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アップガレージグループ:配当利回り3%半ばのダブルバガー候補、5期連続で過去最高業績を更新

*11:06JST アップガレージグループ:配当利回り3%半ばのダブルバガー候補、5期連続で過去最高業績を更新
アップガレージグループ<7134>の2026年3月期は、上場以来5期連続となる売上高・営業利益の過去最高更新を達成した。リユース需要の拡大を背景に、直営既存店売上高は15か月連続で前年実績を上回る(27期5月月次売上速報発表時点)など 、足元の業況は極めて良好だ。中期経営計画の達成が視野に入れば、PER15倍で時価総額は200億円を上回る(現在93億円)。また、配当性向を40%へ段階的に引き上げる方針を掲げており、2027年3月期は年間42.5円(前期比6円増)への増配が計画されている。配当利回り約3.6%で下値を固めつつ、キャピタルゲインを狙える銘柄として注目しておきたい。

5月8日に発表された2026年3月期通期決算は、売上高が15,384百万円(前期比10.0%増)、営業利益が1,103百万円(同5.7%増)で着地した。暖冬の影響があったものの、通期では上場以来5期連続で売上高・営業利益ともに過去最高を更新した。主力のリユース業態で物価高背景のリユース需要の拡大が継続したほか、直営既存店売上高が13か月連続で前年同月を上回る(26期3月時点)など好調に推移した。また、直営店の新規出店は通期で10店舗となり、当初の年間出店計画5店舗を大きく上回る出店加速を実現した。インフレを背景としたリユース需要の急速な拡大、ロードサイドの優良な居抜き物件が多数出回る出店環境の変化がその背景だ。そのほか、海外展開では米国2号店となるオンタリオ店が11月にオープンして通期業績に寄与したほか、さらなる多店舗展開に向けた基盤構築が進んでいる。

2027年3月期の通期連結業績予想は、売上高17,000百万円(前期比10.5%増)、営業利益1,400百万円(同26.8%増)を見込んでいる。前期に実施した直営店10店舗の新規出店や、人的資本(初任給引き上げ等)への積極的な先行投資が収益に寄与し、大幅な増益に転じる見通しだ。流通卸売業態における「ネクスリンク」のシステム利用モデルへの転換加速や、米国店舗の収益化により、利益率の改善も進む計画である。6期連続の過去最高益更新を目指す、極めてポジティブかつ意欲的な成長シナリオとなっている。

足元の業績動向は極めて好調に推移しており、直営店の既存店売上高は2026年3月期末時点で13か月連続の前年同月超えを達成した。通期では暖冬の影響によりスタッドレスタイヤ等の冬物商材の動きに波があったものの、物価高騰を背景とした中古カー用品のリユース需要が引き続き旺盛で、主力のタイヤ・ホイールを中心に買取・販売ともに高い水準を維持した。また、OMO戦略としての「アップガレージアプリ」の活用が進んだことで実店舗への送客が強化されたほか、AI査定システムの導入によるオペレーションの効率化も、繁忙期における安定した収益確保に寄与したようだ。

同社はカー&バイク用品リユース業態(直営店舗運営、フランチャイズシステムの運営、EC(電子商取引)サイト運営)及び流通卸売業態を展開している。2026年3月期の売上高に対してリユース業態が約60%、流通卸売業態が約40%。また、それらをシステム開発とあわせて事業展開することで、それまでの店舗展開中心の事業からITを駆使した事業へと飛躍を図っている。

リユース業態では店舗売上が主力で、アップガレージが直営店舗、FC店舗、ECサイトでリユース商品の買取・販売を行っており、直営・FCともに粗利60%を目途に運営する。顧客層は、車の愛好家層とライトユーザー層の割合で4:6、30~50代の男性が9割を占める。店舗はFC店を含め全国46都道府県に出店し(未出店地域は高知県のみ)、直営店78店舗、FC店201店舗、USA2店舗の計281店舗(2026年5月末時点)。FC関連収益としては、ロイヤリティ収入(店舗売上高×3.8%)・FC店新規出店諸経費・EC手数料などが挙げられている。店舗のライフサイクルは、初期投資で2,000万〜3,000万円が必要となるが、半年以内で単月黒字化が可能で、2〜3年で年商1.2億円~2.4億円、営業利益10%と回収が見込めるため収益性の確保も安定的のようだ。

