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ヒーハイスト Research Memo(6):2027年3月期の重点施策として製品のスクラップ&ビルドを推進

*14:06JST ヒーハイスト Research Memo(6):2027年3月期の重点施策として製品のスクラップ&ビルドを推進
■中長期の展望

1. 中期経営計画(数値目標)の見直し
ヒーハイスト<6433>では2023年6月27日に中期経営計画を発表し、今後の中期的戦略(重点施策)として、「スマート生産」「直動機器の製品力強化」「稼働率の平準化(機会損失の回避)」を掲げ、さらに低採算製品からの撤退を検討し、リソースを高収益製品に集中すること(製品群のスクラップ&ビルド)を進める計画であった。しかし既述のように足元の事業環境が大きく変化してきたことと踏まえ計画を更新した。

その結果、2027年3月期に売上高は2,863百万円、売上総利益は627百万円、売上総利益率は21.9%、営業利益は139百万円、営業利益率は4.9%、ROEは8.0%以上を新たな数値目標として掲げた。また各領域において以下のような施策を実行していく。

(1) 直動機器の増産増販
・ 成長戦略として中期的な自動化関連の需要増加に対応するため、「スマート生産プロジェクト」の一環とする設備投資を行い、生産を上げ、売上を伸ばす。
・ 利益率の改善:設備投資のピークアウトによる償却費の減少及び、電力費削減等のコスト削減に加え、生産数量を確保し、安定的に生産することで、固定費率を低減し利益回復を図る。
・ 半導体市場は、まだら模様が続いている。生成AIなどに使われる先端品がけん引となっている一方、スマートフォンやパソコン、産業機器に使われる成熟品(汎用メモリー等)は需要が振るわない。
・ 年内はAIの一人勝ちが続き、半導体の幅広い製品需要が回復し始めるのは、2025年後半以降、また、車載向けの需要が回復するのは、2026年後半になる予測である。今のところ半導体チップを製造する際に使用される装置群、いわゆる半導体前工程のWFE市場は、2025年~2026年は微増で2027年以降上昇の見込みである。
・海外展開、協業への取り組みを進める。

(2) 精密部品加工の売上確保
・ホンダグループのモータスポーツ参戦のレース用部品供給継続による収益を確保する。
・強みを生かした新たな精密部品受託加工への取り組みを強化する。

(3) ユニット製品の販路拡大
・仕様の標準化による設計効率化及び顧客への対応時間を短縮し、販売を強化する。
・新製品NAF HWシリーズの販売を拡販し、さらに製品ラインナップ増加を図る。
・新たな海外市場への展開を図る。


株主還元やIR活動の強化を進める
2. その他の取り組み
新たな計画では、上記のような事業に関連した取り組みだけでなく、以下のような施策を実行していく。
(1) 株主還元の強化
・上場20周年記念配当の実施。
・配当方針として、連結配当性向30%以上とする。
・自己株式の取得を有効に活用し、人事戦略等に使用する。
・ 社員持株会奨励金付与率を5%から50%に増額し、社員の株式購入機会の増加を促進し、安定的な株式購入需要を確保することで、出来高の増加に寄与し、株式市場での流動性向上を図る。

(2) IR活動の充実
より多くの投資家に同社の情報を伝えるため、今まで以上にIR活動を強化する。具体的には、以下の取り組みを中心に情報発信をより一層推進する。
・ 決算説明資料を「ログミーFinanceの説明書き起こし」により、内容のより深い事業理解へつなげ、同時に、多くの投資家に配信し、これまで以上に投資家へ情報の裾野を広げていく取り組みを進める。
・スポンサードレポートとして「FISCO 企業調査レポート」を開示している。
・自社HP等でのIR/PR情報発信を強化する。
・1on1ミーティングの実施など。

(3) サステナビリティに関する取り組み
サステナビリティに関する施策は以下のとおりである。
・太陽光発電の設置(年間発電量約162,000kwh、CO2排出量年間約60.65tの削減を見込む。)
・廃棄物を固形燃料へ再利用「RPF」(Refuse Paper & Plastic Fuel)
・フードドライブ事業参加(食品廃棄ロスを減らし、子ども食堂へ食品を寄付)
・国際協力活動支援(チャイルド・スポンサーシップ)(貧困に苦しむ支援地域の環境整備を支援)
・紙のエコ化(卵の殻のリサイクル)エコペーパー「CaMISHELL(R)」の使用

(4) 人的資本経営を意識した取り組み
人的資本経営に関する施策は以下のとおりである。
・事業推進の核となる人材の育成
・教育制度の拡充
・海外人材の活用
・女性管理職の登用
・男性の育児休暇取得
・奨学金返還支援手当の導入
・社員持株会奨励金付与率を5%から50%に増額し、福利厚生の充実により、社員と会社とのエンゲージメント向上を高め、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図る。

(5) パートナーシップ構築宣言で協力会社との関係強化

3. 「PMマトリックス」の推進
同社は以前から経営方針として「PMマトリックス」と言う考え方を掲げ、これに基づいて事業を推進してきた。PMマトリックスとは、「P=製品・事業」と「M=市場・顧客」によって事業領域を以下の4つに分けたものだ。

(1) 既存事業・既存製品を既存市場・既存顧客に投入する
(2) 既存事業・既存製品を新市場・新規顧客に投入する
(3) 新製品・新規事業を既存市場・既存顧客に投入する
(4) 新製品・新規事業を新市場・新規顧客に投入する

同社では、基本的に(4)はリスクが高いので行わない方針であり、(1)~(3)の領域に対して、具体的な案件を定めて積極的に推進していく方針だ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)




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