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さくらケーシーエス:低採算案件からの撤退で最高益、AIと人材への投資で成長加速へ

*13:58JST さくらケーシーエス:低採算案件からの撤退で最高益、AIと人材への投資で成長加速へ
さくらケーシーエス<4761>は兵庫県に本社を置く独立系システムインテグレーターで、金融機関・公共団体・民間企業向けにシステム開発、ITインフラ構築などを提供している。三井住友銀行が大株主であることから、SMBCグループ向けの安定した受注基盤が強み。

2025年3月期は売上高225.3億円(前期比1.0%減)、営業利益13.7億円(同22.2%増)、経常利益14.9億円(同23.7%増)、売上は微減ながらも増益、経常利益は上場来最高益を更新した。当期純利益は11.4億円(同27.9%増)となり、上場来最高益を更新した。現中期経営計画では「売上重視」から「収益性重視」へ方針転換し、低採算案件の見直しを行った。結果、売上は微減で着地したものの、採算改善により2桁の営業増益を実現し、収益体質が強化された。

主力の金融関連部門では、SMBCグループ向けシステム構築案件が好調。公共関連部門においては、自治体情報システムの標準化案件が増収増益に寄与している。当初の計画よりも遅れていたが、2025年3月期より収益に貢献し始め、今期も継続的な伸長が見込まれる。前期に低採算案件から一部撤退した産業関連部門において、収益性の高いSAPビジネスの分野に人員をシフトさせていくことで、今期は売上高を伸ばす方針だ。2026年3月期の通期業績予想は、売上高229.0億円(前期比1.6%増)、営業利益14.0億円(同1.6%増)を見込む。

2026年3月期第1四半期の決算では、売上49.6億円(前年同期比5.9%増)、営業利益0.6億円(前年同期は0.0億円)と堅調なスタートを切った。

同社は、人材を資産と捉え、兵庫での採用を中心に高スキル人材を確保し、定着率の高さを強みにしている。初任給や給与水準を引き上げることに加え、成果に応じた手当制度を導入するなど報酬制度を整備している。また、豊富なキャッシュを人材育成やSE強化に積極投資している。組織面では前年度にCTO(最高技術責任者)、CISO(最高情報セキュリティ責任者)を新設した。金融部門、公共部門、産業部門の縦割り体制による連携不足を改善すべく、全社視点での組織一体化、シナジー創出を目標に掲げている。また、生成AIや業務自動化にも注力しており、特に高コスト体質の間接部門の効率化を進める。AIや自動化ツールの活用によりプログラミングのところに人員をシフトさせ、利益率改善と生産性向上を目指す。

2025年2月には兵庫県神戸市に新データセンターの開設を公表。高いセキュリティ環境を備え、最高レベルのJDCCティア4相当の堅牢性を備え、AIサーバー導入にも対応できる最新鋭のデータセンター環境となっている。さらに、太陽光や地下冷気の活用により省エネで環境配慮も実現。2026年3月期第3四半期より順次稼働し、ビジネスを拡大していくことで中長期的な成長基盤の構築を図る。

中期経営計画については、今期が最終年度となるが、数値目標、施策面ともに達成できる見込み。2026年3月期は次期中計に向けての準備期間とし、今後は対外公表も検討中だという。株主還元については、配当性向30~40%を目標に掲げ、安定配当を基本方針としている。2026年3月期の年間配当は34円の見通しで、前期比では2円の増配を予定している。



<HM>



 
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2025/08/14 15:30 現在

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