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粧美堂 Research Memo(7):メーカー的ビジネスへ転換して収益力向上を図る

*10:07JST 粧美堂 Research Memo(7):メーカー的ビジネスへ転換して収益力向上を図る
■成長戦略

1. 2022年9月期~2026年9月期は「発展期」
粧美堂<7819>は問屋的ビジネスからメーカー的ビジネスへ転換して収益力向上を図るため、2019年9月期より経営基盤の改革に取り組んでいる。ファーストステージの2019年9月期~2021年9月期は創業的再出発による「改革期」と位置付けた。各小売業態のトップ企業との深いパイプを生かした「モノづくりのパートナー」として成長するため、重点施策として固定費の圧縮によって損益分岐点の引き下げを図るとともに、販売先と商品の「選択と集中」戦略、並びに美と健康の「ニッチ分野シェアNO.1メーカーの集合体」戦略を推進した。その結果、2018年9月期~2023年9月期の5年間で売上高は16%増、営業利益は3.9倍、社員1人当たり売上高は1.5倍、社員1人当たり営業利益は5.1倍となり、収益力向上を達成した。

同社は中期的に営業利益率10%を目指しており、ファーストステージで得られた成果をベースに、セカンドステージの2022年9月期~2026年9月期を「発展期」と位置付けている。総合メーカー化の促進、経営基盤のさらなる強化により、「心と体の美と健康をサポートする」総合企画メーカーとして「SHOBIDO」ブランドを確立するほか、NB商品を中心とした商品力の一層の強化、販売単価増・付加価値の向上により売上総利益率改善に取り組んでいる。

事業戦略として、売上面では重点カテゴリーをメイクアップ、ネイル、キッズ、ヘアケアなどとして、データ・マーケティング機能のさらなる充実によって販売精度の向上を図り、ニッチ分野シェアNO.1カテゴリー数を拡大する。また「モノづくりのパートナー」としてのOEMビジネスやECビジネスも強化する。ECビジネスはコンタクトレンズが中心となったが、今後は化粧品・化粧品雑貨の販売も強化する。利益面では高付加価値・高価格帯商品への挑戦によって利益率向上を図るほか、コストダウンに向けてヒット商品の企画開発と集中販売による発注ロットの大型化、売れ筋商品拡販による販売効率の向上、DXの活用による生産性向上、物流業務の3PL専門事業者への委託(2024年より本格開始)などを推進している。

こうした施策の成果により、営業利益はコロナ禍も影響した2020年9月期をボトムとして回復基調となり、2025年9月期には、好決算だった2011年9月期(当時は急伸した円高相場に加え、「つけまつげ」ブームも寄与)を上回り、14年ぶりに過去最高を更新した。なお2019年9月期〜2025年9月期の業績改善効果としては、NB商品を中心とする販売単価上昇効果で売上総利益が約31億円増加し、同期間の円安進行による原価増加約16億円を跳ね返した。また人件費については、成果主義の徹底によって従業員の平均年収が23%増加した一方で、業務効率化による人員圧縮効果により人件費総額は約1.5億円減少した。またグループ再編では不採算となっていた中国現地事業(コンタクトレンズ関連の中国におけるEC販売)から撤退した。

今後の成長市場に向けた取り組みとしてキッズコスメ市場やライセンスビジネスも強化する。キッズコスメ市場は年々拡大傾向で、2023年度の市場規模は前年比20%増の約80億円といわれ※、Z世代やミレニアル世代の母親と娘が親子でメイクを一緒に楽しむ傾向が増えている。一方で54%の母親が「肌荒れやアレルギーなどのトラブルが心配」と回答していることに対して、同社が展開する製品「Petit Recipe(プチレシピ)」は、安全設計(水性・石けんで落とせる・低刺激性など化粧品メーカーならではの配慮)や、キャラクターとの親和性が高いことなどを強みとしている。「おもちゃ」から「化粧品」としての認識が高まるとともに、同社が市場をけん引するメーカーとして認知されることで、販路が拡大中である。また同社は、市場拡大に向けた啓蒙活動として2025年8月8日に江東区豊洲文化センターで開催された「キッズコスメ教室」に講師として参加するとともに、美容専門SNSを通じてキッズコスメに関する情報発信を活発化させている。ライセンスビジネスについては、これまでライセンシーとして様々なキャラクターライセンスを商品化・販売してきたノウハウを生かし、第三者にサブライセンス(再実施許諾)している。直近のライセンス契約先としてはカバヤ食品(株)、(株)CANDY・A・GO・GO、(株)偕成社などがある。

※ 出典は「東洋経済オンライン 月刊トイジャーナル」。同社決算説明会資料の記載を引用。

なお、創業家出身である3代目社長の寺田正秀氏(現代表取締役社長)は現在48歳と若く、過去数年間の同社の体質改善において陣頭指揮を執り、高い指導力を発揮してきた。創業家の議決権比率は約6割と高いことから、大胆かつ迅速な意思決定が可能となる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)



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