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ローランド Research Memo(7):2026年12月期は販売数量増と価格適正化により、増収増益を見込む

*11:07JST ローランド Research Memo(7):2026年12月期は販売数量増と価格適正化により、増収増益を見込む
■ローランド<7944>の業績動向

3. 2026年12月期の業績見通し
2026年12月期の連結業績は、売上高で前期比5.4%増の106,400百万円、営業利益で同6.2%増の10,000百万円、経常利益で同6.4%増の9,600百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同232.1%増の7,200百万円を見込んでいる。市場が再成長フェーズへ移行することを前提に、増収増益を確保しながら新中期経営計画に沿った投資を推進する方針だ。楽器市場の回復に加え、2025年12月期及び2026年12月期発売の新製品群の寄与、価格適正化効果が業績を押し上げる見込みである。追加関税によるグロス影響を見込むものの、数量増加及び価格適正化で吸収し増益を予想している。販売数量面では市況回復及び新製品を中心とした増収効果が寄与する見込みである。売価・原価面では価格適正化がプラス要因となる一方、原材料費上昇がマイナス要因となる。また、2025年12月期に計上した減損及び繰延税金資産取り崩しの反動もあり、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比で大幅増益となる見通しである。

製品別では、市況回復及び2025年12月期に発売した新製品の通年寄与を織り込み、全カテゴリーで前期比増収を予想している。鍵盤楽器は売上高28,800百万円で前期比5.8%増を見込む。電子ピアノは中国で回復の動きが見られ、ポータブルタイプが好調に推移する見通しである。管打楽器は31,400百万円で同6.9%増を予想し、電子ドラムの新製品群が引き続きけん引役となる。ギター関連機器は25,900百万円で同3.0%増、クリエーション関連機器&サービスは14,300百万円で同6.9%増、映像音響機器は2,800百万円で同1.9%増である。加えて、地域別でも全地域で増収を予想している。北米では価格適正化の効果及び管打楽器の販売拡大を見込む。その他地域では新興国で同11%増、先進国で同5%増程度の実質成長を想定しており、地理的拡張と既存市場の深耕を並行して進める。市場回復を追い風に、各地域の需要特性に応じた戦略展開が収益拡大のカギになると弊社では見ている。

4. 弊社の見方
事業動向を見ると、コロナ禍における特需の反動減の影響が大きかった鍵盤楽器市場は依然として調整局面にあるものの、電子ピアノについては回復基調が見られており実需が着実に戻りつつある。地域別では、関税の影響が存在する中でも北米市場がプラス成長を確保したほか、政府の教育政策の影響などにより調整が続いていた中国市場も趣味用途を中心とした需要が増え2期ぶりのプラス成長に転じた。同社は鍵盤、ドラム、管楽器など幅広い製品カテゴリーを展開しており、それぞれの市場動向を的確に捉えることで、外部環境が不透明な局面においても安定的な事業運営を可能にしていると弊社では見ている。

2026年12月期については、さらなる成長に向けた先行投資を進める計画となっている。販管費は前期比で約18億円増加する見通しであるが、その約半分は中期経営計画に関連する成長投資である。特に「Roland Retail」の拡大に伴う費用や、ソフトウェア開発を中心とした研究開発投資の増加が主因となる。2026年12月期の研究開発費は前期比11.2%増を見込んでいる。ただし単純に費用を積み増すのではなく、社内リソースの再配分を進める考えである。また、人材投資の拡大も販管費増加の一因となっており、組織体制の強化を通じて中長期的な成長基盤の構築を進める方針である。なお、2025年に実施したDW事業に関する減損処理によりのれん償却費が約4億円減少する一方、新本社関連の減価償却費が約3億円発生する見込みであり、償却費ベースでは約1億円の減少となる。また、2026年12月期は旧本社と新本社の費用重複が約1億円程度見込まれている。

2025年12月期は外部環境の変化を受けながらも電子楽器市場の回復が確認された一年であり、2026年12月期は成長投資を本格化させるフェーズに入る。ブランド力を背景とした価格転嫁力、幅広い製品ポートフォリオ、電子楽器領域での技術優位性を踏まえると、2026年12月期の予想達成の可能性は高いと弊社では見ている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木 稜司)



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