フィスコニュース


網屋 Research Memo(7):中期経営計画の最終年度。目標達成に向け、好調な進捗

*11:07JST 網屋 Research Memo(7):中期経営計画の最終年度。目標達成に向け、好調な進捗
■網屋<4258>の今後の見通し

2. 中期経営計画
同社は、2023年12月期から2025年12月期までの3年間を対象とした中期経営計画を推進している。最終年度の2025年12月期の業績目標は、売上高5,750百万円(2023年12月期は3,559百万円)、営業利益780百万円(同363百万円)である。対象期間中の売上高成長率(CAGR)は年率25%超の成長加速を計画している。業績目標達成に向け、「新成長戦略のスタート」「主力製品の収益モデル転換」「提携/M&Aによる複合事業化」の3つを骨子に掲げた。また、主力製品のサブスクリプション化を中心としたストック売上の大幅拡大を目指しており、中期経営計画最終年度である2025年12月期のARRはデータセキュリティ事業では2022年12月期比300%、ネットワークセキュリティ事業では200%の成長を目標としている。

直近の決算期である2024年12月期は、売上高4,767百万円(前期比33.9%増)、営業利益は526百万円(同44.8%増)となった。営業利益が前期比で大幅に増加した結果、同社は増収増益を果たし、過去最高益を更新した。

同社の成長をけん引したのは、ログ管理製品「ALog」を展開するデータセキュリティ事業である。同事業の売上高は1,915百万円(同48.4%増)と大幅に拡大し、ARRも2022年12月期からの2年間で81.2%増と著しい伸長を示した。完全なサブスクリプション移行に伴い、2024年3月をもって売切りライセンスを終売した。これにより一時的にフロー売上が減少することを想定し、同社ではこれを「サブスクリプション化の谷」と位置付けていた。しかし実際には、サブスクリプション化後の受注堅調とインシデントレスポンス、コンサルティングサービス等の成長によって、この谷は相殺された。顧客ニーズの高まりを背景にこれらのセキュリティサービスが大きく拡大したことが業績下支えの要因となった。

同社はサブスクリプションモデル移行に伴う短期的なリスクを既に克服し、データセキュリティ事業を中核に成長を加速している。2025年12月期中間期の営業利益は期初予想に対して81.1%、上方修正後も62.4%の進捗と想定以上の伸長となり、中期経営計画の目標達成に向けて順調に進捗していると弊社では見ている。なお、中期経営計画では「ALog」のクラウド&サブスクリプション化による収益構造の転換により2025年12月期までの3年間で売上高2倍とする計画も示されている。

また、中長期の展望で、生成AIを活用した「データ分析プラットフォーム」の実装開発を掲げている。様々なデータを活用する取り組みを推進する。SIEM製品からデータ分析ツールへ裾野を広げる戦略は、競合であるSplunkがデータ分析ツールの機能の一部としてログデータの収集・解析を提供しているが、同社は逆アプローチであると言える。システムから出力されるログデータ以外の様々なデータを集める準備は既に整っており、将来的には収集したデータをAIにより分析することで、これまで人の勘や経験によって判断していた意思決定の精度を高めるソリューションを提供していく。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木 稜司)



<HN>



 
【重要】株予報/株予報Proを装った偽サイト、偽アカウント、偽広告にご注意ください

株予報/株予報Pro等の当社サービスを装ったり、当社の名を騙った偽サイト、偽アカウント、偽広告が確認されております。

偽サイト及び偽アカウントは、不正サイトへの誘導、個人情報の取得及び悪用、投資詐欺に遭う可能性がございますのでアクセスされないようにご注意ください。

当社では投資勧誘は行っておりません。LINEなどのSNSを利用した投資詐欺にご注意ください。

株予報 トレンドシグナル ®

2025/11/05 15:30 現在

(更新タイミング:翌営業日8時頃)

買い   709 銘柄
2,662 銘柄   売り
 
 
 
7203 トヨタ自動車 売り転換
7974 任天堂 買い転換
8316 三井住友FG 売り転換
8031 三井物産 買い転換
9433 KDDI 買い転換



 
本情報の正確性には万全を期しておりますが、情報は変更になる場合があります。 また、第三者による人為的改ざん、機器の誤作動などの理由により本情報に誤りが生じる可能性があります。 本情報は、情報の提供のみを目的としており、金融商品の販売又は勧誘を目的としたものではありません。 投資にあたっての最終決定は利用者ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。 本情報に基づいて行われる判断について、株式会社アイフィスジャパンは一切の責任を負いません。 なお、本情報の著作権は、株式会社アイフィスジャパン及び情報提供者に帰属します。 TOPIX及び東証業種別株価指数の指数値及びそれらに係る標章又は商標は、株式会社JPX総研又は株式会社JPX総研の関連会社の知的財産です。 本情報の転用、複製、販売等の一切を固く禁じております。
IFIS