フィスコニュース


ユビAI Research Memo(5):開発支援・セキュリティに強み、4事業で収益基盤を構築

*11:05JST ユビAI Research Memo(5):開発支援・セキュリティに強み、4事業で収益基盤を構築
■ユビキタスAI<3858>の事業概要

2. 事業概要
同社は、電子・電気機器のシステム開発に必要なソフトウェア、ツール、サービスを包括的に提供している。ソフトウェア、ツールについては自社製品の開発・販売及び顧客製品の受託開発を行うメーカー機能と、海外製品を輸入販売する商社機能を持つ。「仕様作成・機能検討・システム設計」から「コーディング(プログラム作成)・機能実装」、そして「システム検証、書き込み」というシステム開発工程において必要となる、Linux/Android高速起動、RTOS※1(リアルタイムOS)、BIOS※2などの「システムレイヤー」、デジタルインターフェース、ネットワークプロトコルスタック、セキュリティライブラリ、ファイルシステムなどの「ミドルウェアレイヤー※3」、HMI※4、マルチメディア、組込みデータベースなどの「アプリケーションレイヤー」に加えて、ファジング※5・脆弱性検証、ソースコード解析、車載ECUソフトウェア開発などの「開発支援・品質向上ツール」、エッジAIライブラリ、ディープラーニング、AIモデル最適化などの「AIソフト」などの自社製品・海外製品を取り扱い、IoT機器セキュリティ検証、開発・実装支援、技術コンサルティング、受託開発、AI/DX人材育成などの「サービス・トレーニング」、「デバッグ※6・書き込みツール」を提供する。

※1 RTOS:Real-Time Operating Systemの略。組込みシステムの要求に対するリアルタイム性を満たすOS(オペレーティングシステム)。
※2 BIOS:Basic Input Output Systemの略。パソコン起動時に最初に読み込まれるソフトウェアで、ハードウェアのチェックを行い、OSがディスクから正しく読み込まれるようにする機能を持ち、キーボード、ディスプレイなど周辺機器の初期化や制御も行う。
※3 ミドルウェアレイヤー:異なるアプリケーション間の通信やデータの管理を行うコンピュータシステムの階層。
※4 HMI:Human Machine Interfaceの略。人間と機械が情報をやり取りするための手段や装置、ソフトウェアの総称。車載機器でダッシュポート画面のタッチスクリーンなどがある。
※5 ファジング:ソフトウェアのテスト方法で、想定しにくい様々な種類のデータを入力し、不具合やセキュリティ上の脆弱性の有無などを調べる。
※6 デバッグ:ソフトウェアのプログラムのバグを探し出し、プログラムコードを修正してバグを取り除く作業。

事業は、「ソフトウェアプロダクト事業(以下、SP事業)」「ソフトウェアディストリビューション事業(以下、SD事業)」「ソフトウェアサービス事業(以下、SS事業)」「データアナリティクス事業(以下、DA事業)」の4つのセグメントに分かれる。SP事業は組込みネットワークソフトウェア製品、セキュリティ関連ソフトウェア製品、データベース製品、高速起動製品、音声コード製品など主にデバイス組込み用ソフトウェアの自社開発製品の開発と販売を行う。SD事業は海外ソフトウェアの輸入販売、テクニカルサポート及びカスタマイズ開発を行う。SS事業は顧客の組込みソフトウェアなどの受託を中心とした各種ソフトウェアの設計、開発及びデータコンテンツのライセンス販売などを行う。DA事業はライトストーンにおける統計・数値データ解析ソフトウェアの販売などを行い、2024年3月期より新たなセグメントとして追加された。

同社の収益は、各事業における同社のソフトウェア使用許諾にかかる契約時一時金とランニングロイヤルティが中心となる。契約時一時金は、同社のソフトウェア製品のソースコードまたはオブジェクトコードを顧客に使用許諾する対価としてビジネスの初期に発生する売上となる。ランニングロイヤルティは、顧客が同社のソフトウェア製品を複製してデバイスに組込んで販売する際に、複製本数に応じて収受する対価で継続的に発生する売上となる。そのほか、ソフトウェア製品のなかで、主に品質向上支援ツールや車載機器開発・テストツールといった開発ツール系の製品群及びライトストーンの統計・数値データ解析ソフトウェアについては、サブスクリプションライセンス(一定期間ごとに一定の利用料を収受する)で顧客に提供するものもある。また、同社のソフトウェア製品を使用許諾した顧客に対する技術サポート、同社製品の特定のプラットフォームへの移植、カスタマイズなどに必要な受託開発に対する売上も付随して発生する。なお、DA事業における教育機関などへのパッケージソフト販売の売上については契約時一時金として認識している。SS事業においては、自社製品の販売を伴わない顧客製品にかかるソフトウェア受託開発、自社製品の販売に伴うエンジニアリングサービス、データコンテンツに対する売上が中心となる。

SP事業においては、車載機器など同社製品の採用から顧客製品の開発・量産製造までに3~4年といった時間を要するものが多く、ロイヤルティ発生まで先行投資がかさむことが課題であったが、SD、SS、DA事業が加わることによって、先行投資が必要ながら収益性の高い事業と比較的短期に収益確保が見込める事業のバランスの取れたポートフォリオを形成している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 松本章弘)



<HN>



 
【重要】株予報/株予報Proを装った偽サイト、偽アカウント、偽広告にご注意ください

株予報/株予報Pro等の当社サービスを装ったり、当社の名を騙った偽サイト、偽アカウント、偽広告が確認されております。

偽サイト及び偽アカウントは、不正サイトへの誘導、個人情報の取得及び悪用、投資詐欺に遭う可能性がございますのでアクセスされないようにご注意ください。

当社では投資勧誘は行っておりません。LINEなどのSNSを利用した投資詐欺にご注意ください。

株予報 トレンドシグナル ®

2025/09/11 15:30 現在

(更新タイミング:翌営業日8時頃)

買い   1,217 銘柄
1,933 銘柄   売り
 
 
 
8306 三菱UFJFG 売り転換
9984 ソフトバンクG 買い転換
8316 三井住友FG 売り転換
8766 東京海上H 売り転換
6503 三菱電機 買い転換



 
本情報の正確性には万全を期しておりますが、情報は変更になる場合があります。 また、第三者による人為的改ざん、機器の誤作動などの理由により本情報に誤りが生じる可能性があります。 本情報は、情報の提供のみを目的としており、金融商品の販売又は勧誘を目的としたものではありません。 投資にあたっての最終決定は利用者ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。 本情報に基づいて行われる判断について、株式会社アイフィスジャパンは一切の責任を負いません。 なお、本情報の著作権は、株式会社アイフィスジャパン及び情報提供者に帰属します。 TOPIX及び東証業種別株価指数の指数値及びそれらに係る標章又は商標は、株式会社JPX総研又は株式会社JPX総研の関連会社の知的財産です。 本情報の転用、複製、販売等の一切を固く禁じております。
IFIS