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スカラ Research Memo(4):DX事業はAI技術を活用した新サービスの開発を推進
2026/03/25 11:34
*11:34JST スカラ Research Memo(4):DX事業はAI技術を活用した新サービスの開発を推進
■スカラ<4845>の業績動向
2. 事業セグメント別動向
(1) DX事業
DX事業の売上収益は前年同期比12.1%減の2,179百万円、営業利益(IFRS、本社費配賦後ベース、以下同)は同77.0%減の99百万円、本社費配賦前営業利益で同60.7%減の207百万円となった。
会社別の動向を見ると、スカラコミュニケーションズは、SaaS/ASPの「i-ask」や「i-search」等のストック型ビジネスが堅調に推移したものの、WEBサービスの一時売上や従量課金収入が減少した。また、前年同期に金融サービス企業向けの大型開発案件(約3億円、オートローンのWebサービスシステム)の納品があったことにより、相対的に約3億円の減収、営業利益も約2億円の減益となった。
一方、エッグの業績は営業利益で1億円弱の減益となった。ふるさと納税システムの既存顧客向けリニューアル案件(約1.7億円、2026年前半納品予定)が難易度の向上により想定以上にコストが膨らんだこと、また2025年10月よりふるさと納税の「ポイント付与制度」が廃止になり、駆け込み需要が9月まで発生したことで、例年のピークである12月の人員稼働率が想定を下回ったこと、システム保守案件における月額売上の減額が継続したことなどが減益要因となった。
なお、KPIとしているストック型ビジネスのMRR(月次売上収益)は第2四半期に217百万円となり、前第2四半期の200百万円、前第4四半期の213百万円から着実に積み上がった。ただ、顧客獲得競争が激化しており計画に対しては若干下回ったようだ。スカラコミュニケーションズでは成長スピードを加速するべく、顧客獲得施策を強化するほか、AI技術を活用した新サービスの開発を進めている。また、エッグについてもストック型ビジネスへの転換に取り組んでいる。
会社計画(売上収益2,250百万円、営業利益50百万円)に対しては、SaaS/ASPが想定を下回ったこともあって売上収益は若干下回ったものの、販管費の最適化に取り組んだことで営業利益は49百万円上回った。
(2) 人材事業
人材事業の売上収益は前年同期比7.8%増の489百万円、営業利益は同17.2%減の39百万円、本社費配賦前営業利益で同6.0%減の82百万円となった。企業の新卒採用意欲が活発ななか、体育会学生や女子学生に特化した採用支援サービス事業に対するニーズが引き続き旺盛で、就活イベントの販売が好調に推移した。また、中途採用支援事業についても月1千万円強の売上に育ってきており、前下期から単月ベースでの黒字が続くなど順調に推移した。一方で、人材紹介事業が、前期からのキャリアアドバイザー不足が影響して紹介件数の減少が続き、減益要因となった。ただ、会社計画(売上収益470百万円、営業利益0百万円)に対しては、就活活動の早期化などが影響し売上収益、営業利益ともに上回った。
(3) TCG事業
TCG事業の売上収益は前年同期比9.0%増の1,231百万円、営業利益は同9.2%減の143百万円、本社費配賦前営業利益で同11.3%減の162百万円となった。売上収益は年末商戦の需要を取り込み、販売件数・買取件数とも伸長し、過去最高売上を更新した。利益面では、システム改修・改善や最新技術の導入を積極的に推進するなど積極的な投資を行ったことや、トレーディングカードの買取コストが上昇したことが減益要因となった。
2025年12月末時点の「カードショップ -遊々亭-」の登録会員数は33.3万人と前年同期の30.0万人から約1割増加した。また、第2四半期の月間PV数は新作ゲームタイトルの登場や各種キャンペーン施策を実施したこともあり、月間平均で14百万PVと前年同期比41.9%増となり、購買平均単価も9,152円と同8.1%上昇した。
会社計画(売上収益1,210百万円、170百万円)に対して、売上収益は積極的な買取戦略を実施したこともあり若干上回ったが、仕入コストの上昇により営業利益は若干下回った。
(4) インキュベーション事業
