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インフキュリオン Research Memo(7):短期的にはコスト増加要因を抱えつつも、中長期的な収益基盤の強化が進展

*11:07JST インフキュリオン Research Memo(7):短期的にはコスト増加要因を抱えつつも、中長期的な収益基盤の強化が進展
■インフキュリオン<438A>の今後の見通し

2027年3月期業績は、売上高が前期比17.8%増の11,200百万円、EBITDAが同50.0%増の840百万円、営業利益が同36.3%増の600百万円、経常利益が同57.4%増の530百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同8.0%増の480百万円の見通しである。伸び率は抑制的に見えるが、中期経営目標である2025年3月期を起点とした売上・売上総利益の平均成長率に沿った数値であり、前期が予想に対して大幅超過であったことが要因である。また、大型案件の推進体制立ち上げのため、コスト先行となることも影響する。引き続き、売上高はペイメントプラットフォーム事業が中期経営目標から大きく超過して業績の成長をけん引し、下期にかけて利益成長が加速する予想となっている。

売上高を事業セグメント別に見ると、ペイメントプラットフォーム事業の売上高は前期比43.7%増の7,600百万円と大幅な増収を見込んでいる。大型案件の推進等によるフロー収入の獲得に加え、ストック収入を軸とした収益構造への転換を進め、通期黒字化を目指す。マーチャントプラットフォーム事業の売上高は前期比15.9%減の2,300百万円、コンサルティング事業の売上高は前期比12.1%減の1,300百万円を計画している。

コスト面では、金融業界全体のモダナイズ加速による大型案件の増加を踏まえ、社内の推進体制強化に向けた先行費用を予定しており、足元の膨大な事業機会をとらえた持続的な成長を可能にする基盤の構築に取り組む。一方で、大型案件の体制整備を先行しつつも、AI活用を含む業務オペレーションの効率化により年度を通して販管費を一定水準にコントロール、ペイメントの黒字転換により下期にかけて利益成長が加速する。

特筆事項としては、(株)北國銀行を傘下に持つCCIグループ<7381>とのフルクラウド型アクワイアリングプラットフォーム「Axios(アクシオス)」提供開始が挙げられる。「Axios」は、国際ブランドカードに加えて国内で初めて預金型ステーブルコイン「トチカ(北國銀行の預金口座と連動するステーブルコイン)」の決済処理まで、多様な決済手段の統合管理を実現する革新的なシステムとなる。従来の決済システムでは困難であった、既存の法定通貨決済と新しいデジタル通貨決済を両立したハイブリッドな加盟店管理を実現できる点は注目に値する。「Axios」は、クラウド上でシステムを構築し、複数社での利用を前提とすることで、従来よりも導入・運用コストを安価に提供できる。これにより、アクワイアリング事業を本業としないSaaS系企業やマーケットプレイスといったデジタルプラットフォームのみならず、独自の経済圏を有する地域企業などのリアルな事業領域まで、広範な異業種の企業が自社サービスと決済を連携させ、アクワイアリング市場へ参入しやすくなる。

2027年3月期も、成長ドライバーであるペイメントプラットフォーム事業を中心にストック収入が着実に積み上がり、売上成長と利益改善の両立が進む見通しである。短期的にはコスト増加要因を抱えつつも、中長期的な収益基盤の強化が進展しており、持続的な成長に向けた基礎固めが進んでいる点が引き続き評価できる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林 拓馬)



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