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C&R社 Research Memo(2):エージェンシー会社、M&A戦略により事業領域を拡大

*11:02JST C&R社 Research Memo(2):エージェンシー会社、M&A戦略により事業領域を拡大
■クリーク・アンド・リバー社<4763>の事業概要

1. 事業内容
同社グループは、クリエイティブ分野(映像、ゲーム、Web、広告・出版等)において企画・制作を行うクリエイター※のプロデュース及びエージェンシー事業を主力事業としており、そのほかにも医療や会計、法曹などのプロフェッショナル分野においてエージェンシー事業を展開している。また、ここ数年はプロフェッショナル人材サービスだけでなく、ゲームや出版、作家分野等を中心にライツマネジメント(知的財産の企画開発・流通)にも注力しており、M&Aも活用しながら事業領域の拡大を進めている。

※ 具体的な職種としては、映画監督・プロデューサー、テレビディレクター、脚本家、カメラマン、Webデザイナー、CGデザイナー、ゲームプログラマー、クリエイティブディレクター、コピーライター、イラストレーター等が挙げられ、独立したプロフェッショナルとして企画・制作活動を行う個人事業主となる。

(1) プロデュース事業(開発・請負)
エージェンシー事業とともに同社の屋台骨を支える事業である。同社グループのネットワーク内のプロフェッショナル人材でチームを編成し、仕事を請け負うことが多い。特にクリエイティブ分野では、案件ごとにチームを組むケースが多いため、豊富な人材ネットワークを構築していることが競合他社に対する強みである。

主な対象分野は、映像、ゲーム、Web、広告・出版、建築等のクリエイティブ分野や会計分野で、今後の強化分野としてITやAI/DX分野への取り組みにも注力している。また、同事業の売上総利益率については30%前後と、ここ数年は比較的安定した水準で推移している。

(2) エージェンシー事業(派遣・紹介)
エージェンシー事業では、クライアント企業に対して同社のネットワークに登録するプロフェッショナル人材の派遣、紹介サービスを提供している。派遣の売上総利益率は20~25%と一般の人材派遣とほぼ同水準となっている。一方、紹介に関しては、想定年収の30~35%を紹介手数料として売上高及び売上総利益に計上している。

主な対象分野としては、クリエイティブ分野のほかIT、医療、会計、法曹、ファッション分野等が挙げられる。2021年2月期より開始したCXOエージェンシー事業では、紹介に加えて法人や個人事業主を含む戦略コンサルタント、上場企業等の経営経験者と同社のネットワーク(人材及び顧客企業、出資先企業)を結び付け、新たなビジネスモデルや事業、サービスの創出をサポートしている。なお、医療及び法曹分野については派遣が法律上禁止されているため、紹介のみのサービスとなる。

(3) ライツマネジメント事業
ライツマネジメント事業は、クリエイティブ分野のほかIT、法曹、ファッション、アグリカルチャー分野で展開している。クリエイティブ分野における版権ビジネス(小説等の海外向け映像化権エージェントサービス等)のほか、新技術や特許等の知的財産を活用した付加価値の高い製品・サービスの提供が含まれる。具体的には、発掘した漫画家や作家の作品を企画開発・収益化する「漫画LABO※」のほか、子会社において各種ITサービスの開発・育成に取り組んでいる。これらの製品・サービスは、プロデュース事業やエージェンシー事業で構築してきたネットワーク(人材及び顧客)との親和性が高く、今後の成長期待が大きいと弊社では見ている。

※ 「漫画LABO」とは、ネットワークした多くの漫画家や編集者によるコミック制作プラットフォーム。2017年に事業を開始した。「漫画LABO」で制作されたコミックスについては、電子書籍の販売額からプラットフォーマーに支払う手数料を差し引いた金額を売上高として計上し、作家等に制作料を支払い、残った部分が営業利益となる。300社以上の出版社、300名以上の作家と契約し、国内外に配信している。

2. 事業別・カテゴリ別構成比
2026年2月期中間期の事業別売上構成比は、プロデュース事業が52.2%と最も高く、次いでエージェンシー事業(派遣)が29.9%、エージェンシー事業(紹介)が12.0%、ライツマネジメント事業ほかが5.9%となっている。売上総利益の構成比は、プロデュース事業の43.2%に続いてエージェンシー事業(紹介)が31.8%と高く、エージェンシー事業(派遣)が17.8%、ライツマネジメント事業ほかが7.2%となっている。

また、カテゴリ別の売上構成比はゲーム&ライツマネジメントが29.7%、ブロードキャスティング&動画が25.4%、プロモーション&マーケティングが12.9%と主力3分野で全体の約7割を占めており、次いでメディカル&ヘルスケアが12.5%、AI/DX・ITが5.4%、インキュベーション&デベロップメントが5.0%、プロフェッショナル・エージェンシーが4.6%、Quality of Lifeが4.6%となっている。営業利益の構成比は、メディカル&ヘルスケアが55.6%、ゲーム&ライツマネジメントが34.1%と2分野で大半を占めているが、メディカル&ヘルスケアについては季節要因で中間期に収益が偏重するためで、通期でならせば30%前後の水準となる。インキュベーション&デベロップメントについては、2026年2月期第2四半期より新たに加わった高橋書店グループの影響により、営業損失を計上している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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