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いい生活 Research Memo(7):2027年3月期は、AI実装と顧客基盤拡大により営業利益39.3%増を計画

*12:07JST いい生活 Research Memo(7):2027年3月期は、AI実装と顧客基盤拡大により営業利益39.3%増を計画
■いい生活<3796>の今後の見通し

1. 2027年3月期の業績見通し
2027年3月期の業績見通しは、売上高が3,415百万円(前期比5.7%増)、営業利益が319百万円(同39.3%増)、経常利益が317百万円(同34.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が195百万円(同29.6%増)の見込みである。同社は、エンタープライズ企業や地域中核不動産会社へのSaaS導入拡大とデータモダナイゼーション支援を成長軸として、顧客基盤の積み上げを継続する。加えて、「いい生活Square」におけるトランザクション課金拡大や周辺サービス領域への展開を進め、顧客付加価値向上と新規顧客開拓を並行して推進する。費用面では、成長に向けた戦略投資を継続しつつ、開発業務の内製化による原価抑制を進める。また、AI活用による業務自動化やリソース最適化を推進し、販管費の増加を限定的に抑える方針である。

2. 2027年3月期の基本方針・成長戦略
同社の基本方針及び成長戦略は、4つの重要施策を中心に展開している。第1に、エンタープライズ企業や地域中核の不動産会社をターゲットにしたSaaSシフトの支援である。高まるサイバーセキュリティリスクに対応可能な基幹システムとして導入を促し、顧客の課題解決への貢献を目指す。第2に、生成AI技術を用いたマルチプロダクト戦略の加速である。メッセージの自動生成や入金消込アシストといったAI機能を各製品へ実装し、さらなる業務の効率化と新たな付加価値の創出を目指す。第3に、「いい生活Square」を通じたサードパーティ提携先の拡大である。家賃保証や公的サービス等の外部データと連携してプラットフォーム内の取引を活性化し、従量課金による収益の増加をねらう。第4に、データモダナイゼーションの推進である。プロセスの標準化やAIの活用によりデータ移行を強化し、仕様の異なる多様な旧システムからの刷新を網羅して成長をさらに加速する構えである。

2026年3月期におけるプロダクトやプラットフォームの進捗は、新サービスのリリースや大幅な機能アップデートを通じて着実に前進している。コミュニケーション領域では、2026年2月にオフィスビル管理会社向けのアプリ「いい生活Tenant」を新規リリースし、テナント業務のデジタル化を推進した。また、主要プロダクトの機能拡充も進んでおり、「売買クラウド」のスマホ版ではスマートフォンのみで広告掲載等の一連の業務が完結する仕様へ変更し、「ウェブサイト」では複数区画の一括更新機能を追加した。さらに、AIメッセージ生成機能のアップデートにより成約率向上の仕組みを強化している。情報流通プラットフォーム「いい生活Square」においては、全国各地の中核不動産会社からの物件情報流通が続々と開始した。これにより登録法人数は約27,000社に上り、プラットフォームの活性化につながっている。

3. 資本政策
同社は、資本コストや株価を意識した経営を実現するため、資本政策の明確化を進めている。今後は、ROA・ROE・PBRの向上、資本コストの低減、バランスの取れた成長投資と配当方針を軸とした戦略的な資本政策を展開する。

ROAの向上については、不動産領域に特化したマルチプロダクト型SaaSの展開を進め、営業キャッシュ・フローを原資とした持続的なプロダクト投資を実施する。これにより、ソフトウェア資産の収益性を高め、BPaaSとの相互補完により、SaaSサブスクリプション売上の拡大と資産効率の改善を目指す。

ROEとPBRの向上については、人的資本への継続的な投資を通じて非財務資本の価値向上に努める。これは、ROEの向上と将来への期待値(PER)の維持を通じてPBRの上昇を図り、財務指標への波及効果を高める目的である。

資本コストの低減については、丁寧なIR活動の継続により投資家との情報ギャップを縮小し、信頼性と透明性を高める。四半期ごとの説明会や公式noteによる情報発信などを通じて、市場からの評価の安定化を図る。

成長投資と配当方針については、成長投資を積極的に進めつつも、フリー・キャッシュ・フローを安定的に創出し、企業の本質的価値を高めることを重視する。配当については、利益やキャッシュ・フローの水準を勘案しつつ、必要以上に資本を積み上げないバランス型の方針を掲げている。同社は、財務・非財務両面から企業価値の最大化を目指し、中長期的な株主利益との整合を重視した資本政策を進める。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山 博詞)



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