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エブレン Research Memo(2):産業用コンピュータの受託設計・生産を主軸に展開

*11:32JST エブレン Research Memo(2):産業用コンピュータの受託設計・生産を主軸に展開
■会社概要

1. 会社概要
エブレン<6599>は1973年に産業用コンピュータ機器の設計・製造を目的に設立された。社名はエレクトロニクス分野における頭脳・知力の集団を目指し、最高のソリューションを提供するブレイン(Electronics BRAINs=EBRAIN)を由来としている。

1975年にマイクロコンピュータ用「E-PACS」を発売して以降、着実に事業を拡大してきた。創業以来「Computer Bus Technology」を基軸に据えており、産業用電子機器のバックボード(バックプレーン)やコンピュータバスラックを中心とした、電子機器及び工業用コンピュータ本体周辺の設計・生産技術を専門領域としている。

拠点は八王子本社(東京都)のほか、国内では埼玉県入間市、東京都荒川区、大阪府大阪市に展開している。海外では2002年、中国江蘇省蘇州市に蘇州惠普聯電子有限公司(以下、蘇州エブレン)を設立した。生産拠点に関しては、自社開発のプレスフィットマシンとボードチェッカーを八王子・入間・大阪・中国の蘇州に設置し、共通設備による生産体制を構築することで、BCP(事業継続計画)の観点からリスク分散を図っている。

2015年に(株)タンバックを吸収合併し、システムソリューション事業部を立ち上げ、業容を広げた。2020年6月には東京証券取引所(以下、東証)JASDAQ(スタンダード)に株式を上場し、現在は東証スタンダード市場に上場している。

2. 収益構造
同社は、半導体製造装置や生産自動化機械などにコントローラーとして使用される産業用コンピュータの受託設計と受託生産を主力としており、売上全体の8割以上を占めている。鉄道・電力・通信などの公共性の高い事業会社向け設備開発や調達は、大手の装置メーカーが主契約者となる。同社は提示された「要求仕様書」に基づき製品設計を行い、装置メーカーによる試作評価及び設計検証を受けて問題なければ量産となる。量産開始まで半年から1年以上を要する事例もあるが、一旦量産に移行した製品は中長期的な契約継続が見込まれるため、安定的な収益源となる。

展開分野は、通信・放送、計測・制御、電子応用、交通、防衛等、広範囲に及んでいる。同社はいずれの分野においても、設計から製造までの一貫体制を確立している。顧客固有のカスタムニーズに対し、特注仕様に基づく受託設計を行い、品質を保証した上で製品を納入している。

3. 事業内容
(1) 産業用コンピュータ及びその周辺製品の販売
インフラシステムに使用される組込型コンピュータ(産業用コンピュータ)及びその周辺製品を、大手産業用電子機器メーカーや機械装置メーカー等へ販売している。具体的な製品には、ボードコンピュータやバックプレーン、コンピュータシャーシなどがある。同社は、独自の生産設備とITを駆使した生産体制を構築しており、設計から製造までを一貫して請け負うだけでなく、開発・試作・量産といった各段階からの製造を柔軟に受託できる体制を整えている。

(2) バックプレーン
バックプレーンは、コンピュータの基本機能を実現するハードウェアであり、CPUボードやI/Oボードといった各種回路基板を相互に接続して信号を伝送し、電力を供給する回路を備えている。コネクターを介して基板を着脱できる構造が特徴である。

バックプレーンには各種規格が制定されているが、保守性・拡張性・汎用性の観点から、ボードを着脱できる方式が多くの産業用コンピュータで採用されている。電子機器本体(筐体)に固定されるため交換が容易ではなく、社会インフラを支える電子機器に応用されることが多いため、極めて高い品質水準が要求される。

同社は顧客から求められる品質レベルに応えられるよう、各種のコネクターや様々なサイズや厚さのプリント基板に対応できる自動組立装置(プレスフィットマシン)や検査装置(電気検査機)を自社で設計・開発し、生産に活用している。

(3) 応用分野
電気・ガス・水道などのライフラインをはじめ、交通・医療・通信・放送・セキュリティから防衛に至るまで、広範囲に及ぶ産業インフラにおいて、ほぼ例外なくコンピュータが組み込まれている。同社は、応用分野のなかでも通信・放送、電子応用、計測・制御、交通関連、防衛・その他の5つの分野で展開している。長年の実績を基に設計回路のパターンや個々の電子部品特性などを過去の類似案件から応用することで、多種少量のカスタム製品においても、設計期間の短縮化やコストの低減といった量産効果を発揮している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水野 文也)



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