フィスコニュース


東邦ガス Research Memo(3):大黒柱のガス事業とLPG関連事業が中核(1)

*12:03JST 東邦ガス Research Memo(3):大黒柱のガス事業とLPG関連事業が中核(1)
■東邦ガス<9533>の事業概要

1. 同社の強み
同社の強みは、多様なエネルギーの提案と提供、地域の顧客接点と信頼関係、安定供給を可能にする人的資源などであり、これまでの歴史・経験のなかで培われたものである。カーボンニュートラルが求められる時代に入り、顧客先で多様なエネルギーや技術の知見を生かした具体的なソリューション提案ができることは大きな強みとなっているという。また、電気事業など新しい事業で顧客開拓をするうえで、ガス事業での顧客基盤が大きな強みとなっている。

2. ガス事業:特徴と業績動向
ガス事業は、創業期から続く都市ガスの供給に関連する一連の業務であり、同社の屋台骨を支える事業である。愛知県、岐阜県、三重県のエリアでガスの製造及び販売並びにガス器具の販売を行うとともに、子会社を通じてガスの託送供給、ガス供給のための配管工事、コールセンター及び料金事務業務なども行っている。また、子会社の水島瓦斯(株)は、岡山県内においてガスの製造、供給及び販売等の事業を行う。

ガス事業の売上高は2021年3月期以降比較的安定して推移してきた。ガス事業の販売量が2019年3月期以降微減傾向で推移しているなかで、原料の調達価格の上昇に起因した価格の上昇が増収トレンドに影響していると考えられる。また、平年より気温が高い近年の環境においては、給湯で使用されるガスの使用量が低下する傾向にある。セグメント利益は変動幅が相対的に大きいが、これも原材料価格の変動に伴うタイムラグの影響が大きい。同社の事業に対する原油価格の感応度(年間)は1ドル/バレル上昇で営業利益約1億円のマイナス、為替レート(ドル円)1円上昇で営業利益約1億円のマイナスとなる。2025年3月期通期は、顧客数、販売量が横ばいのなか、ガス事業売上高は前期比2.4%増の429,299百万円と微増となった。セグメント利益では、スライドタイムラグ(原材料費と売上高の期ずれ差益)など原料関連の市況変動等の影響が前期比約8,500百万円減の減益要因となり、全体として、同31.1%減の20,549百万円と減少した。

3. LPG・その他エネルギー事業:特徴と業績動向
LPG・その他エネルギー事業は、1959年に開始された事業である。愛知県、岐阜県、三重県のエリアのほかに静岡県、長野県、北陸エリアなど広域に展開する。子会社の東邦液化ガス(株)等では、LPG販売、LPG機器販売、LPG配管工事及びコークス・石油製品販売等を行っており、配送や回収などの物流が伴うのが本事業の特徴である。

LPG・その他エネルギー事業の売上高は2021年3月期以降増加傾向で推移している。その前提となる顧客数が年平均成長率で2.1%増と推移しており、それに伴って販売量もほぼ一定の水準で推移している。セグメント利益の変動も緩やかであり安定している。一方でセグメント利益率では、2.6%(2025年3月期通期)と水準としては低い傾向にある。2025年3月期通期のLPG・その他エネルギー事業の売上高は前期比0.1%増の101,601百万円となった。セグメント利益では、同15.7%減の2,591百万円と減少した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)



<HN>


 

 
【重要】株予報/株予報Proを装った偽サイト、偽アカウント、偽広告にご注意ください

株予報/株予報Pro等の当社サービスを装ったり、当社の名を騙った偽サイト、偽アカウント、偽広告が確認されております。

偽サイト及び偽アカウントは、不正サイトへの誘導、個人情報の取得及び悪用、投資詐欺に遭う可能性がございますのでアクセスされないようにご注意ください。

当社では投資勧誘は行っておりません。LINEなどのSNSを利用した投資詐欺にご注意ください。

株予報 トレンドシグナル ®

2025/06/13 15:30 現在

(更新タイミング:翌営業日8時頃)

買い   1,093 銘柄
2,048 銘柄   売り
 
 
 
6501 日立製作所 売り転換
6702 富士通 買い転換
4661 OLC 売り転換
4689 LINEヤフー 売り転換
4307 野村総合研究所 買い転換



 
本情報の正確性には万全を期しておりますが、情報は変更になる場合があります。 また、第三者による人為的改ざん、機器の誤作動などの理由により本情報に誤りが生じる可能性があります。 本情報は、情報の提供のみを目的としており、金融商品の販売又は勧誘を目的としたものではありません。 投資にあたっての最終決定は利用者ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。 本情報に基づいて行われる判断について、株式会社アイフィスジャパンは一切の責任を負いません。 なお、本情報の著作権は、株式会社アイフィスジャパン及び情報提供者に帰属します。 TOPIX及び東証業種別株価指数の指数値及びそれらに係る標章又は商標は、株式会社JPX総研又は株式会社JPX総研の関連会社の知的財産です。 本情報の転用、複製、販売等の一切を固く禁じております。
IFIS