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テスホールディングス株式会社×著名投資家DAIBOUCHOU氏対談動画文字起こし(8)

*15:38JST テスホールディングス株式会社×著名投資家DAIBOUCHOU氏対談動画文字起こし(8)
テスホールディングス<5074>

■テスホールディングス 山本様
はい、ありがとうございます。

当社のバイオマス発電事業は、現在2か所の発電所で展開しています。

1つ目は熊本県の錦町にある発電所で、発電容量が約2MWの規模です。こちらの燃料はPKSではなく、周辺地域で発生する未利用の間伐材を使用しています。100%国産材で発電事業をしており、地域資源を生かした形で運営しています。2つ目は佐賀県の伊万里市にある発電所で、発電容量が46MWと熊本の発電所よりも規模が大きいです。燃料としてはPKSを使用しており、このPKSは当社のインドネシア子会社から調達しています。おっしゃる通り、ここでの仕入れ価格が安くなれば、グループ全体としての収益性が良くなります。

●DAIBOUCHOU
インフレによる電気代高騰で、コージェネレーションシステムなどの省エネ系EPCの需要は増えていますか?

■テスホールディングス 山本様
日本はエネルギーの多くを海外に依存していますので、電気代が上がるということは、すなわちコージェネレーションシステムのような設備に使用する燃料の価格も上がってくることになりますので、電気代高騰がコージェネレーションシステムのニーズの高まりに直結するかというと、そうではないと思っています。ただ、コージェネレーションシステムにはコスト面だけでなく、省エネの観点からも価値があります。自家発電と排熱回収を組み合わせることで、工場で使用しているボイラーの燃料使用量を抑えることができます。また、BCP(事業継続計画)対策としての役割もあります。たとえば、停電してしまっても、自家発電できれば工場の稼働を維持することが可能になります。一方、これまでご説明してきた自家消費型の太陽光発電であれば、燃料を必要としないことから純粋なコストメリットがありますので、今後も需要は増えていくのではないかと考えています。

●DAIBOUCHOU
単純に電気代の高騰というだけではなく、環境への配慮や、BCP強化という観点もあるということですね。

■テスホールディングス 山本様
コージェネレーションシステムは、複数の要素が関係してくるため少し複雑な面もありますが、ご指摘の通りだと思います。

●DAIBOUCHOU
確かに工場などが停電になって止まってしまうと大きな問題ですからね。

■テスホールディングス 山本様
特に半導体工場などは、停電もそうですが「瞬時電圧低下(瞬低)」といった非常に短時間の電力変動に対しても、シビアな対応が求められます。そのため、こうした工場では、特に自家発電が必要だというご要望をいただくケースもあります。

●DAIBOUCHOU
ということは、半導体工場の新設があると、御社の設備も導入されやすいということですね?

■テスホールディングス 山本様
半導体工場に加えて、熱を多く使う食品工場や化学工場といった業種も、当社がご提供する設備と非常に相性が良いです。

●DAIBOUCHOU
なるほど、よく分かりました。ありがとうございます。

最近はAI関連のデータセンターが非常に増加していますが、こちらも電力消費が大きい分野かと思います。AIデータセンター関連のEPC案件も増えているのでしょうか?

■テスホールディングス 山本様
データセンターについては、今年2月に閣議決定された第7次エネルギー基本計画の中でも、半導体工場やデータセンターの建設によって、今後、日本の電力需要が確実に増加していくという見解が示されました。第6次の計画段階では、日本は人口減少が進んでおり、電力需要が増えたとしてもEV(電気自動車)程度ではないかという予測でした。しかし、最新の計画では、電力需要の増加が見込まれると整理されています。

その上で、「では増えた電力をどのように確保するのか」という課題に対し、石炭火力でまかなうことは、2050年のカーボンニュートラル目標と整合しないため、脱炭素電源で賄う必要がある、という議論になっています。当社にとって、このようなデータセンター需要は、直接的ではないものの、間接的にビジネス機会をもたらしています。最近では、データセンターに電力を供給しようとする事業者様から、大型の太陽光発電設備、いわゆるオフサイトPPAに関するEPCのご相談が増えています。

データセンターは夜間も電力を大量に消費し、また停電も許されないため、太陽光だけでは十分な電源とはなりません。もしデータセンターが停止してしまえば、スマートフォンの決済アプリが利用できなくなるなど、社会生活にも支障が出かねません。

そうした背景から、BCP対策を重視するお客様から、自家発電設備の導入に関するEPCのご相談をいただくこともあります。直接的ではなくとも、今後もこうしたニーズは増えてくると考えています。また、当社は従来から特定の業種に限定するのではなく、エネルギー使用量が多い工場や事業所を主なターゲットとしています。そのため、今後もデータセンターに限らず、既存分野の拡大という視点からもEPCには注力していきたいと考えています。

●DAIBOUCHOU
なるほど。つまり、AIデータセンターに限らず、電力を大量に使用する設備や工場が増えてくる中で、石炭火力のような発電手段には頼れない。そうなると再生可能エネルギーがますます必要になる。ただし、再生可能エネルギーは自然条件に左右されるため、系統用蓄電所や蓄電池も必要になってくるということですね。

■テスホールディングス 山本様
はい、そのとおりです。日本国内でのエネルギー消費の大半は、やはり大規模な工場や物流倉庫、病院、ホテル、店舗などの事業所が占めており、全体の6割以上を占めています。したがって、日本全体で脱炭素化を進めていくためには、まずは大量のエネルギーを使用している部分の電源をどう脱炭素化していくかが重要なテーマになります。

このことからも、省エネ・再エネ設備のニーズは引き続き高いと考えています。加えて、再生可能エネルギーは自然条件による変動がありますので、電力の需要側・供給側でも蓄電池の整備は必要になってきます。

たとえば、スペインの事例でもお話ししたように、電力系統そのものが不安定化している現状もありますので、需要側(下流)でも蓄電池の設置が進んでいきますし、供給側(上流)でも電力系統に大型の蓄電池を設置することが、国としても重要視されてきています。つまり、それぞれの場面で蓄電池は必要とされており、当社としてはその両方に注力しています。

●DAIBOUCHOU
よく分かりました。ありがとうございます。今後の御社の成長に大いに注目していきたいと思います。

■テスホールディングス 山本様
ありがとうございました。

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