インキュベーション事業の売上収益は前年同期比7.9%減の107百万円、営業損失は26百万円(前年同期は47百万円の損失)、本社費配賦前営業損失は19百万円(同47百万円の損失)となった。売上収益は一部案件の期ズレが発生したため減収となったものの、事業構造改革による固定費削減効果で損失額は縮小し、ほぼ会社計画(売上収益110百万円、営業損失30百万円)どおりに進捗した。
ソーシャル・エックスでは「逆プロポ」各種サービスを通じて、官民共創による社会課題解決型の新規事業創出に取り組んでいる。具体的な取り組みとして、社会課題解決型スタートアップ企業に出資する「ソーシャルXインパクトファンド」があり、第一号案件として(株)チャイルドサポートへのリード投資を実行し、全国5地域での実証実験を始めるなど、運用を本格的に開始した。同ファンドは(一財)日本民間公益活動連携機構(JANPIA)から休眠預金を活用したインパクト投資ファンドの資金分配団体として、CCIグループ<7381>の投資子会社である(株)QRインベストメントと共同で立ち上げた事業である。出資期間は6年で、1件当たりの出資額は500~5,000万円、シードからアーリーステージの企業を対象としている。総運用額は10億円を目指し、同社はファンドの管理報酬(運用額の2.5%)を得るほか、出資先企業と自治体の共創支援による社会課題解決や、システム開発の案件獲得につなげていく狙いがある。そのほか、奈良県生駒市からの公民連携推進業務の受託や、「逆プロポ」の実施により官民共創支援の実績を積み重ねている。
また、新たに「社会課題×AI」のアイデア共創プラットフォーム「Voice」のサービス提供を2025年9月に開始した。自治体の抱える社会課題を起点に生成AIを用いて事業プランを生み出し、新規事業を検討する企業にビジネス提案するサービスである。
一方、スカラではこれまで培ってきた事業開発やM&Aの経験と、グループにおけるDXのノウハウを掛け合わせ、主にグロースフェーズの上場企業に対し共創型M&Aサービスを実施しているほか、クライアントの買収企業のバリューアップフェーズにおけるDX支援などもグループ全体の総合力を生かして推進している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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■スカラ<4845>の業績動向
2. 事業セグメント別動向
(1) DX事業
DX事業の売上収益は前年同期比12.1%減の2,179百万円、営業利益(IFRS、本社費配賦後ベース、以下同)は同77.0%減の99百万円、本社費配賦前営業利益で同60.7%減の207百万円となった。
会社別の動向を見ると、スカラコミュニケーションズは、SaaS/ASPの「i-ask」や「i-search」等のストック型ビジネスが堅調に推移したものの、WEBサービスの一時売上や従量課金収入が減少した。また、前年同期に金融サービス企業向けの大型開発案件(約3億円、オートローンのWebサービスシステム)の納品があったことにより、相対的に約3億円の減収、営業利益も約2億円の減益となった。
一方、エッグの業績は営業利益で1億円弱の減益となった。ふるさと納税システムの既存顧客向けリニューアル案件(約1.7億円、2026年前半納品予定)が難易度の向上により想定以上にコストが膨らんだこと、また2025年10月よりふるさと納税の「ポイント付与制度」が廃止になり、駆け込み需要が9月まで発生したことで、例年のピークである12月の人員稼働率が想定を下回ったこと、システム保守案件における月額売上の減額が継続したことなどが減益要因となった。
なお、KPIとしているストック型ビジネスのMRR(月次売上収益)は第2四半期に217百万円となり、前第2四半期の200百万円、前第4四半期の213百万円から着実に積み上がった。ただ、顧客獲得競争が激化しており計画に対しては若干下回ったようだ。スカラコミュニケーションズでは成長スピードを加速するべく、顧客獲得施策を強化するほか、AI技術を活用した新サービスの開発を進めている。また、エッグについてもストック型ビジネスへの転換に取り組んでいる。
会社計画(売上収益2,250百万円、営業利益50百万円)に対しては、SaaS/ASPが想定を下回ったこともあって売上収益は若干下回ったものの、販管費の最適化に取り組んだことで営業利益は49百万円上回った。
