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グッドパッチ Research Memo(5):デザイン領域の実績とブランドバリューによるポジショニングを有す(3)

*11:35JST グッドパッチ Research Memo(5):デザイン領域の実績とブランドバリューによるポジショニングを有す(3)
■グッドパッチ<7351>の事業概要

4. デザイン×AIの事例
ソフトバンク<9434>のAIエージェント「satto」の開発において、同社は単なるデザイン請負ではなく、UI/UXの戦略策定から、ユーザーリサーチ、プロダクトの方向性決定に至るまで、深く関与した。「satto」は、「仕事はみんなでサッと、済ませよう」というコンセプトのもと、デスクワークの効率化とパーソナルな支援を目指す革新的なツールである。従来のAIツールとは異なり、複雑なプロンプト入力なしで直感的に操作できる点が特徴である。同社のUIデザイナーは、「satto」全体の一貫した体験の向上とデザイン統括を担った。AIの生成結果に対する「正解」がユーザーによって異なるという課題に対し、ユーザーの期待や満足度に応じたUI/UX設計を支援した。同社のUXデザイナーは、潜在的なユーザーへのリサーチを行い、ユーザーの声やインサイトをもとにプロダクトの方針を策定した。「satto」が単なる業務効率化ツールにとどまらず、人々の創造性や自己効力感を高める「エンパワーメント」を支援するAIとなることを目指して開発に貢献した。

5. サステナビリティ
同社は、「社会を前進させるデザインの力を、ステークホルダーとともに広めていく」ことをサステナビリティの方針としている。4つのテーマを戦略課題(マテリアリティ)として位置付け、長期的な価値創造と目指す社会の実現を支えている。

(1) Design for Talent(人的資本経営の推進)
同社は、「人が成長する会社」を目指し、従業員の育成環境向上と活躍機会の提供を推進している。具体的な取り組みとしては、従業員のスキル向上を目的としたeラーニング研修や語学研修の提供、及び当事業年度から導入された「資格取得支援金制度」などがある。多様性を重視し、性別・国籍・宗教・学歴などにとらわれず、様々な視点を持つメンバーを受け入れる環境づくりにも注力している。これには、事実婚や同性パートナーを対象とした社内制度や福利厚生の充実、フルリモートワークを選択できる勤務地選択制度、ファミリーサポート休暇の整備などが含まれる。これらの制度を通じて、従業員一人ひとりが最適な環境で仕事に取り組み、ともに成長できることを目指している。また、デザイナー特化型キャリア支援サービス「ReDesigner」を通じて、デザイナー転職者の賃金向上に貢献し、デザイナーの価値向上を図っている。2024年8月期末現在、全社員の育児休業取得率は81.8%であり、うち男性は75.0%、女性は100.0%だった。

(2) Design for Society(社会課題解決への貢献)
デザインの力を活用し、環境問題、少子高齢化、人口問題などの社会課題解決への貢献を目指している。環境に配慮した経営として、業務フローのクラウド化を通じたペーパーレス化を推進しており、当事業年度からはカーボンオフセットを導入している。デザインパートナー事業では、アプリケーション開発を通じたビジネスのペーパーレス化推進や、人口減少の課題を抱える地方自治体への支援など、持続可能な社会の実現に貢献している。さらに、ウェブアクセシビリティ方針を公開し、改善を進めるとともに、その知見をデザインパートナー事業にも生かしている。デザインコミュニティの発展にも貢献しており、ビジネスパートナーのメディア企業と「Design Leader Impact Award」を共催し、デザインリーダーのロールモデルを社会に提示する試みも実施している。

(3) Design for Partner(パートナーとの共創)
ビジネスパートナーが企業変革を進め、イノベーションを生み出し続けられる社会を作ることを目指している。これを実現するために、ビジネスパートナーとの深い関係構築が不可欠であると認識しており、提供ソリューションの拡充を通じて、パートナーとの共創を推進している。顧客体験を起点とした共創を通じて、事業やサービスの成長だけでなく、社会全体のイノベーション実現をデザインの力で広げることを目指している。レベニューシェア型の事業開発やMBAプログラム講座の共同開発など、共創による新たな取り組みも推進している。

(4) Design with Governance(サステナビリティの推進体制)
企業価値向上のため、コーポレート・ガバナンスの強化を重要な課題と認識しており、経営の透明性・効率性向上、内部統制の仕組み、コンプライアンス体制の充実を図っている。サステナビリティの推進体制として、代表取締役社長を中心としたプロジェクトチームが議論と各種取り組みを推進している。取締役会は、サステナビリティ全般に関するリスクと機会の監督に対する責任と権限を有しており、経営会議での審議を経て報告を受け、対応方針や実行計画の審議・監督を実施している。また、グループ全体のリスク管理と法令・定款の遵守を徹底するため、リスクマネジメント委員会を設置し、取締役CFOを最高責任者として重要リスクの特定と対策を講じている。これにより、迅速で合理的な意思決定と業務執行の効率化を実現する社内体制の構築に取り組んでいる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 星 匠)



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