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GMO-GS Research Memo(4):インターネットセキュリティ分野のグローバルトップ・ブランド企業(3)

*16:33JST GMO-GS Research Memo(4):インターネットセキュリティ分野のグローバルトップ・ブランド企業(3)
■会社概要

(3) DX事業
GMOグローバルサイン・ホールディングス<3788>のDX事業は、中小法人やSOHOを主な対象として、デジタル化・業務効率化を支援するサービスを展開している。具体的には、O2O集客支援アプリやアプリ開発支援サービスを通じて、顧客企業の販売促進や顧客接点拡大を支援している。また、IoTやAIの導入に関するシステム企画・開発や、製品・サービス化の支援も行っており、顧客企業のデジタル・トランスフォーメーションを推進する役割を担っている。

スマートフォンでアナログメーターを撮影するだけでAIが数値を読み取り、自動で集計・台帳記録を行うサービス。当初はビルメンテナンス業が中心だったが、製造業への営業を強化。販売代理店専属の営業担当を配置し、大手メーカーなど新規顧客獲得を加速。

ポイントカードや会員証、クーポンなどの店舗販促ツールを電子化するアプリ制作サービス。自由度が高いのに低価格、サポート充実で制作から運用までを支援する。競業の少ない特定業界向け(宿泊業・自動車業界など)カスタマイズにより、差別化を図る。現在、32,324店舗の導入。

ハウス電子マネーや企業が発行する紙の商品券などの電子化を支援するオンラインサービス。発行や運用に関する業務の効率化、利用者の利便性や満足度の向上、地域活性化に貢献。

「マイナンバーカード認証機能」を追加し、さらに安全性の高いデジタル通貨になることで地域での利用が加速している。

4. 競争優位の源泉
同社の競争優位の源泉は以下のようなビジネスモデルの特徴から生まれている。電子認証事業を中核に据えつつ、継続的なストック収益と高い拡張性を両立している。

(1) 長期的成長を支えるストック型事業
同社は電子証明書の発行・更新という「継続利用型」のサービスを基盤としており、更新周期が定期的に発生することから安定的かつ予見可能性の高い収益構造を確立している。特に、電子証明書は法的効力やセキュリティ基盤として不可欠なインフラ要素であり、顧客企業にとっては解約や他社への切り替えが容易ではない。この「スイッチングコストの高さ」により、長期的な顧客関係を前提とした強固なストック型事業を展開している点が特徴的である。

(2) 電子認証を核としたプロダクト展開
さらに、同社のビジネスモデルは、電子認証を起点としつつ周辺領域にサービスを拡張する「クロスセル型」の展開を志向している。電子証明書の発行で獲得した顧客基盤に対し、電子契約サービス「電子印鑑GMOサイン」や電子印章「eシール」などを提供し、取引の真正性や利便性を包括的に支えることで、顧客当たり売上高の増加を実現している。この水平展開により、単一プロダクトに依存せず、多様なサービスラインを組み合わせたエコシステム型ビジネスモデルを構築している。また、複数プロダクトによるクロスセルのみならず、単一プロダクトの同一顧客内における横展開も容易である。同社の顧客は大企業が多いため、取引しているのは顧客の一事業部に過ぎないケースも多い。そうした場合、同一プロダクトをより容易にほかの事業部に展開することも可能である。

(3) 世界規模で展開する電子認証事業拠点網
加えて、同社はグローバルに事業を展開しており、特に欧州・米国・アジアといった主要地域に拠点を有している。電子認証は国際規格や各国法制度との整合性が求められる領域であり、多国籍企業にとってはグローバルに統一された信頼基盤の提供が不可欠である。同社は世界規模でのサービス提供体制を整備することで、顧客の国際展開を支える戦略的パートナーとしての地位を確立している。この「グローバル対応力」も、収益機会を広げると同時に、事業モデルの持続可能性を高めている。

(4) 外部プロダクト連携による競争優位性の確立
同社のビジネスは8,000以上のSaasと連携しているログイン認証強化サービス「GMOトラスト・ログイン」に代表されるように、無数の外部プロダクトとの連携によって成り立っている。このことは、外部プロダクトユーザーから流入やスイッチングコストの高さにつながり益々他社の参入余地を少なくしている。

こうした同社のビジネスモデルの特徴は、その相互作用によって模倣困難な競争優位性を生み出している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 中西 哲)



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