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ミラティブ Research Memo(3):独自のポジショニングで、売上が利益に直結しやすいビジネスモデルを展開

*11:03JST ミラティブ Research Memo(3):独自のポジショニングで、売上が利益に直結しやすいビジネスモデルを展開
■事業概要

1. 事業内容
ミラティブ<472A>の事業は、ライブ配信プラットフォーム「Mirrativ」を中心とするミラティブ事業と、配信者支援を行うストリーマープラットフォーム事業である。ミラティブ事業では、「Mirrativ」アプリ内における「エモモ」「ランキング」「ライブゲーミング」などを通じた課金収入と広告収入を主な収益源としており、コミュニケーションを軸とした課金体験の設計が収益形成に直結している。また、ストリーマープラットフォーム事業では、YouTubeやTwitch(ツイッチ)※など、「Mirrativ」外で活動する配信者に対し支援ソリューションを提供している。既存プラットフォームで蓄積したノウハウやコンテンツを活用することで、新たな収益機会の創出を図っている。これにより既存アプリ内の収益に依存しない事業拡張と配信者エコシステムの強化を進めている。

※ Amazon.comが提供する世界最大級のライブ配信プラットフォーム。

ユーザー基盤としては、累計配信者数570万人超と日本最大級の規模で、月に1度以上アプリを起動するアクティブユーザー数は11万人を超える。さらに、月間アクティブユーザーの30.3%(2025年12月期月次平均値)が配信者と、高い双方向性を実現している。

また、月間課金ユーザー数は30,000人超で、2025年12月期のARPPUは18,247円となった。その中でも月間課金額が10,001円以上のロイヤルユーザー数は、2025年12月期第4四半期平均で9,573人、同ARPLUは60,887円と高水準であり、これらの指標はいずれも上昇傾向にある。

2025年12月期の売上構成については、「Mirrativ」アプリ内の課金売上が約94.0%と大部分を構成している。広告売上は5.0%、その他売上は1.0%にとどまっており、ユーザー間コミュニケーションに起因する収益が大きい構造となっている点が特徴である。

なお、「エモモ」は配信者と視聴者の双方が利用可能な3Dアバター機能であり、自身の分身となるキャラクターを通じてライブ配信及び視聴体験の向上に寄与している。「ランキング」はユーザーやライブ配信を各種指標に基づいて順位付けするイベント機能である。人気配信者の発見を容易にするとともに配信者の活動意欲向上につながっている。「ライブゲーミング」は、配信中に配信者と視聴者が共同で遊ぶことができるインタラクティブなゲーム機能であり、参加型エンターテインメントを通じてコミュニケーションと一体感の醸成に寄与している。2025年9月末時点では、9タイトルを運営している。


配信者優先のサービス設計により、「居場所」を提供

2. サービス設計
同社サービスは、「友達の家でゲームをしている感覚」をコンセプトとした少人数コミュニティ型である。大規模視聴数の獲得よりも配信者と視聴者の継続的な交流を重視することでユーザーに「居場所」を提供し、配信頻度や滞在時間の増加につながっている。1日当たり平均配信時間は94.0分、1日当たり平均視聴時間は108.4分(いずれも2025年の月次平均値)である。

(1) 配信体験
ゲーム配信は、スマートフォン1台のみで実施可能である。2~3タップ程度の操作で配信を開始できる点が強みである。また、画面ミラーリング方式の採用や顔出しを不要とする3Dアバター機能「エモモ」の提供により、配信時の心理的ハードルを軽減している。こうした配信ハードルの低さが、月間アクティブユーザーの約3割が配信者となるユーザー構成を形成し、結果として双方向型コミュニティの活性化を支える要因となっている。

(2) コミュニティ設計
コミュニティ設計では、配信者と視聴者が入れ替わる相互視聴構造や、ギフトの送り合いによるサービス内経済循環を特徴としている。同一ゲームをプレイするユーザー同士を優先的にマッチングさせるアルゴリズムにより、コミュニティ密度が高まっている。配信者間の活発な交流が、課金行動の継続性を支えている。配信者側のユーザーが、視聴者側のユーザーの配信を視聴する相互視聴割合は60.8%(2025年12月時点)である。

(3) 課金体験
課金設計においては、コイン購入を起点としてギフト・アバター・イベント・ランキングなどへの消費を促し、視聴者参加型の課金行動を創出する仕組みとなっている。配信応援を目的としたギフトに加え、配信者と視聴者双方が3Dアバター機能「エモモ」などで活用できる専用アイテムを獲得できる「ギフトガチャ」や、配信者のゲーム攻略を支援する「ライブゲームギフト」など、多様な利用目的を用意している。また、ギフトを受け取ったユーザーが返礼を行う傾向があり、プラットフォーム内での相互ギフト率は75.8%(2025年12月時点)と高水準である。

(4) ライブゲーミング設計
「ライブゲーミング」では、視聴者が配信に介入できる参加型体験を設計しており、エンターテインメント性の向上とコミュニケーション活性化の基盤となっている。これにより、応援ギフトに加え、ゲーム攻略支援や配信演出を目的としたコイン消費が発生し、ユーザーエンゲージメントの向上につながっている。その結果、ARPPUの向上に寄与している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 渡邉 俊輔)



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