(2) 人材事業
人材事業の売上収益は前年同期比7.8%増の489百万円、営業利益は同17.2%減の39百万円、本社費配賦前営業利益で同6.0%減の82百万円となった。企業の新卒採用意欲が活発ななか、体育会学生や女子学生に特化した採用支援サービス事業に対するニーズが引き続き旺盛で、就活イベントの販売が好調に推移した。また、中途採用支援事業についても月1千万円強の売上に育ってきており、前下期から単月ベースでの黒字が続くなど順調に推移した。一方で、人材紹介事業が、前期からのキャリアアドバイザー不足が影響して紹介件数の減少が続き、減益要因となった。ただ、会社計画(売上収益470百万円、営業利益0百万円)に対しては、就活活動の早期化などが影響し売上収益、営業利益ともに上回った。
(3) TCG事業
TCG事業の売上収益は前年同期比9.0%増の1,231百万円、営業利益は同9.2%減の143百万円、本社費配賦前営業利益で同11.3%減の162百万円となった。売上収益は年末商戦の需要を取り込み、販売件数・買取件数とも伸長し、過去最高売上を更新した。利益面では、システム改修・改善や最新技術の導入を積極的に推進するなど積極的な投資を行ったことや、トレーディングカードの買取コストが上昇したことが減益要因となった。
2025年12月末時点の「カードショップ -遊々亭-」の登録会員数は33.3万人と前年同期の30.0万人から約1割増加した。また、第2四半期の月間PV数は新作ゲームタイトルの登場や各種キャンペーン施策を実施したこともあり、月間平均で14百万PVと前年同期比41.9%増となり、購買平均単価も9,152円と同8.1%上昇した。
会社計画(売上収益1,210百万円、170百万円)に対して、売上収益は積極的な買取戦略を実施したこともあり若干上回ったが、仕入コストの上昇により営業利益は若干下回った。
(4) インキュベーション事業
インキュベーション事業の売上収益は前年同期比7.9%減の107百万円、営業損失は26百万円(前年同期は47百万円の損失)、本社費配賦前営業損失は19百万円(同47百万円の損失)となった。売上収益は一部案件の期ズレが発生したため減収となったものの、事業構造改革による固定費削減効果で損失額は縮小し、ほぼ会社計画(売上収益110百万円、営業損失30百万円)どおりに進捗した。
ソーシャル・エックスでは「逆プロポ」各種サービスを通じて、官民共創による社会課題解決型の新規事業創出に取り組んでいる。具体的な取り組みとして、社会課題解決型スタートアップ企業に出資する「ソーシャルXインパクトファンド」があり、第一号案件として(株)チャイルドサポートへのリード投資を実行し、全国5地域での実証実験を始めるなど、運用を本格的に開始した。同ファンドは(一財)日本民間公益活動連携機構(JANPIA)から休眠預金を活用したインパクト投資ファンドの資金分配団体として、CCIグループ<7381>の投資子会社である(株)QRインベストメントと共同で立ち上げた事業である。出資期間は6年で、1件当たりの出資額は500~5,000万円、シードからアーリーステージの企業を対象としている。総運用額は10億円を目指し、同社はファンドの管理報酬(運用額の2.5%)を得るほか、出資先企業と自治体の共創支援による社会課題解決や、システム開発の案件獲得につなげていく狙いがある。そのほか、奈良県生駒市からの公民連携推進業務の受託や、「逆プロポ」の実施により官民共創支援の実績を積み重ねている。
また、新たに「社会課題×AI」のアイデア共創プラットフォーム「Voice」のサービス提供を2025年9月に開始した。自治体の抱える社会課題を起点に生成AIを用いて事業プランを生み出し、新規事業を検討する企業にビジネス提案するサービスである。
一方、スカラではこれまで培ってきた事業開発やM&Aの経験と、グループにおけるDXのノウハウを掛け合わせ、主にグロースフェーズの上場企業に対し共創型M&Aサービスを実施しているほか、クライアントの買収企業のバリューアップフェーズにおけるDX支援などもグループ全体の総合力を生かして推進している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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