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ローランド Research Memo(6):2025年12月期は価格調整やプロダクトミックスの改善で増収を確保(2)

*11:06JST ローランド Research Memo(6):2025年12月期は価格調整やプロダクトミックスの改善で増収を確保(2)
■ローランド<7944>の業績動向

(2) 地域別売上高
地域別売上高は、欧州において一部Dealerの倒産影響があったものの、欧州を除く全地域で実質増収となった。北米は、関税対応による値上げ実施後もセルスルーが好調に推移した。価格改定後も実需が維持されている点は、ブランド力及び製品競争力の高さを示唆するものである。中国は回復に転じ、2期ぶりの増収となった。その他地域も順調に成長しており、新興国で前期比6%増、先進国で同4%増の実質成長となった。

(3)DW社の減損
2022年10月に買収した世界的なアコースティックドラム及びハードウェア製造販売会社であるDW社に係る固定資産の一部について、同社は減損損失は3,860百万円(のれん全額を含む処理)を計上するとともに、繰延税金資産1,803百万円を取り崩し、合計で5,663百万円の損失計上となった。業績が買収時計画を下回った主因は、市場環境変化への対応の遅れと、同社とのシナジー創出が想定どおり進捗しなかった点にある。結果として、のれんを含む資産価値の再評価が必要となり、今回の減損処理に至った。

今後はDW社の再成長に向けたトランスフォーメーションを推進する方針だ。2026年2月1日付で経営体制を変更しており、これまでDW社のCEOを務めていたクリス・ロンバルディ氏は退任し、今後はアドバイザーとして関与する形となる。新たなCEOには同社(ローランド)においてグローバルセールスを統括していた執行役員のティム・ウォルター氏が就任した。今回の体制変更は、DW社の経営に同社の販売戦略やグローバルセールスの知見をより直接的に反映させることを目的としたものであり、基盤事業の早期立て直しが期待される。加えて同社とのシナジー創出を通じて、ドラム事業全体への成果波及を図る。具体的には、販売面では米国における新規チャネル拡大及び価格適正化を進めるとともに、同社商流を活用した米国外販売の早期拡大を目指す。サプライチェーンマネジメントでは、生産・物流・調達の再評価と見直しを実施し、研究開発面では新製品開発を推進するとともに、DW社のドラムスタンド等を同社電子ドラムへ活用することで製品競争力を高める方針だ。さらに業務プロセスの共有化による生産性向上を通じてコスト構造の改善を図る。

定量目標としては、2026年12月期に営業利益黒字化を達成し、2028年12月期には営業利益率6%以上を目指す。減損処理により一時的に財務負担は顕在化したが、構造改革とシナジー創出が進展すれば、ドラム事業の再成長が同社全体の収益力向上に寄与していくものと弊社では見ている。

2. 財務状況
2025年12月期末の資産合計は前期末比1,891百万円増加の83,477百万円となった。流動資産では棚卸資産が1,827百万円減少した一方、現金及び預金が1,398百万円増加した。固定資産では無形固定資産が4,419百万円減少した一方、有形固定資産が4,668百万円、退職給付に係る資産が2,567百万円それぞれ増加した。負債合計は同7,210百万円増加の42,113百万円となった。主に、支払手形及び買掛金が2,111百万円、借入金が3,670百万円、未払費用が525百万円、繰延税金負債が607百万円それぞれ増加したことによる。

純資産合計は同5,318百万円減少の41,364百万円となった。主に、自己株式の消却や配当金の支払いにより剰余金が11,503百万円減少した一方で、自己株式の消却などにより純資産の控除科目である自己株式が1,262百万円減少、主要国通貨に対する円安進行により為替換算調整勘定が1,423百万円増加、退職給付に係る調整累計額が1,351百万円増加、親会社株主に帰属する当期純利益を2,168百万円計上したことによる。これらの結果、自己資本比率は前期末の56.8%から49.2%に7.6ポイント低下したが、依然として財務健全性は高いと弊社では考える。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木 稜司)



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