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ピアラ:一気通貫のマーケティング支援を展開、今期黒字化からの成長に注目

*14:19JST ピアラ:一気通貫のマーケティング支援を展開、今期黒字化からの成長に注目
ピアラ<7044>は、同社を中心として、中国、タイ、ベトナムなどの海外拠点も持つグローバルマーケティング企業となる。「影のヒットメーカー」として多角的なサービスを展開、主力サービスであるKPI保証サービスや通販DXサービスをはじめとしてエンタメ業界向けサービスなど、さまざまな業界のあらゆるマーケティング活動を支援している。EC支援事業の単一セグメントだが、売上高は「ECマーケティングテック」(2024年12月期売上高構成比9割)と「広告マーケティング」(同構成比1割)の2つのサービスに分かれている。

主力のECマーケティングテックでは、さらに成功報酬型の「KPI保証サービス」と手数料型の「通販DXサービス」にわかれている。「KPI保証サービス」では、ディスプレイ広告、検索連動型広告、SNS広告、動画広告、DMなどを活用して広告運用代行を行い、新規顧客が同社の広告運用経由で化粧品や健康食品などを購入した場合に、成果報酬を受領。顧客は無駄な広告運用費用が発生せず、同社は自由度の高い広告運用が行える。「通販DXサービス」では、ブランディングからLTV向上までの、これまで可視化されにくかった対象データを一元管理。同社がこれまで蓄積してきた800社以上のデータとノウハウや独自の悩み別データと、顧客ごとに構築した分析環境を連携することでマーケティング全体の最適化を実施している。「CM-UP」「オフラインDX」「LINEマーケティングDX」など複数のサービスのほか、SNS上の口コミなどによる情報の広まりを利用した効率的なマーケティング手法「SNSellマーケティング」やAIも活用している。

同社の強みは、ブランディングから顧客獲得、顧客育成まで、すべてのデータを統合分析最適化しているほか、独自の「悩み別データ」で再現性の高い施策の提案と実行を行い、通販DX・マーケティングDXで事業計画から並走して全てをサポートしている。また、月間で200万回以上のPDCAができるクリエイティブネットワーク網と景表法、薬機法などを遵守し、チェックできるガバナンス体制を網羅。総じて、通販DX・マーケティングDXを駆使し、全てのデータからマーケティングの最適化を行い売上にコミットできる。

2024年12月期の売上高は13,488百万円(前期比48.8%増)、営業損益は146万円の赤字(前期383百万円の赤字)と増収赤字幅縮小で着地した。ただ、営業利益は四半期ベースでの黒字化を達成、その他の利益項目についても黒字へ反転している。2024年下期は全ての利益項目で黒字化しており、ピアラの回復がグループを牽引した。2023年売上高上位20社は計画値に対して進捗率104.4%と計画達成している。新規クライアントが前年同期比5.5倍とクライアントの獲得及び拡張が好調、マーケティングDX事業の異業種展開も好調に推移しており異なる市場への展開により安定的な収益基盤の確保が進んでいる状況。

2025年12月期の売上高は前期比18.1%増の15,936百万円、営業損益は161百万円の黒字転換を見込んでいる。今後の大きな再成長を目指すための基盤を作る1年として、既存事業である通販DX事業や異業種展開を目指すマーケディングDX事業に注力して売上高及び利益の成長を目指していく。特に成長のベースとして縦型動画、生成AIやAIエージェント活用を強化のほか、子会社における不採算サービスの見直し等の施策を推進して早期黒字化を進める方針。また、引き続き2024年粗利上位20社の大型クライアントの成長を促し収益基盤を強固にしていき、マーケティングDX事業を含む各ソリューションで新規顧客開拓を加速させる。AI関連では、ジーニー<6562>と資本業務提携を締結しており、同社の独自データとジーニーグループの持つAIエージェントの掛け合わせによるマーケティング業務のDXを第1弾として予定している。

同社は縦型動画サービスの社内体制強化を行っている。各メディアの縦型動画の在庫増大やアルゴリズム変更により、縦型動画市場の成長が一気に加速することを見込まれており、縦型動画の納品額は2024年期初と比較して800%以上の伸張を見せている。直近では、縦型動画に知見の深いCCOが2024年11月より同社に参画したほか、既に多数のクリエイターによる縦型動画生産体制を構築し、連結子会社のPIATECを含むAIを活用した動画制作効率化も実現させていく。

中長期の成長戦略では、(1)通販DX事業、(2)マーケティングDX事業、(3)自社事業(新規事業)の3軸を想定。既存の通販DX事業では、主力である「KPI保証サービス」から領域を拡大し、ブランディングやTVCMなど一気通貫で提供し、新たにSNS上での発話量を増加させてコストを抑える「SNSell戦略」も推進する。マーケティングDX事業(異業種展開)では、これまで培ってきたヘルスケア&ビューティ、食品市場の知見を基に異業種へ展開。自社事業はエンターテイメント業界を中心にP2CやD2Cブランド立ち上げ等、幅広く展開していく。

株主還元では、2024年12月期に関しては無配だったが、2025年12月期は黒字転換した同社の業績を軸にグループ全体として業績回復を進め、配当復活を目指している。国内DX市場やマーケティング市場、化粧品市場など、同社がビジネスを展開する事業領域は今後も市場の拡大が見込まれている。総じて、通期での営業黒字転換からのさらなる成長には注目しておきたい。



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