流通卸売業態は、タイヤ流通センター(2026年3月期連結売上高に対して12.9%)と受発注プラットフォーム「ネクスリンク」(同26.4%)で構成されている。タイヤ流通センターは、安さや質を重視した3つの価格帯でタイヤ取付・交換サービスをオンライン提供するほか、自動車整備工場やガソリンスタンド等へもFC展開およびタイヤ卸販売を行っている。2026年3月末時点で全国209店舗を展開し、収益はFC加盟店からのロイヤリティ収入(FC加盟店数×ロイヤリティ5万円/月)とタイヤの販売が計上される。一方、受発注プラットフォーム「ネクスリンク」では、中古車販売店・自動車整備工場・ガソリンスタンドなどへ受発注プラットフォームを提供し、各メーカーとの取引を一元管理することで作業の簡略化やペーパーレス化を通して業務改善を実現した。導入企業数や購入頻度、購入単価がKPIとしているほか、現在はシステム利用モデルへの転換加速による収益性の向上を図っている。

同社は競合となる企業が少ないが、一部メルカリやヤフオクなどの個人間で取引を行うプラットフォームが競合と認識されることもある。ただ、同社では価格重視のライトユーザーから嗜好性を求めるマニアまで幅広くカバーし、オン・オフライン両チャネルを備えるだけでなく、最大1年間の保証を付与することにより、顧客へ安心感を提供している。また、売買履歴・回転日数などの独自データを基に、適正な買取・販売価格設定ができる部分に強みを持っている。

今後、リユース業態では、店舗展開が重要になってくるが、まずは年間で直営7店、FC10店の合計17店の新規出店を着実に進めて国内300店舗体制の早期構築を目指すようだ。商圏人口30万人のエリアをターゲットとして店舗開発を進めるうえで、国内の出店可能エリアは500店舗程の見通しで、まだまだ出店余地は残っている。出店時の在庫集めが新規出店の課題だったが、店舗での個人買取強化に加えて法人からの買取ルートを拡大するなか、人材採用も順調で今後は新規出店の加速に期待ができそうだ。さらに、米国展開においては、好スタートを切ったUSA1号店に続き、2025年11月にオープンした2号店(オンタリオ店)も収益に寄与し始めており、現在は3号店の出店準備も進められている。海外市場でのブランド浸透と、それに伴う店舗数の増加ペースには引き続き注目しておきたい。

流通卸売業態では、タイヤ流通センターで自動車整備工場やガソリンスタンド向けに年間30店舗(3億円増収/年)を目標として、FC加盟店を開発していくようだ。新規開拓チームを組成することで、大規模チェーン店を中心に新規開拓を行っていく。ネクスリンクは、自動車業界はDX化やIT化が進んでおらず、顧客獲得が着実に進んでいる。将来的には、同社の取引先以外にもシステムを使ってもらい、システム利用料を獲得する収益モデルを構築できる可能性もあるため、ネクスリンクの成長にも期待ができよう。

中古カー用品の市場規模は、2024年時点で約721億円(シェア34.4%)、その後毎年約3%拡大している。フリマアプリの影響により、リユース市場への参加者が年々増加しており、中でも同社はニッチトップのポジションを確立している。2030年には同社シェアを43.8%まで伸ばす想定(中期経営計画)で、収益構造改革を通じて営業利益率10%の早期達成を目指している。2029年3月期の目標は、売上高で207.4億円、営業利益で22.8億円である。国内500店舗体制を見据えた出店加速により、さらなるシェア拡大と高い利益成長を実現できるか、同社の今後の動向には引き続き注目しておきたい。



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