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ビーロット Research Memo(8):クマシュー工務店との統合効果を織り込み、中期経営計画をアップデート(2)

*11:08JST ビーロット Research Memo(8):クマシュー工務店との統合効果を織り込み、中期経営計画をアップデート(2)
■ビーロット<3452>の成長戦略・トピックス

3. 中期経営計画の重点戦略と進捗
具体的な重点戦略としては、(1) 富裕層・不動産領域の拡大と深耕、(2) 企業投資・M&A領域への挑戦、(3) 成長スピードを高める経営アクションの遂行の3点を掲げている。これまで成功してきた人材育成や安定収益の拡大などを引き継ぎつつ、クマシュー工務店との相乗効果を追求しつつ、飛躍的成長への基盤構築を進める考えだ。

(1) 富裕層・不動産領域の拡大と深耕
底地・借地・旧耐震建物・木造アパート権利調整を得意とするプロフェッショナル集団であるクマシュー工務店とのシナジー実現、パートナー企業との連携に基づいたエクイティ出資を起点に効率的に事業機会を拡大、長期保有の固定資産を増やし安定した収入基盤を構築などに取り組む。実績は豊富な分野であり、手応えをつかんでいる。

クマシュー工務店は、2005年に創業した中堅の不動産再生会社である。主に、限られた資源である土地を有効活用するため、収益性の低い物件(借地権付の底地や老朽化した賃貸アパート、マンション等)の市場流通性を高め、再開発を促進する事業を行っており、それらを通じて地域の活性化と環境改善に貢献している。大阪に本社があるが、早くから名古屋及び東京に支店を展開し、長年の実績により、関東圏・関西圏・中部圏において優良な仕入ネットワークを築いている。クマシュー工務店のグループ化により、不動産サプライチェーン上流における物件情報の源泉に近づくことで、下流における商品開発機会を増やすことが可能となる。クマシュー工務店の純資産は8,499百万円(2024年2月期)、総資産33,485百万円(同)となっており、販売可能な不動産を多く保有する。売上高13,435百万円(同、前期比45.3%増)、経常利益1,886百万円(同、前期比70.1%増)と売上規模や成長性と収益性において優良である。クマシュー工務店の連結子会社化による連結業績への取込みは2025年12月期は7ヶ月分となる。

(2) 企業投資・M&A領域への挑戦
創業から培った目利きノウハウを生かす社内専門チームが設立され、証券会社・M&A会社と定例MTGなど主体的な情報取得活動を開始している。同社では事業再生を主目的としたM&Aをメインとしてきたが、直近の案件では(株)クマシュー工務店や(株)ジャパンゴルフオンラインなど好調企業のさらなる成長やシナジーを主目的とした統合が加わった。また、クマシュー工務店の実績により大型M&Aの経験で候補の幅が広がった。統合後の取り組み実績もノウハウが蓄積されており、企業文化融合や経営合理化で成果が出てきた。2016年に子会社化したライフステージの従業員の年収が大幅にアップした事例などは、同社のPMIの実力を示す証左と言えるだろう。後継者不足に悩む企業は国内で多いため、同社のようなPMIに実績があり、創業者の活躍の場が保証される買い手には、今後も有力な案件が持ち込まれる機会が増えると考えられる。

(3) 成長スピードを高める経営アクションの遂行
これまでも推進してきており、一定の手応えを得ている4つの取り組みである、1) 人的資本経営の積極投資、2) 資金調達の多様化、3) DX戦略の推進と加速、4) コーポレートガバナンス・リスク管理体制の強化を加速する。1) 人的資本経営の積極投資に関しては、これまでも若手や業界未経験者のハイパフォーマーを輩出してきた実績があり、クマシュー工務店を加えグループ人員が230名に拡大したなかで、人材登用のスピードを速めるべく、給与・賞与を引き上げるほか、譲渡制限付株式報酬制度を導入するなど、人事制度や職場環境を整備する。2) 資金調達の多様化では、自己株式も活用した資本政策の実行や「B-Den(株主限定ファンド)」での直接金融による資金調達を強化する2025年7月には第30号を組成し完売済となっている。3) DX戦略の推進と加速では、テクノロジー活用により経営スピードと既存事業の作業効率を格段に高め、1人当たりの生産性・ITリテラシーを向上する。2025年4月にシステム会社であるジャパンゴルフオンラインをM&Aによりグループ化し、貴重な人的資産であるエンジニアの増員に成功した。4) コーポレートガバナンス・リスク管理体制の強化では、主に管理職を対象とした法務などの教育研修制度などの充実化を図る。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)



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