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ナック Research Memo(1):住まいと生活に密接した分野における多角化経営で成長

*11:01JST ナック Research Memo(1):住まいと生活に密接した分野における多角化経営で成長
■要約

ナック<9788>は、「暮らしのお役立ち企業」を基本戦略として、ダスキン<4665>のフランチャイズ加盟店を主力とした「レンタル事業」のほか、自社ブランドの宅配水「クリクラ」や浄水型ウォーターサーバー「feel free(フィールフリー)」、次亜塩素酸水溶液「ZiACO(ジアコ)」の製造販売をする「クリクラ事業」を柱に、「建築コンサルティング事業」「住宅事業」「美容・健康事業」など、住まいと暮らしに関わる分野における多角化経営により発展してきた企業である。

1. 2025年3月期の業績概要
2025年3月期の業績は、売上高59,791百万円(前期比9.8%増)、営業利益3,007百万円(同30.9%増)、経常利益3,019百万円(同26.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,365百万円(同4.9%減)となった。計画比では、売上高が8.7%未達、営業利益が24.8%未達、経常利益が24.5%未達、親会社株主に帰属する当期純利益が46.4%未達と、前期比では最終利益を除き増収増益となったが、計画比ではいずれも未達での着地となった。売上高は、クリクラ事業が前期比2.8%増と堅調だったほか、住宅事業において2024年より子会社化した(株)秀和住研の業績が寄与し同44.4%増と大幅な増収となった。また、美容・健康事業では同11.0%増と2ケタ増収を確保し、これらが全体の増収要因となった。利益面では、住宅事業の増収効果や、建築コンサルティング事業のコンサルティング部門での拠点統合や納品物のデータ化によるコスト効率化、美容・健康事業での広告宣伝費や販売促進費の最適化が寄与し、営業利益は増益となった。

2. 2026年3月期の業績見通し
2026年3月期の業績は、売上高62,000百万円(前期比3.7%増)、営業利益2,900百万円(同3.6%減)、経常利益2,900百万円(同4.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,900百万円(同39.1%増)と増収ながら最終利益を除いて減益を見込む。これまでに拡大した事業の投資回収を行いつつ、2025年1月に策定した長期ビジョン達成を目指し、人的資本や新商品・新サービス、販売活動強化に向けた新たな投資を推進することで費用が増加し、営業利益率は4.7%と前期比で0.3ポイント低下する見通しである。売上面では、主力のクリクラ事業やレンタル事業のほか、建築コンサルティング事業では前期比増収と堅調な伸びを見込むが、住宅事業や美容・健康事業では減収を予想する。なお、2026年3月期より「その他」事業がセグメントに新設され、韓国食品スーパーの「Yesmart」事業、及びTOMOEワインアンドスピリッツにより構成される。利益面は、人材や販促への投資を予定することから各事業部門の営業利益は、クリクラ事業(同3.0%増)、レンタル事業(同10.8%増)を除いて減益予想となる。各事業とも、投資が増加する中での売上維持または増加を念頭に置いた業績予想と推定され、売上対策の着実な推進により業績の上振れに期待したい。なお配当については、1株当たり年間22円(中間5円、期末17円)、配当性向49.7%を予定している。

3. 長期ビジョン2035と中期経営計画2028
今後10年間に向けての「長期ビジョン2035」を2025年1月に発表した。LTV(顧客生涯価値)の最大化を目標とし、2035年3月期に売上高1,000億円、営業利益率8%を目指す。また2025年5月には、ビジョンに基づく今後3年間の施策を定めた「中期経営計画2028」を発表した。対象期間の2026年3月期から2028年3月期までの3ヶ年を、長期ビジョン2035の実現のための投資フェーズと位置付ける。建築コンサルティング事業や住宅事業を除く事業については、顧客に対する定期的なサービスの提供を中心に売上高を伸ばす投資を行う。その上で、長期ビジョン2035の方針である、商品サービスの拡充や、営業エリアの拡大、顧客数の増加のための施策を進める。2028年3月期の数値目標は、既存事業及びM&Aの実施で売上高68,500百万円(2025年3月期比14.6%増)、営業利益3,300百万円(同9.7%増)を目指す。

■Key Points
・2025年3月期は増収、利益面は最終利益を除き増益を確保
・2026年3月期は新中期経営計画の下、成長事業への投資を強化
・長期ビジョン及び新中期経営計画を策定、2035年3月期の売上高1,000億円を目指す

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)



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