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クリアル Research Memo(5):2026年3月期は売上総利益が大きく伸長、「CREAL」が好調に推移(1)

*12:05JST クリアル Research Memo(5):2026年3月期は売上総利益が大きく伸長、「CREAL」が好調に推移(1)
■クリアル<2998>の業績動向

1. 2026年3月期の業績動向
2026年3月期の連結業績は、売上高37,795百万円(前期比9.6%減)、売上総利益7,799百万円(同37.6%増)、営業利益2,941百万円(同49.5%増)、経常利益2,784百万円(同52.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,938百万円(同43.5%増)と減収、各段階利益は前期を大きく上回った。減収の要因は2025年3月期にあった大型物件売却の反動で、懸念は少ない。期初予想に対する達成率は、売上総利益は7,410百万円に対し105.3%、営業利益は2,660百万円に対し110.5%、経常利益は2,500百万円に対し111.2%、親会社株主に帰属する当期純利益は1,800百万円に対し107.8%といずれもクリアしており、順調な結果と言える。同社が最も重要視する売上総利益について、主力の「CREAL」は同98.1%増と好調な業績をけん引した。2026年3月期から取り扱いを開始した不特法3号4号案件が取得報酬及び期中報酬の両面で貢献したほか、不特法1号2号案件の物件売却が好調であった。また「CREAL PB」は投資用区分レジデンス販売が堅調で同25.3%増となった。一方「CREAL PRO」は案件パイプラインの一部に遅れが出たこともあり同25.2%減となった。なお「その他」では「CREAL HOTELS」の運営収入が増加し、同170.3%増と大きく伸びた。営業利益以下については、積極的な事業拡大に伴う人員拡充やシステム開発に伴う人件費の増加、投資家獲得や認知度向上に向けた広告宣伝費の増加等により販管費が同31.4%増加したが、獲得利益がその増分を上回りカバーした。

なお、KPIの獲得投資家数は35,000人を計画し、41,522人の実績(前期比25.1%増)で達成率118.6%となった。また獲得GMVは400.0億円の計画に対して313.9億円の実績(前期比22.2%増)で達成率は78.5%となった。未達の主因は不特法3号4号案件における立ち上げに想定以上の時間を要したことだった。不特法3号4号への移行により大型案件の組成が可能となった一方、初期の案件ではノンリコースローンの調達や各種手続きに時間を要した。現在は金融機関との連携体制も拡大しつつあるとともに、案件組成プロセスの標準化も進んでいることから、今後は同様の影響は限定的になると見込んでいる。

2. サービス別業績動向
「CREAL」は、売上総利益4,396百万円(前期比98.1%増)と大幅な増益、かつ期初予想3,000百万円に対する達成率は146.5%と、好調な業績のけん引役となった。2025年6月に不特法3号4号許可を取得後、8月より不動産クラウドファンディングの新スキームを開始、期中で9ファンド(GMV258億円)の組成を完了し、取得報酬と期中報酬の両面で収益貢献した。不特法3号4号案件では投資需要に応えるためファンドを大型化した結果、その平均規模は26.2億円(前期は11.7億円)に拡大した。同時にオペレーションコストを抑制し、生産性向上も実現している。不特法1号2号案件については合計15案件を高いテイクレートで売却した。通期でマーケット環境が良好であったことが寄与した。

「CREAL PRO」は、売上総利益1,864百万円(同25.2%減)と減益、期初予想3,000百万円に対する達成率は62.1%と未達となった。減益要因は2025年3月期の大型物件売却の反動に加え、2026年3月期の案件パイプラインの一部が2027年3月期にずれ込んだことである。2026年3月期はホテル開発案件の取り組みを中心に進めた。大手機関投資家の出資の下に用地仕入から物件建築まで行い、ホテル運営やアセットマネジメントを自社にて受託した。将来的に「CREAL」等での物件売却パイプラインにつながる開発案件の利益獲得モデルの構築を進め、「淀屋橋ホテルファンド」や「京都東九条ホテル開発PJ」といった大規模なホテルアセット開発の取り組みで成果を出した。2026年3月期の案件パイプラインについては、期初時点ではクロージングの大半が下期に集中しており、同社は着実に推進を図ったものの、顧客要因等で一部が遅延した。これら物件について2027年3月期の収益計上に向けて対応中だ。

「CREAL PB」は、売上総利益900百万円(同25.3%増)と増益、期初予想860百万円に対する達成率は104.7%と堅調であった。中古マンション等の投資用区分レジデンス販売において、エリア戦略や手数料収入向上に向けた施策を展開し、着実な販売戸数伸長と売上総利益率向上を達成した。2026年3月期の売上総利益率は前期比1.1ポイント増の9.8%となった。さらに、販売/顧客管理では「CREAL concierge」の、賃貸管理では「CREAL manager」のDXを推進し、業務効率を高めた。

「その他」は、売上総利益は638百万円(同170.3%増)と大きく増益、期初予想550百万円に対する達成率は116.0%と順調に推移した。不動産管理等を行う「CREAL PARTNERS」では、管理戸数を継続的に伸ばし増収増益となった。ほかにも「CREAL HOTELS」での運営収入の増加が業績をけん引した。運営するホテル数は1棟増加した。2025年12月末時点の売上高については、「LACER沖縄那覇美栄橋」「LACER沖縄那覇泊ふ頭」「ホリデイ・イン&スイーツ新大阪」がいずれも好調で、それぞれ前年同月比79.7%増、同115.2%増、同19.6%増となった。ホテル収益最大化に向けてAIを活用し、過去の宿泊データや競合状況、季節性等の外部環境から価格設定を行う、レベニューマネジメントシステムを開発、試験運用している。2026年3月の販売実績では、人間が価格設定した場合と比較し、RevPAR(1室当たりの売上)が109%と、価格設定の精度向上から価格最適化を実現している。2026年10月末までの予約の約2割はレベニューマネジメントシステムを通して獲得しており、同社はこの水準を50%まで引き上げる。このほか、DXとしてモバイルキーやモバイルチェックイン・アウト、チケットレスを導入し、運営コストを削減した。マーケティングでは、広告クリエイティブ作成をAIで100%自動化しSNSやブログを活用した販促活動を行い、SNSでは約15.0万のフォロワーを獲得している。

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬 智一)



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