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フィード・ワン Research Memo(2):2社経営統合から10年で飼料業界のリーディングカンパニーに成長

*11:32JST フィード・ワン Research Memo(2):2社経営統合から10年で飼料業界のリーディングカンパニーに成長
■会社概要

1. 会社概要と沿革
フィード・ワン<2060>は、肉や魚、卵、牛乳といった畜水産物の生産において欠かせない配合飼料の製造・販売を行う企業であり、畜産飼料の販売数量ではJA全農に次ぐシェア15%、民間企業では業界No.1の規模である。

2015年に、当時、民間企業で業界4位と5位であった協同飼料と日本配合飼料及び2014年に両社により設立したフィード・ワンホールディングスが統合して生まれた会社である。協同飼料は養豚用飼料と養牛用飼料、日本配合飼料は養鶏用飼料と水産飼料にそれぞれ強みがあったため、統合によって配合飼料の販売構成に偏りがなくなり、バランスの良い事業ポートフォリオとなっていることが特長である。社風の異なる2社が組織変更や統廃合、事業基盤の再構築などを短期間で実行できたのは、TPP協定や人口減少等による国内の畜水産市場の縮小に対する強い危機感を共有できたことが大きかったという。2017年には北九州工場(現 北九州水産工場)、2020年には北九州畜産工場をそれぞれ開設するなど攻めの投資も行い、生産性や効率性の高いプロセスにより業界での優位性を揺るぎないものにしている。全国に工場・販売拠点がありエリアごとの供給体制を確立している。研究開発にも力を入れており、海外の企業・大学とのネットワークも生かしながら業界の技術開発をリードする存在だ。2025年3月末時点で連結子会社は21社、従業員は925名(連結)である。三井物産<8031>が筆頭株主であり、主に配合飼料原料の調達で密に連携している。

2024年には長期ビジョン及び「中期経営計画2026~1st STAGE for NEXT 10 YEARS~」を策定し、2025年3月期からの10年間の方向性を示した。新たに掲げたPurposeは「飼料で食の未来を創り、命を支え、笑顔を届ける」としており、日本の“動物性たんぱく質”供給を支える社会インフラであることを明確に意識した内容だ。また、Visionは「『1(ONE)』にこだわり、選ばれる企業へ」とし、飼料業界のリーディングカンパニーとしての誇りと責任が表われている。なお、本中期経営計画開始からの10年間で総額約800億円の大規模投資を計画している。2025年5月には、投資総額約130億円の水産飼料新工場(豊川工場、仮称)建設に伴う土地取得を行った。

2022年には、東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第1部からプライム市場に移行した。

2. 事業内容
同社の主力事業は畜産飼料事業である。国内7事業部(北海道、東北、関東、中部、関西、北九州、南九州)で構成され、販売拠点8支店、生産工場13ヶ所を有し、年間約370万トンの飼料を製造・販売する。養鶏用、養豚用、養牛用の配合飼料をバランス良く取り扱っている。この10年間、畜産飼料の年間流通量は約2,400万トンと横ばいのなかで、同社は販売数量を伸ばしている。全社の売上構成比の76.9%(2026年3月期中間期)、セグメント利益構成比の86.0%(同)を占めており、同社の中核となる事業である。

水産飼料事業は、北九州水産工場を主軸とした生産体制で年間約10万トンの水産用配合飼料を製造し、北海道から沖縄まで全国各地に販売する。水産飼料の年間流通量は約60万トンのなかで、同社シェアは約18%と業界2位である。低魚粉飼料や無魚粉飼料といったサステナブルな養殖業の実現に向けた製品の開発・販売に注力しており、2023年8月に販売開始した無魚粉飼料「まだいDPサステナZERO」は同社の統合以来最大のヒット製品となっている。水産飼料と畜産飼料のマーケット規模の違いから同事業は全社の売上構成比の8.3%(同)、セグメント利益構成比の12.7%(同)と相対的に割合は低いが、陸上養殖の台頭や養殖ブリの輸出などによるマーケット拡大期待もあるため、今後の成長が期待できる事業である。

食品事業は、食肉加工(フィード・ワンフーズ(株)、(株)横浜ミート)、鶏卵加工(ゴールドエッグ(株)、マジックパール(株))の関係会社で製品を製造し、主に小売店・外食産業に販売している。同事業も全社の売上構成比の14.8%(同)、セグメント利益構成比の1.0%(同)と相対的に割合は低いが、配合飼料メーカーならではの付加価値や川上から川下まで担うことでのトレーサビリティに強みを持つ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)



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