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ローランド Research Memo(10):リスク対応フェーズを経て、需要創造強化フェーズへ(3)

*11:10JST ローランド Research Memo(10):リスク対応フェーズを経て、需要創造強化フェーズへ(3)
■中期経営計画

3. 経営基盤の強化
ローランド<7944>は、M&A事業の立て直しと生産・SCM高度化を通じて収益性と効率性を底上げし、株主価値へのコミットを強化する。DW社の再成長に向けては、経営体制再構築、販売チャネル拡大、生産・物流・調達の見直し、業務プロセス共有による生産性向上を進める。構造改革を通じたトランスフォーメーションの加速が収益改善の前提である。

生産・SCMでは、生産管理システム本格稼働による在庫適正化、プロアクティブなVA/VE活動による材料費低減、製品で共通するユニットの生産自動化を推進する。CCCは2025年12月期の180日から2028年12月期には152日へ短縮することが目標である。運転資本効率の改善はROIC向上に直結する重要課題である。

加えて、株主価値向上策として、社内取締役及び執行役員の株式報酬構成比率を、現行の17%から2026年12月期より25~50%へ引き上げることを予定している。経営陣と株主の利益・リスク共有を深化させることで、中長期的な企業価値向上へのコミットメントを明確化している。

4. サステナビリティの取り組み
同社は、音楽・映像文化を通じて社会の持続的発展に貢献する一方で、環境や社会全体の安定と豊かさのもとに事業が成り立っていると認識している。環境・社会の安定や持続性が損なわれ、音楽・映像文化や同社事業が存続しえなくなる負の連鎖を避けるため、事業と環境・社会の相互の持続可能性を高め合う好循環を生み出す活動を、経営の重要課題に位置付けている。SDGsで掲げる17の目標に対しては「価値創造とイノベーション」「責任あるサプライチェーン構築」「健康で活力ある職場づくり」「音楽文化の発展と社会への貢献」「環境保全と持続可能な成長」「ガバナンスと情報開示」を重要課題とし、中期経営計画における重点施策として取り組んでいる。2025年12月期はCO2排出量削減に取り組み、昨年に続きCDP「B」スコアに認定された。梱包仕様を改善しコンテナ積載効率を高めたほか、国内長距離輸送にJR貨物を活用するモーダルシフトを推進し、浜松~九州間で定期輸送を開始、トラック輸送比で約90%のCO2削減を実現した。社会貢献面では新興地域の学校への寄付や民族楽器の演奏者支援を行うほか、障害者アート活動支援事業への協賛も実施した。ガバナンス面ではリスク管理・コンプライアンス委員会を四半期ごとに開催し、取締役会への報告を通じ監督機能を強化している。環境・社会・ガバナンスの各側面で継続的改善を進め、企業価値の持続的向上を志向している点が明確に表れていると弊社では評価している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木 稜司)



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