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大豊建 Research Memo(7):株主還元を強化、増配継続と自己株式取得により機動的な資本政策を推進

*12:47JST 大豊建 Research Memo(7):株主還元を強化、増配継続と自己株式取得により機動的な資本政策を推進
■株主還元策

大豊建設<1822>は株主還元策として、配当及び株主優待を実施している。2024年3月期までは、配当について配当性向50%以上を目安とし、年1回の期末配当を基本としていた。株主優待については、保有株数及び保有期間に応じて段階的に優待内容が拡充される仕組みとなっており、長期保有を促す構造が特徴的である。具体的には、毎年3月末日及び9月末日を基準日とし、100株以上を保有する株主を対象に、1年未満の保有で500円分、1年以上3年未満で1,000円分、3年以上の継続保有で1,500円分のQUOカードを提供している。保有株数が500株以上1,000株未満の場合、優待額は最大2,500円分へと増額され、1,000株以上では1年未満でも1,500円分、3年以上では5,000円分になる。

同社は2025年5月9日、株主還元の強化に向けて配当方針を大きく転換した。2025年3月期以降は、従来の株主優待を継続しつつ、配当性向を70%以上に引き上げるとともに、業績及び財務状況に応じて柔軟かつ機動的な還元策の実施を検討する姿勢を示している。この方針転換は、株主への持続的かつ積極的な還元を重視する経営方針を明確化したものと言える。2025年3月期は年間配当を1株当たり29.4円とし、前期比24.0円の増配を実現した(同社は2025年4月1日に普通株式1株につき5株の株式分割を実施しており、株式分割考慮後の数値を記載)。これにより配当性向は70.2%に達し、新たな方針が反映された内容となっている。なお、2026年3月期は年間配当34.0円とし、前期比4.6円の増配となった。配当性向は65.8%であり、配当総額は3,020百万円となった。2027年3月期は年間配当38.0円、配当性向71.4%を予想しており、引き続き高水準の配当還元を継続する見通しである。

また、状況に応じて自己株式の取得も検討している。2026年5月20日には自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による自己株式取得を実施し、4,048,500株を約30億円で取得した。取得株式数は自己株式を除く発行済株式総数の4.56%に相当し、機動的な資本政策を実行する姿勢が確認できる。

この一連の動きから、配当性向70%以上を目安とする方針に加え、自己株式取得も選択肢に含めたことで、株主還元策の柔軟性は高まっている。今後は中期経営計画の進捗に伴う収益力の向上と資本効率改善の両立が重要になる。収益基盤の強化が進めば、安定的な増配と機動的な資本政策の組み合わせにより、インカムゲインを重視する投資家にとっての魅力は一段と高まるだろう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林 拓馬)



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