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ブリッジ Research Memo(6):2025年12月期中間期は利益面で好進捗(1)
2025/09/29 13:06
*13:06JST ブリッジ Research Memo(6):2025年12月期中間期は利益面で好進捗(1)
■業績動向
1. 2025年12月期中間期の業績概要
ブリッジインターナショナル<7039>の2025年12月期中間期の業績は、売上高4,599百万円(前年同期比4.0%増)、営業利益551百万円(同9.5%増)、経常利益547百万円(同1.0%減)、親会社株主に帰属する中間純利益361百万円(同14.1%増)と、増収、経常利益を除いて増益となった。レンジ方式で表した2025年12月期通期業績予想に対する進捗率は、売上高は44.5~48.5%、営業利益は50.5~55.0%、経常利益は50.6~55.2%、親会社株主に帰属する当期純利益同52.5~57.2%と、売上高は堅調、利益面はいずれも50%を超え好調さがうかがえる。売上面では、インサイドセールスアウトソーシング事業が同4.0%増、研修事業では好調な新人研修が第2四半期単体で初の売上10億円突破を記録し、同8.1%増と堅調に推移した。一方でプロセス・テクノロジー事業は、コンサルティング&システムソリューション部門が同5.2%増と堅調だったが、ネットワーク分野は子会社のトータルサポートで販売強化しているソリューション製品「Sawwave」の立ち上がりに時間を要しており、前年同期比でわずかに減収となり、事業全体で同1.4%減となった。
利益面では、営業利益は2025年10月の持株会社体制移行に伴い、業務委託費用の一時的な増加(80百万円程度)があったものの、増収効果が大きく上回り増益となった。事業別ではインサイドセールスアウトソーシング事業が同5.1%減となったが、持株会社化に伴う費用や管理部門強化を中心とした投資によるもので、中間期としては想定内だ。プロセス・テクノロジー事業は外注費抑制等の経費改善策が奏功し31百万円の利益を計上した(前年同期は10百万円の損失)。研修事業は人件費や会場費等のコストアップを価格転嫁し、同11.5%増益となった。経常利益は前年同期比で減益となったが、これは前年同期に計上した子会社の保険返戻金48百万円の反動減である。一方、親会社株主に帰属する中間純利益の増益幅が他に比して大きいのは、前年同期に計上したグループ会社であるBRIDGE International Asiaの株式評価損(33百万円)の反動増が理由である。
2. セグメント別業績
セグメント別売上構成比は、2024年12月期から2025年12月期中間期にかけて、インサイドセールスアウトソーシング事業が52.5%から50.7%に、プロセス・テクノロジー事業が20.9%から19.8%に、研修事業が26.6%から29.5%に変化した。依然としてインサイドセールスアウトソーシング事業が主力であるものの徐々に比率は低下しており、それに続く研修事業の占める割合が広がっている。プロセス・テクノロジー事業については、M&A等によって事業規模を拡大しながら、20%水準を維持している。
(1) インサイドセールスアウトソーシング事業
売上高は2,331百万円(前年同期比4.0%増)、セグメント利益は308百万円(同5.1%減)と増収減益となった。通期業績予想に対する進捗率は、売上高は45.0~49.1%とおおむね予想通り、セグメント利益は50.6~55.1%と堅調だった。セグメント利益は同5.1%減だったが、持株会社化に係る費用や管理部門強化に向けた投資等を織り込んだ期初計画に対する進捗率が50%を上回り、好調を表していると言えよう。特に、前年同期比で55%増(前年同期は9件)となる14件の新規案件を獲得した。従来から、国内及びグローバルIT企業、国内広告企業、国内金融業等を主力ターゲットとして案件獲得を推進しているが、2025年12月期中間期は国内及びグローバルIT企業の獲得が計11件を占めた。これらの企業はインサイドセールスに対しより高い効率性と生産性を求める傾向があり、同社はテクノロジーで付加価値を高めた品質を武器に、見込客をセレクトすると同時に営業スキルを磨き、商談や提案活動を即座に開始できるまでのセットアップに重きを置いて新規顧客開拓を進めた。顧客のリストアップに向けては、Webの刷新やコンテンツマーケティングの強化により顧客獲得につながるリード発掘を行ったほか、マネジメント層を営業活動に加えて増強し多様な案件に対応できる体制を強化した。これらの施策により、高単価なサービス提供を維持しつつ、市場環境として、人材不足を背景にインサイドセールスへのニーズ増加も同社の新規顧客獲得の追い風となったようだ。同社はストック型ビジネスとなる同事業の成長に向けた最重要施策として、新規案件獲得を推進するとともに、中長期的な視点で案件の継続率の向上を目指す。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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■業績動向
