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ユニリタ Research Memo(4):2026年3月期は各事業が堅調に推移し、増収増益を実現

*12:44JST ユニリタ Research Memo(4):2026年3月期は各事業が堅調に推移し、増収増益を実現
■ユニリタ<3800>の業績動向

1. 2026年3月期の業績概要
2026年3月期の業績は、売上高が前期比5.6%増の12,342百万円、営業利益が同14.4%増の962百万円、経常利益が同13.3%増の1,135百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同7.3%増の769百万円と増収増益となった。一方、期初予想に対しては、売上高、各段階利益ともに若干下振れた。

売上高は、計画的なマイグレーション戦略が奏功した自動化領域を中心に「プロダクトサービス」が堅調であったほか、サービスマネジメント領域での需要拡大などに伴う「クラウドサービス」の伸びが増収に大きく寄与した。また、「プロフェッショナルサービス」についても、コンサルティング、システムインテグレーション、アウトソーシングがそれぞれ好調に推移した。

損益面でも、人的資本投資(採用強化や教育研修費など)がコスト要因となったものの、「クラウドサービス」や「プロフェッショナルサービス」によるベース利益の積み上げに加え、広告宣伝費の見直し及び外注費の削減等により大幅な増益となった。営業利益率も7.8%(前期は7.2%)に改善した。

財政状態について特筆すべき動きはなく、資産合計は現金及び預金の増加等に伴って前期末比5.0%増の16,140百万円となった。一方、自己資本は利益剰余金の積み増しにより同3.4%増の12,380百万円となり、自己資本比率は76.7%(前期末は77.9%)とおおむね横ばいで推移した。

事業別の業績は以下のとおりである。

(1) プロダクトサービス
売上高は前期比1.3%増の4,526百万円、セグメント利益は同3.9%減の1,236百万円と増収ながら減益となった。売上高は、メインフレーム領域が大手メーカーの市場撤退などを背景とした市場の緩やかな縮小により減少したものの、自動化領域(A-AUTO)がユーザーのシステム更改タイミングを捉えたマイグレーション戦略が奏功し伸長した。また、帳票領域についても、高い要件対応力を背景に他社製品からの代替ニーズを取り込み堅調に推移した。損益面では、利益率の高いメインフレーム領域の減少が響き減益となったが、セグメント利益率は27.3%(前期は28.8%)と高い水準を維持した。

(2) クラウドサービス
売上高は前期比4.8%増の3,872百万円、セグメント損失は357百万円(前期は412百万円の損失)と増収となり損失幅が改善した。主力の「LMIS」(サービスマネジメントプラットフォーム)は、カスタマーポータル機能(導入後の安定的かつ効率的な運用を支援)がITサービス事業者のニーズを捉え、業績の伸びをけん引した。一方、「Waha! Transformer」(データ連携サービス)については、生成AIクラウドサービス「SecuAiGent(セキュアイジェント)」※のリリースにより引き合いが活発化するも、業績寄与は27/3期以降へ持越しとなった。そのほかの主力サービスでは、「The Staff-Vシリーズ」(派遣管理業務の支援ツール)は利用満足度が高く解約率は低いものの、新規顧客獲得が停滞し微増にとどまった。「らくらくBOSS」(通勤費管理ツール)は2026年3月の大型運賃改定に伴う新規顧客獲得等により増収となった。「Digital Workforce」(ID管理プラットフォーム)はエンタープライズ企業からの認証基盤やID管理における引き合いが増加し増収となった。損益面では、依然として費用が先行しているものの、主力サービスによるベース利益の積み上げに加え、広告宣伝費の見直しや外注費の圧縮などにより損失幅が改善した。

※ 生成AIの正答と情報漏えい防止を両立する特許技術を活用したクラウドサービス。2025年9月リリース(詳細は後述)。

(3) プロフェッショナルサービス
売上高は前期比11.9%増の3,943百万円、セグメント利益は同36.2%増の413百万円と大きく伸びた。売上高は、同社の強みであるサービス&データマネジメント領域におけるコンサルティング事業への引き合いが好調であるほか、システムインテグレーション事業の高付加価値化(グループ連携によるエコシステム受注の増加)、アウトソーシング事業におけるシステム運用代行業務(2024年にリリースしたレガシー資産の保守業務サービス等)の受注増加が増収に寄与した。損益面でも増収効果や高付加価値化により大幅な増益を実現した。

2. 2026年3月期の総括
2026年3月期を総括すると、各事業が堅調に推移し増収増益を実現した業績面をはじめ、活動面についても、今後の成長に向けて注目すべき成果を上げた(詳細は後述)。特に、生成AI活用における新サービスのリリースや、グループ横断のエコシステム受注の増加、交通インフラDXによる社会課題解決などでの実績は、将来性を占ううえでも重要な判断材料と言えるだろう。一方、「クラウドサービス」におけるセグメント損失の解消が進まないところは気になるが、今後の成長基盤を支える先行費用(クラウド基盤への投資や研究開発費を含む)が「クラウドサービス」に集約されていることにも原因があり、決してサービスごとの収益性が低いというわけではない。たとえば、収益化に時間を要する社会課題領域(地域交通の課題解決等)は言うに及ばず、今回の特許取得につながった顧客との共同実証実験などは、まさに今後の収益の柱となり得る分野への先行費用と捉えられる。もちろん、主力サービスの伸びで先行費用をカバーできるのが理想ではあるが、戦略的な成長投資を増やすほど、足元のセグメント損益を悪化させる要因となるという構造的なジレンマ(足元損益重視か、成長重視か)を理解しておく必要がある。むしろ、こういった先行費用が今後どのように新技術や新サービスとなって現れ、収益化を実現していくのかが最大の注目点と言えるだろう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)



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