フィスコニュース
アマダ---2026年3月期は過去最高売上を更新、データセンター需要とM&Aが牽引し構造改革も始動
2026/06/22 09:42
*09:42JST アマダ---2026年3月期は過去最高売上を更新、データセンター需要とM&Aが牽引し構造改革も始動
アマダ<6113>は5月14日、2026年3月期連結決算(IFRS)を発表した。売上収益は前期比10.3%増の4,373億72百万円、受注高は同22.6%増の4,569億93百万円となり、ともに過去最高を更新した。世界的なAIの普及に伴い、北米やアジアを中心にサーバーラックや空調機器向けの板金需要が強く牽引したほか、戦略的に実行した大型M&Aが売上高の押し上げに大きく寄与した。
一方で、米国の関税影響や人件費高騰、買収に伴う無形資産の償却負担などにより、営業利益は同8.7%減の447億98百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は同5.7%減の305億54百万円となった。米国での人手不足に伴う電気工事の遅れによる検収遅延や、国内のインフレに伴う中小企業顧客の価格転嫁の遅れから、豊富な受注残が速やかに売上高へ転化しきれなかったことが影響した。しかし、国内では1月の高市政権誕生後に取引適正化法が施行されたことで価格転嫁が進み始めており、設備投資環境は着実に好転しつつある。
昨年度に連結化した2社のうち、エイチアンドエフは自動車向け大型サーボプレス等が牽引、売上高234億円、営業利益20億円超を計上し大きく貢献した。一方、ビアメカニクスはシリコンサイクルの底における前年の受注低迷が売上に反映され、当期は営業赤字となったが、足元では半導体向けを中心に受注が急増しており、4月には単月で約100億円の受注を記録、受注残は380億円に達している。この強い受注の勢いは、今後の業績の強力な上振れ要因として期待される。
財務面では、適切な在庫管理や営業債権の効率的な回収が進展したことで、営業活動によるキャッシュ・フローが580億65百万円の収入と大幅に改善し、運転資本の管理能力の高さを示した。同社は前中期経営計画の反省を踏まえ、新たに「中期経営計画2030」を始動させている。全体最適を図るビジネスユニット(BU)制を導入して収益責任を明確化したほか、最初の2年間で工場閉鎖や拠点の統廃合を進め、固定費および減価償却費を徹底的に圧縮する構造改革を断行する。
今回の業績予想には地政学的リスクが保守的に織り込まれているが、構造改革に伴う一時的なマイナス要因は、保有不動産の売却益によって相殺・吸収できる計画である。さらに、株主還元方針としてDOE目標を引き上げた(年間配当金は前年同額の62円)ほか、上限500億円の自己株式取得・消却を機動的に決定するなど、資本効率の向上に向けた姿勢は極めて積極的である。足元の受注は想定を超えて推移しており、早期のROE10%以上達成に向けた攻守のバランスが取れたポジティブな取り組みへの期待は高い。
<KT>
アマダ<6113>は5月14日、2026年3月期連結決算(IFRS)を発表した。売上収益は前期比10.3%増の4,373億72百万円、受注高は同22.6%増の4,569億93百万円となり、ともに過去最高を更新した。世界的なAIの普及に伴い、北米やアジアを中心にサーバーラックや空調機器向けの板金需要が強く牽引したほか、戦略的に実行した大型M&Aが売上高の押し上げに大きく寄与した。
一方で、米国の関税影響や人件費高騰、買収に伴う無形資産の償却負担などにより、営業利益は同8.7%減の447億98百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は同5.7%減の305億54百万円となった。米国での人手不足に伴う電気工事の遅れによる検収遅延や、国内のインフレに伴う中小企業顧客の価格転嫁の遅れから、豊富な受注残が速やかに売上高へ転化しきれなかったことが影響した。しかし、国内では1月の高市政権誕生後に取引適正化法が施行されたことで価格転嫁が進み始めており、設備投資環境は着実に好転しつつある。
昨年度に連結化した2社のうち、エイチアンドエフは自動車向け大型サーボプレス等が牽引、売上高234億円、営業利益20億円超を計上し大きく貢献した。一方、ビアメカニクスはシリコンサイクルの底における前年の受注低迷が売上に反映され、当期は営業赤字となったが、足元では半導体向けを中心に受注が急増しており、4月には単月で約100億円の受注を記録、受注残は380億円に達している。この強い受注の勢いは、今後の業績の強力な上振れ要因として期待される。
財務面では、適切な在庫管理や営業債権の効率的な回収が進展したことで、営業活動によるキャッシュ・フローが580億65百万円の収入と大幅に改善し、運転資本の管理能力の高さを示した。同社は前中期経営計画の反省を踏まえ、新たに「中期経営計画2030」を始動させている。全体最適を図るビジネスユニット(BU)制を導入して収益責任を明確化したほか、最初の2年間で工場閉鎖や拠点の統廃合を進め、固定費および減価償却費を徹底的に圧縮する構造改革を断行する。
今回の業績予想には地政学的リスクが保守的に織り込まれているが、構造改革に伴う一時的なマイナス要因は、保有不動産の売却益によって相殺・吸収できる計画である。さらに、株主還元方針としてDOE目標を引き上げた(年間配当金は前年同額の62円)ほか、上限500億円の自己株式取得・消却を機動的に決定するなど、資本効率の向上に向けた姿勢は極めて積極的である。足元の受注は想定を超えて推移しており、早期のROE10%以上達成に向けた攻守のバランスが取れたポジティブな取り組みへの期待は高い。
<KT>


フィスコニュース
新着コラム/レポート




















