持する。システム構築関連は次期の大型案件受注を目指して体制を拡大し、駅務機器関連もシンクライアント対応等で体制を拡大する。道路設備関連でETC試験装置の体制を縮小したが、2025年4月以降に案件獲得を目指す。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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