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Jストリーム Research Memo(9):コロナ禍特需後の最高益更新へ

*13:09JST Jストリーム Research Memo(9):コロナ禍特需後の最高益更新へ
■Jストリーム<4308>の業績動向

3. 2027年3月期の業績見通し
2027年3月期の業績について、同社は、売上高12,702百万円(前期比5.9%増)、営業利益920百万円(同11.4%増)、経常利益950百万円(同9.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益536百万円(同10.6%増)と見込んでいる。DXにAIを融合したAX(AIトランスフォーメーション)ソリューションを提供する一方で、グループの連携強化によってEVC領域とOTT領域の成長を促進し、医薬領域に過度に依存しない体制を構築することで、グループとして過去最高の売上とコロナ禍特需後の最高益更新を目指す。

具体的な施策として、顧客ニーズの強いAI技術を全社的に実装し、サービスの高付加価値化と社内業務の自動化を両輪に利益体質の強化を図る。そのなかで、最適化されたAIソリューションの提供、リアル施策との融合によるユーザー体験の高度化、セキュリティ強化などを通じて、安定的に成果を創出できる事業基盤を構築していく考えである。特にEVC領域では、期初にAI技術を実装した「EQ Presentation Cloud」を正式リリースした。AI動画生成機能を「J-Stream Equipmedia」に付加した新製品で、前期のプリセールスは顧客の声を反映させながら実施したため好評を得た。既存客には「EQ Presentation Cloud」の追加オプションで対応、新規顧客はAIをフックに「J-Stream Equipmedia」のシェアを拡大する計画である。引き続き顧客の声に耳を傾け、バージョンアップにつなげていく。

グループ内連携は一層強化する方針で、販売面では、AXに向けたサービスをグループ横断的に展開するとともに、管理部門では業務集約と合理化を図り、売上拡大とコスト効率の改善を両立させることで、収益力の持続的な向上を図る。市場別では、医薬領域では、同社がクロスコやビッグエムズワイのサービスを展開する一方、同社からクロスコにライブ業務を発注していく。EVC領域でも、同社がVideoStep製品の販売やJクリエイティブ ワークスへの発注を強化する。OTT領域では、同社の基盤顧客である放送局やCATVに対してイノコスやCO3のサービスを展開するとともに、CO3には開発業務を委託する。また、CMSとOVP※を統合した新製品「Stream BIZ/CORE」を展開することで、新たなメディア企業を開拓する。

※ OVP(Online Video Platform):動画をインターネット経由で配信するためのクラウドサービス。

こうした施策により、EVC領域とOTT領域、グループ会社による成長を目指し、医薬領域への過度な依存から脱却する考えである。期初予想の段階では、OTT領域は案件獲得競争もあるため慎重な前提としているが、EVCは新商品もあって増収、医薬領域は底打ち観測から微増を想定、単体全体で増収を見込む。一方、子会社は、アイ・ピー・エルのフル寄与(2億円以上プラスオン想定)に加え、VideoStepやクロスコ、ビッグエムズワイも貢献し、連結ではさらなる増収を見込んでいる。利益面では、先行投資は続くものの、サービスの高付加価値化や社内業務の自動化などを背景に売上総利益率の改善が進み、営業利益の成長率は売上高を上回る見込みである。なお、M&Aに関しては、成長と競争力維持を目的に、動画マニュアル、コンテンツ配信、動画生成など同社中核・隣接領域のスタートアップ企業にターゲティングしているが、2027年3月期予想では業績への貢献を織り込んでいない。

なお、中期的には、「EQ Presentation Cloud」と「Stream BIZ/CORE」を戦略ツールに、クラウド型動画生成サービスやSaaS周辺サービス、動画データ分析などの提案を推進し、クラウド型動画サービス領域の開拓、OTT領域の顧客獲得を進めるとともに、他社SaaSとの連携によって動画DX業務を開拓する方針である。さらに2029年3月期以降は、SaaSによる動画DXソリューションの安定的な顧客基盤を軸に、蓄積した動画データ分析ノウハウによる高付加価値サービスの提供やM&A、新規事業のインキュベーションによる成長も加え、中期的に「The Streaming AX Company」へと進化する考えである。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)



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