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中西製作所 Research Memo(7):2028年3月期に経常利益28億円を目指す。設備投資は50億円へ大幅に増額

*11:07JST 中西製作所 Research Memo(7):2028年3月期に経常利益28億円を目指す。設備投資は50億円へ大幅に増額
■中西製作所<5941>の中期経営計画

2. 中期経営計画
(1) 中期経営計画の概要
こうした長期ビジョンの実現に向け、同社は人と組織の力を高め、新たな挑戦を通じてさらなる飛躍に向けた基盤づくりを進め、学校・病院などのトップシェア領域および中食・食品加工分野、海外といったチャレンジ領域を拡大する方針を掲げた。これに伴い策定した中期経営計画(2025~2027年度)では、最終年度となる2028年3月期に売上高420億円、経常利益28億円を達成する目標を据えている。なお、中期経営計画初年度の2026年3月期に経常利益が31億円と目標を上回ったが、同社はコントロールの難しい稼働率の平準化が想定以上に進展したことで売上総利益率が一時的に改善したものと分析しており、それを反映する形で2027年3月期の経常利益を25億円と慎重に予想している。このため、中期経営計画の目標を変更せずに、2027年3月期を起点に改めて達成を目指す考えである。

中期経営計画の基本方針は、トップシェアを維持する学校給食市場に加え、病院市場でも長期的にトップシェアを獲得することで、両領域におけるリーダーポジションの確立を図るというものである。さらに中食・食品加工分野で国内を攻略すると同時に、海外市場への本格展開や周辺領域・新領域の模索・進出のための準備を行う。M&Aやアライアンスも検討し、次期中期経営計画(2028~2030年度)での新たな収益柱の確立に向けて積極的に取り組む方針である。また、給食分野と中食・食品加工分野の成長基盤として、人材確保や育成を中核に据えた組織力の向上を図る。こうした基本方針の実現へ向け、重点戦略として、1) 営業体制強化とスキル向上による主要分野(学校、病院、中食・食品加工、外食)でのシェア拡大、2) 次期中期経営計画以降も見据えた製品競争力の強化、3) メンテナンス事業の拡充・売上拡大、4) 生産能力及び生産性の向上、5) 周辺分野の探索・進出準備、6) 長期ビジョン実現に向けた人材への積極投資、7) 海外市場への本格展開準備、8) 売上高500億を見据えた広報・マーケティング施策の拡充を展開する考えである。各種重点戦略の進捗状況は、現状においておおむね順調に推移していると見られる。

(2) 分野別シナリオ
分野別シナリオとして、給食分野では外部連携などを積極的に推進する。外食分野は人員体制を強化するとともに、景気変動に伴う収益への影響は給食や中食分野の収益でカバーする方針である。また、仕込みやレシピ開発の代行といった差別化された事業を通じて、新たな顧客層を開拓する。中食・食品加工では、製品ラインナップを拡充し、スーパーやコンビニエンスストアに加え、食品工場やコンビニエンスストアのベンダーへの営業を強化する。6次産業の小規模食品工場に対しても、過熱水蒸気調理器や野菜殺菌装置などを提案していく。海外は、現地代理店・販売店の獲得に加え、現地での大型機械のメンテナンス体制構築に向けて、現地法人の設立など地域に密着した展開を長期的な視点で検討を進める。分野全般で、必要であればM&Aやアライアンスによって仕入やノウハウも強化するとしている。

この結果、2028年3月期分野別売上高は、給食分野271億円(2025年3月期比8.8%増)、外食分野114億円(同5.0%減)、中食・食品加工分野25億円(同19.0%増)を見込む。海外分野は事業規模こそまだ小さいものの、同50.0%増の3億円を計画している。分野別目標設定に加え、目標達成に向けてKPIを設定した。営業面では、営業体制を強化して店所売上高300億円、顧客が重要視するメンテナンスの品質をさらに向上することでメンテナンス売上高47億円の達成を見込む。生産面では労働生産性10%改善、製品納期遵守率100%を掲げるほか、開発面では製品開発着手数8件、企業・大学・研究機関との提携数15件を目指す。管理面では採用計画人数の9割を確保し、エンゲージメントスコア55.0以上の実現へとつなげる。新卒採用については、例年の15~20人から2028年3月期には40名の獲得を掲げているが、初年度に当たる2026年3月期において既に48名を採用した実績を持つ。

3. 投資計画
中期経営計画の達成と長期ビジョンの実現に向けて、設備投資を前中期経営計画の10億円から、現中期経営計画50億円、次期中期経営計画50億円へと強化する方針である。現中期経営計画では、群馬工場の増築(総投資額35〜36億円、増築完了は2026年11月を予定)と同工場内の東日本物流倉庫新設のほか、生産管理システムの全面更改(5年周期で数億円規模の投資を行い、生産・販売システムを交互に刷新する定期計画の一環)、大阪本社及び倉庫の移転、海外向けショールームの開設なども計画している。次期中期経営計画では、奈良工場の移転と三重物流センターの統合(物流の全国2拠点体制化)、テストキッチンを備えた研究開発棟の新設、海外拠点の拡充、基幹システム再構築などを予定している。IT化やDX推進といったデジタル戦略や事業体制を強化するM&Aやアライアンスも、中期経営計画に組み込まれているが、デジタル戦略は重点戦略を推進する上での前提となるほか、M&Aやアライアンスの実行は適宜(随時)判断するため、現時点で詳細の公表は見送っている。

投資の成果として収益が拡大すれば、株主をはじめ、すべてのステークホルダーを対象として、社会への還元を厚くする方針である。同社は前中期経営計画において、企業版ふるさと納税の積極活用や従業員の処遇を平均10%アップという形で還元した。現中期経営計画では、資本業務提携の見直しや政策保有株式の有効活用も行い、顧客満足度や従業員エンゲージメントの向上、中小企業との共存共栄のためのパートナーシップ推進に活用していく。次期中期経営計画では、地域コミュニティへの還元やDXによる業務効率の改善など、CSR(企業の社会的責任)を実現しつつ時代にあわせた各種還元策を実施する考えである。こうした事業活動や社会還元を通じてサステナビリティ経営に取り組み、企業価値の向上につなげていく。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)



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