1. 2025年12月期中間期の業績概要
ブリッジインターナショナル<7039>の2025年12月期中間期の業績は、売上高4,599百万円(前年同期比4.0%増)、営業利益551百万円(同9.5%増)、経常利益547百万円(同1.0%減)、親会社株主に帰属する中間純利益361百万円(同14.1%増)と、増収、経常利益を除いて増益となった。レンジ方式で表した2025年12月期通期業績予想に対する進捗率は、売上高は44.5~48.5%、営業利益は50.5~55.0%、経常利益は50.6~55.2%、親会社株主に帰属する当期純利益同52.5~57.2%と、売上高は堅調、利益面はいずれも50%を超え好調さがうかがえる。売上面では、インサイドセールスアウトソーシング事業が同4.0%増、研修事業では好調な新人研修が第2四半期単体で初の売上10億円突破を記録し、同8.1%増と堅調に推移した。一方でプロセス・テクノロジー事業は、コンサルティング&システムソリューション部門が同5.2%増と堅調だったが、ネットワーク分野は子会社のトータルサポートで販売強化しているソリューション製品「Sawwave」の立ち上がりに時間を要しており、前年同期比でわずかに減収となり、事業全体で同1.4%減となった。
利益面では、営業利益は2025年10月の持株会社体制移行に伴い、業務委託費用の一時的な増加(80百万円程度)があったものの、増収効果が大きく上回り増益となった。事業別ではインサイドセールスアウトソーシング事業が同5.1%減となったが、持株会社化に伴う費用や管理部門強化を中心とした投資によるもので、中間期としては想定内だ。プロセス・テクノロジー事業は外注費抑制等の経費改善策が奏功し31百万円の利益を計上した(前年同期は10百万円の損失)。研修事業は人件費や会場費等のコストアップを価格転嫁し、同11.5%増益となった。経常利益は前年同期比で減益となったが、これは前年同期に計上した子会社の保険返戻金48百万円の反動減である。一方、親会社株主に帰属する中間純利益の増益幅が他に比して大きいのは、前年同期に計上したグループ会社であるBRIDGE International Asiaの株式評価損(33百万円)の反動増が理由である。
2. セグメント別業績
セグメント別売上構成比は、2024年12月期から2025年12月期中間期にかけて、インサイドセールスアウトソーシング事業が52.5%から50.7%に、プロセス・テクノロジー事業が20.9%から19.8%に、研修事業が26.6%から29.5%に変化した。依然としてインサイドセールスアウトソーシング事業が主力であるものの徐々に比率は低下しており、それに続く研修事業の占める割合が広がっている。プロセス・テクノロジー事業については、M&A等によって事業規模を拡大しながら、20%水準を維持している。
(1) インサイドセールスアウトソーシング事業
売上高は2,331百万円(前年同期比4.0%増)、セグメント利益は308百万円(同5.1%減)と増収減益となった。通期業績予想に対する進捗率は、売上高は45.0~49.1%とおおむね予想通り、セグメント利益は50.6~55.1%と堅調だった。セグメント利益は同5.1%減だったが、持株会社化に係る費用や管理部門強化に向けた投資等を織り込んだ期初計画に対する進捗率が50%を上回り、好調を表していると言えよう。特に、前年同期比で55%増(前年同期は9件)となる14件の新規案件を獲得した。従来から、国内及びグローバルIT企業、国内広告企業、国内金融業等を主力ターゲットとして案件獲得を推進しているが、2025年12月期中間期は国内及びグローバルIT企業の獲得が計11件を占めた。これらの企業はインサイドセールスに対しより高い効率性と生産性を求める傾向があり、同社はテクノロジーで付加価値を高めた品質を武器に、見込客をセレクトすると同時に営業スキルを磨き、商談や提案活動を即座に開始できるまでのセットアップに重きを置いて新規顧客開拓を進めた。顧客のリストアップに向けては、Webの刷新やコンテンツマーケティングの強化により顧客獲得につながるリード発掘を行ったほか、マネジメント層を営業活動に加えて増強し多様な案件に対応できる体制を強化した。これらの施策により、高単価なサービス提供を維持しつつ、市場環境として、人材不足を背景にインサイドセールスへのニーズ増加も同社の新規顧客獲得の追い風となったようだ。同社はストック型ビジネスとなる同事業の成長に向けた最重要施策として、新規案件獲得を推進するとともに、中長期的な視点で案件の継続率の向上を目指す。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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