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NCD Research Memo(3):IT関連(システム開発、サポート&サービス)とパーキングシステムを展開

*14:03JST NCD Research Memo(3):IT関連(システム開発、サポート&サービス)とパーキングシステムを展開
■事業概要

1. 事業概要と特徴・強み
NCD<4783>はトータル・ソリューション・プロバイダーとして、IT関連のシステム開発(システム・インテグレーション)とサポート&サービス(サービス・インテグレーション)、及びITソリューションのノウハウを活用した無人駐輪場関連のパーキングシステム(パーキング・ソリューション)を展開し、経営の3本柱としている。独立系として豊富な実績で培った高技術・高品質サービス、最新の情報技術と豊富なアプリケーション知識、ワンストップでサービスを提供するトータルソリューションを強みとしている。子会社のNCDソリューションズはパナソニックホールディングス<6752>グループ向け中心とするシステム開発など、NCDテクノロジーはIT関連のアウトソーシング業務など、JCSは花王<4452>向けを中心とするシステム運用・保守など、NCD CHINAは中国における日系企業向けERP導入など、NCDプロスは駐輪場工事・集金など、NCDエストは自転車搬送コンベア製造や九州における駐輪場運営などを行っている。


システム開発は基幹業務系システムの開発・保守受託が主力

2. システム開発
システム開発は主に大企業グループ向けに、システム構築ソリューション、インフラ構築ソリューション、パッケージ・ソリューションなど、基幹業務系システムを中心に企画・設計・開発・構築・テスト・導入・保守・運用を受託するシステム・インテグレーションを展開している。豊富な実績で培ったノウハウをベースに、同社独自のシステム開発プロセス標準NS-SD(NCD Standard System Development)や、プロジェクト管理標準NS-PM(NCD Standard Project Management)を構築し、安定した品質を担保するシステム開発を実現している。

パッケージ・ソリューションは、中堅企業のように短期間かつ低コストでシステムを導入したい企業向けのソリューションとして、戦略的パートナー企業のパッケージソフト導入・カスタマイズ・運用支援などのソリューションを提供している。Oracle(オラクル)のアプリケーション、オービックビジネスコンサルタント(OBC)<4733>の基幹業務システム「奉行シリーズ」導入、パナソニックネットソリューションズ(株)のワークフローシステム「MAJOR FLOW」導入などを強みとしている。2023年10月にはAmazon(アマゾン・ドット・コム)のAWS(Amazon Web Services)について「AWSソリューションプロバイダー」認定を取得し、AWSソリューションプロバイダープログラム契約を締結した。またSalesforce(セールスフォース)日本法人認定パートナーとして「salesforce」導入支援にも多数の実績を誇り、「Salesforce」向けの課金型サービスとして自社開発の連携パッケージツールも提供している。さらに日系企業のグローバル展開を支援していることも特徴で、ビジネスエンジニアリング<4828>のグローバル対応ERP「mcframe GA」や中国シェアNo.1 ERP「用友 U8」などのERPパッケージ導入支援を行っている。


サポート&サービスは保守・運用のアウトソーシングが主力

3. サポート&サービス
サポート&サービスは、ITインフラ保守・運用ソリューションや業務サポート・ソリューションなど、顧客のIT資産の保守・運用をアウトソーシング・サービスの形で受託するサービス・インテグレーションを展開している。ITIL(Information Technology Infrastructure Library)に準拠した同社の運用標準NS-OS(NCD Standard Operation Service)を構築し、ネットワークシステム構築や保守管理などにおいて複合障害にも対処できる専門のエンジニア集団が、顧客のシステム運用部門に代わって包括サポートする保守・運用のアウトソーシング・サービスである。

東京及び長崎の2拠点のMSC(マネージドサービスセンター)で連携し、24時間・365日対応のリモート監視やサービスデスク対応などによって、システムやアプリケーションの保守・運用に関するワンストップ・テクニカルサポートを実現している。また豊富な実績で培ったノウハウ、迅速な対応力、柔軟なサービス力、包括的サポートなどにより、同社がシステム構築を受託した顧客の保守・運用に留まらず、他社が構築したシステムやアプリケーションの保守・運用を受託していることも特徴である。なおサポート&サービスの拠点においては、高度なセキュリティ環境で災害時等の事業継続計画(BCP)への対応を強化している。


盤石な収益基盤を確立したIT関連事業

4. 強固な顧客基盤により、ストック売上比率8割以上を実現
IT関連(システム開発、サポート&サービス)は、大手保険会社、大手エネルギー会社、大手メーカーなど大手優良企業と強固な顧客基盤を構築し、長期継続取引が多いことも特徴である。システム開発業界は一般的に中堅企業が大手Sierの下請けとなる二次請け・三次請け受託の多い業界構造だが、同社の場合はエンドユーザーとの直接取引(一次受託)が約8割を占めている。また大手優良企業との長期継続取引が多いため、開発・構築したシステムの保守・運用等のストック売上が安定収益基盤となる。

IT関連の2026年3月期中間期の業務分類別売上構成比はITコンサルが8.3%、SIサービス(業務用アプリケーション保守を含む)が52.3%、パッケージ導入が7.8%、ITインフラが24.2%、サービスデスクが7.4%だった。顧客業種別売上構成比は金融が39.9%、情報通信サービスが23.1%、機械が10.4%、社会インフラが9.5%、食品が7.9%、サービスが7.6%、その他が1.6%だった。またフロー・ストック別に見ると、フロー(システム開発・構築等)が18%、ストック(システム保守・運用等)が82%だった。ストック売上比率が8割以上の安定収益構造となっていることも特徴であり、同社の技術力・品質の高さを示す数字と言えるだろう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)



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